青森県西津軽郡鯵ヶ沢町•••鯵ヶ沢駅近くの旅館「水軍の宿」から鯵ヶ沢駅に到着した。が、乗車する列車の時間まで1時間半ほどある。
とりあえず駅の待合室のベンチに腰をおろしてどのように時間を過ごすか考えてみた。
乗車する列車は11時44分発の快速「リゾートしらかみ1号」青森行だ。
前日のウェスパ椿山駅のような駅舎も無い申し訳程度に雨除けにもならない簡素なホーム屋根があるだけの駅(それでも駅前の物産館で2時間ほども居座らせてくれただけでも有り難かったが•••)に比べたら町の代表駅だけあってストーブも焚かれていて天と地ほどの差があるのは助かる。
しかし、外は雨が降ったり止んだりしていて朝のように青空が雲の切れ目から見えることもなくなっていたから外を歩き回る気にもなれなかった。
私が駅に着いた時に数人いた乗客はみんなこの普通列車に乗り込んでいった。
この列車に乗車すれば川部駅で奥羽本線の普通列車に乗り換えて東京には1時間ほど早く帰れるのだが、目的があったから選択肢に無かった。というのも、前述した快速「リゾートしらかみ1号」の橅編成に乗車すれば前々日の青池編成、前日のくまげら編成、そしてこの日の橅編成と、「リゾートしらかみ」用に3本存在する編成全てに乗車することが出来るからである。さらに下り1号•3号と上り2号では先頭車両のフリースペースにて津軽三味線の生演奏(鯵ヶ沢〜五所川原間の約20分間)が行われることもこの列車を選択した理由のひとつだった(期間限定で津軽弁の語り部が行われる日もある)。
相変わらず天気は良くなかったが、雨は本降りではなくポツポツとかさも要らない程度だったから駅舎内の観光案内所にキャリーバッグを預かってもらって(有料=500円だったと思う)普通列車を見送ってから駅前をちょっと歩いてみた。
かなり古い感じのスーパー。しかし、中は広くて結構お客が入っていた。
スーパー内のフードコート「鯵丸」。
旅館での朝食から2時間ほどしか経っていなかったのでまだお腹は空いていなかったから入らなかったけれどけっこう繁盛しているように思えるほどお客が入っていた。それにしても西海岸とは•••。西海岸という単語にはどうしても米国のカリフォルニア州などの温暖な景色が脳裏に浮かんでしまうが、確かに青森県には八戸や下北など太平洋側の東海岸と鯵ヶ沢や深浦といった日本海側にあたる津軽地方の西海岸がある。
わさおが存命中に来たかった。
この看板に隠れて見えないが、スーパーの左隣にある「チキンボー」とたこ焼きのお店の前には「ガンバレ 我が町出身 舞ノ海関」という看板が今も残る。スポーツキャスターや相撲解説者などでもご活躍中の舞ノ海秀平さんだが、引退して久しいというのに今でもまるで現役力士であるかのような扱いである。力士としては小さな体だった舞ノ海さんの懸命な努力と上位力士を倒す爽快な姿は地元のヒーローであったに違いない。
駅前を徘徊しているうちに列車の時刻が近づいてきて改札が始まったのでホームへ入った。
深浦行の上り普通列車が到着した。
そして反対側からは乗車する快速「リゾートしらかみ1号」が到着した。