福岡市の重要な交通機関として存在しております、福岡市交通局(福岡市地下鉄)は、今年最初の区間が開業しまして42年になりました。
当初は、地下区間のみの室見~呉服町間で運行を開始、そしてちょうど40年前の昭和58年には姪浜~博多(仮)間が開通しまして国鉄(現・JR)筑肥線と直通運転を行うようになりまして(博多(仮)~博多間は昭和60年に開通)、昭和61年には2号線(現・箱崎線)の中洲川端~貝塚間が開通しまして2号線が全線開通、1号線(現・空港線)が平成5年に博多~福岡空港間が開通しまして全線開通へと至っております。
これら区間の使用車両は、現在開業時より運行されております画像1の1000系電車が車両更新によりまして「1000N系」電車とも称しましてVVVF機器化を行っておりまして、最も古い車両では40年以上も経過する車両も見られておりますが、それでも更新を行った事であまり古い印象さえも感じさせないのがいいのではないかとも思う所でもあります。
実際に、昭和57年・58年に導入されておりました、福岡市地下鉄空港線に乗り入れておりましたJR九州の103系1500番台電車が、地下鉄乗り入れ対応の6両固定編成車が全廃となっておりまして、現在は筑前前原駅以西で3両固定編成しか見られなくなっておりまして、地下鉄線内におきましてはいわゆる後輩の方が先に姿を消すと言う残念な所が見られております。やはり、スタイル自体が国鉄のスタイルであった事もありますが、それが逆に仇となってしまった事も正直残念な所でもありましょうか。
尚、このほど4000系電車の導入が明らかになっておりまして、令和6年秋より運行を開始する予定との事であります。これによりまして、1000N系電車も置き換えが発生する事にもなりまして、初期車ほど姿を消す事にもなるようですので、いよいよ上の画像のスタイルもあと数年と言う所まで迫って来ているのが現状でもあります。
一方、平成4年より導入されております以下画像の2000系電車に関しましては、平成29年までに全車が後述のフルカラーのLED行先に変更されておりまして、このうちの19~21編成におきましては行先表示が幕式ではありましたが、それからフルカラーのLED行先、そして一部車両におきまして車内のリニューアル、さらに車両更新も行われておりまして、2000系電車に関しましても変化が見られ始めております。

さらに、令和3年には2000系電車のリニューアル版であります2000N系電車も登場しておりまして、機器類の変更等が見られております。最終的には全編成がそのスタイルに変わりますが、見た目も変わる事でより利用しやすくなればとも思う所ではあります。

さて、今回から3回にかけまして、福岡市地下鉄の車両、そして福岡市地下鉄に乗り入れておりますJR九州唐津車両センター所属車両の行先の中身をご紹介してまいりますが、今回1回目は福岡市地下鉄の空港線・箱崎線の車両の行先の中身に関しまして、皆様にご紹介してまいります。
上の画像は、福岡市地下鉄2000系電車の行先指令器でありまして、見てみましても色別に表示されているのがわかります。よく見ますと、カラーで分けられている事もわかりますが、それほどわかりやすくなっている事も伺えるのではないかとも思います。尚、1000N系電車に関しましても同様の指令機が搭載されておりまして、装備自体はこの点に関しましては共通となっております。
では、この表示をこちらの方に移しておりますのでご紹介します。尚、番号に関しましては表示順となっておりますので、その番号ではない場合もありますのでご容赦いただきたいと思います。
1(白)試運転 通過 二号
2(白)試運転 通過 一号
3(白)試運転 各停 二号
4(白)試運転 各停 一号
5(白)筑前深江
6(白)なし
7(白)なし
8(白)唐津
9(白)筑前前原
10(白)なし
11姪浜
12博多
13福岡空港
14(橙)なし
15西新
16中洲川端
17(橙)なし
18中洲川端
19貝塚
20(青)なし
21(青)なし
22(青)なし
23(橙)なし
24天神
25赤坂
26馬出九大病院前
27(青)なし
28(白)なし
29(白)なし
30(白)回送列車 二号
31(白)回送列車 一号
こうして見ますと、実際普段使用されておりますのは5・9・11~13・18・19番のみが使用されておりまして、それ以外に関しましては使用されておりません。中でも、普段乗り入れる事がない8番の「唐津」の行先、16・18番の2つの「中洲川端」がありますが、「中洲川端」に関しましては橙の場合は空港線を、青の場合は箱崎線を表しておりますので、普段は青の方を使用しております。
また、行先の中には24~26番の普段使用しない行先もありますが、このうちの24番の「天神」、26番の「馬出九大病院前」は実際に以前使用されておりまして、これらも始発・終着駅でもかつてはありましたし、現在も以下画像のように台風などで地上が運転見合わせ時には区間運転で使用される機会がありますので、その名残が現在でも残されております。
尚、かつて幕式時代では他にも始終着駅でありました名残から、室見・呉服町・箱崎九大前も1000系電車では存在しておりましたが、その後1000N系&LED化前後に外されておりまして、これら行先の姿は見られなくなっております。
さて、ここまでは行先表の解説でありましたが、実際のLED表示に関しましても解説しておきます。
空港線・箱崎線の行先区別を出しております行先は、1000N系電車の場合は行先の下にありますアルファベット表示でありまして、空港線や乗り入れておりますJR筑肥線の場合(つまり白・橙)は画像のように行先と同じ橙で表示されておりまして、見ていてわかるのではないかと思います。
一方、箱崎線に関しましては、アルファベット表示は緑で表示されておりまして、ここで区別を出しております。尚、画像は中洲川端行きでありますが、その場合は行先表18番を表しておりまして、16番の場合でしたら、上の画像の橙のアルファベット表示を出すようになっております。

尚、2000系・2000N系各電車に関しましては、ご紹介しておりますように全車フルカラー行先に換装されておりますが、画像のように上の表に書かれております同じカラーの行先を出しております。尚、筑前前原・筑前深江行きに関しましては黒に白抜きの表示となっているのが特徴でもあります。
(韓国語)


また、回送・試運転時は画像のように緑一色で表示されておりますが、表にもあるような「一号・二号」と言ったパターンはありません。なぜここまで複数で出すのかはわかりませんが、正直そこまでしなくてもいいのでは・・・とも思う部分でもあります。ちなみに、フルカラー行先であります2000系・2000N系電車に関しましても黒に緑で文字を表示しておりまして、画像の1000N系電車のような表示の仕方に改まっております。