成田空港駅【千葉県】(成田線空港支線。2020年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】シリーズは、
千葉県成田市南東部、成田国際空港の第1旅客ターミナル地下に位置するJR東日本の成田線空港支線の終着駅で、改札は分離されているものの京成との共同使用駅であり、線路を挟んで反対側には京成線のホームが並んでいる、
成田空港駅 (なりたくうこうえき。Narita Airport Terminal 1 Station) です。
 
尚、京成線の成田空港駅の記事につきましては以前UPいたしました⇒記事はこちら
また、記事の一部内容は京成駅の記事と重複いたします。ご了承下さい。
 
  
駅名  
成田空港駅 【副駅名・成田第1ターミナル】 (JO 37)  
 
所在地  
千葉県成田市    
  
乗車可能路線  
JR東日本:成田線【空港支線】  
 
隣の駅  
成田方・東京方……空港第2ビル駅    
  
乗換可能駅  
京成電鉄:本線成田空港線 【愛称:成田スカイアクセス線】……成田空港駅まで徒歩4分    
  
訪問・撮影時  
2020年9月   
 
 
駅概要  
駅形態……………地下駅(1991年開業)。
駅舎………………地下1階(ホームは地下2階)。
出入口……………中央ビル地下1階、北ウイング、南ウイング、国内線、北東側駐車場にそれぞれ直結。
バリアフリー……対応済(中央ビル内、国内線方面、駐車場方面に地上とを結ぶエレベーターあり)。
点字ブロック……ビル出入口~改札~ホームに設置。
駅前広場…………ビル外1階と3階にに送迎レーン、バス停留所あり(タクシー乗り場は1階南ウイング寄り)。
 
 

(Wikipediaの写真を使用)  
成田空港駅は地下駅で、地下1階にある改札へは成田空港第1ターミナルビル地下1階からアクセスする形になります。中央ビル、北ウイング、南ウイング、国内線エリアからダイレクトでコンコースへアクセス可能です。
第1ターミナルビルはV字状になっていて、「V」の内側ビル外の1階と3階には、バス停留所と一般車送迎場があります。1階南ウイング寄りにはタクシー乗り場も併設されています。
また、ビル内には空港機能のほか、商店や飲食店が多数入居しています。
写真は南西を望む。線路は右の北ウイング方向から「V」の中心の中央ビル手前まで延びています。ビル直下まで線路は延びていません。
 
 

地上には成田空港駅独自の出入口がありません。
第1ターミナルビル内およびビルの内側にある駐車場に地下1階コンコースに通じる出入口があります。
写真は南ウイング1階のS2出入口です。左後方に横断歩道があり、駐車場に通じています。
 
 

南ウイングS2出入口前より西を望む。右前方には北ウイングが見えます。
1階(到着フロア)のビル外は前述の通りバス停留所、一般車送迎場、タクシー乗り場があります。
上空には人工地盤があり、3階(出発フロア)のバス停留所および一般車送迎場が設けられています。
右側一帯には駐車場があります。当然、有料です。
 
 

こちらは中央口(C1)前より北北東を望む。
右手に南ウイングと国内線エリアが延びており、左前方に北ウイングが延びています。
概ね左から左前方へかけての地下に成田空港駅があります。右前方にかけての一帯は有料駐車場です。
 
駅前ですが、第1ターミナルビルの外周に相当する西~南~東は滑走路など航空機が通るエリアになっています。
一般が入れるエリアは北~北東方向に限られますが、駅の周囲は駐車場しかありません。
少し離れると北東側には「ANA成田スカイセンター」があり、北側にはホテル「成田エアポートレストハウス」があります。
「成田エアポートレストハウス」の北側は警察署や航空局など複数の公的施設があり、空港・航空関連企業の事業所もあります。
一方、「ANA成田スカイセンター」の北側は第2ターミナルエリアになり、成田空港駅から1.3kmほどで第2ターミナルビルに到達できます。第1ターミナルビル(成田空港駅)から第2ターミナルビル(空港第2ビル駅)の間は、列車のみならず無料バスでも移動可能です。さらに第2ターミナルビルの500mほど北には主にLCCが発着する第3ターミナルビルがあります。
また、第2ターミナルエリアの西端には京成東成田線と芝山鉄道線の東成田駅があり、成田空港駅からは約1kmの距離ですが、現在は両駅を結ぶバス路線は存在しません。かつての成田空港駅で、現・成田空港駅が開業する前は第1ターミナルとの間をバスで結んでいましたが、現在は空港第2ビル駅から地下通路(全長約500m)でアクセスするのが賢明です。東成田駅は現・成田空港駅開業後に乗降客が激減し、すっかり寂れてしまっています…。
 
 

地下1階改札外コンコースです。北北東を望む。
左が北ウイング1階到着フロア方面、左後方が中央ビル方面(南北ウイングの出発フロア方面。エレベーター併設)、右後方が南ウイング1階到着フロア方面、右が国内線エリア(出発・到着)方面(EV併設)、右~右前方が地上駐車場方面(一部EV併設)です。
この部分のコンコースはJR・京成の共用となっています。右前方がJRの改札口で、左前方が京成の改札口です。正面は両社の出口で、出口改札の手前にはセキュリティエリア跡が見られます。
左にはコンビニ「ファミリーマート」があり、右には「スターバックスコーヒー」があります。
 
 

 

 

地下1階にあるJR線の改札口です。北北東を望む。入口専用です。
左側に出口改札と京成線の改札口があります。
また、上写真、中写真、下写真と、1枚ごとに前進しています。
きっぷうりばは手前から指定席券売機、『みどりの窓口』、通常のチャージ可能な自動券売機の順に、通路右側に配置されています。通路左側には外国人向けの指定席券売機と思われる端末があります。
扉の奥に改札口があります。この改札口の壁を隔てた左側に出口改札があります。
 
駅員配置………あり(直営駅かつ管理駅)。
自動改札機……あり(入場3通路、出場3通路)。  
ICカード………『Suica』のエリア内。
有人通路………あり(入場は窓口に面した左端自動改札通路。出場は向かって左端通路。幅広で点字ブロック設置)。
幅広通路………あり(入場は左の2通路。出場は全3通路。車いす、カートで通行可能)。
窓口……………あり(改札窓口、みどりの窓口)。
自動券売機……あり(改札口の左手前→ICチャージ可。後方に指定席券売機と外国人向け端末あり)。
自動精算機……あり(ICチャージ可)。
トイレ…………改札内外(いずれも多機能トイレ併設)。
付帯設備………改札内にATMあり。
売店……………なし。  
コンビニ………改札外に「ファミリーマート」あり。改札内にはありません。
 
改札口右側の窓口は現在、使用されていません。改札窓口は入口改札の左側のみで、反対側には出口改札があります。
カートで入場可能です(ホームへは行けません。地下1階フロアにカート置き場があります)。
オール指定席の特急『成田エクスプレス』の特急券は、『みどりの窓口』および指定席券売機、そしてホームにある特急券売機で購入可能です。
 
そして改札の先の左側には出口改札があり、セキュリティエリアを通ってコンコースに出る形になります。
地下2階にある各ホームとの間には複数の階段(3ヶ所)・上下方向エスカレーター(各3基)・エレベーター(2基)が設置されています。
 
 

こちらはセキュリティエリア(検問所)跡です。南南西を望む。
左後方にJRの、右後方に京成の出口改札があり、前方は駅出入口コンコース方面です。
2015年以前は出場後、この場所にあったセキュリティエリアでパスポートなどの身分証明書の提示を求められるとともに、手荷物検査が行われていました(Wikipediaの本文を引用)。
現在、セキュリティエリアの設備がそのまま残されていますが、いずれ撤去されるのでしょうか。それとも、いつでも再開できるように設備を残しているのでしょうか?
 
 

1番線に設置の吊下式駅名標です。
電照式で、バックライトはLEDです。当駅は地下駅なので、例外的に電照式が維持されると思いますが…。
JR東日本の標準デザインで、横長です。かつてはもう少し天地寸法が大きかったです。
近年になって多国語表記かつ駅ナンバリング「JO 37」を併記した横長のものに取り替えられています。
駅ナンバリングは横須賀線~総武快速線からの連番で、成田線では佐倉駅~成田空港駅間のみ付与されています。
矢印の中央には総武線快速と同じ青色が表示されていますが、隣駅の空港第2ビル駅は成田線の青緑(公式には緑)が使用されていて、統一感に欠けます。
また、駅名の下部には副駅名(成田第1ターミナル)が書かれていて、その下の外国語表記も正式駅名ではなく副駅名に準じています。
 
 

 

 

 

駅構造……地下駅(ホームは地下2階。北北東~南南西方向)。
配線………島式ホーム1面2線(終着駅ですが頭端式ホームではありません)。
 
右(東)が1番線、左(西)が2番線で、いずれも上り成田・佐倉・千葉・東京方面ですが、原則として1番線に特急『成田エクスプレス』が発着し、2番線に一般列車(普通列車、総武快速線直通快速列車)が発着します(例外あり)。
また、2番線の左側(西)にあるホームはJR線ではなく京成線のホームです。京成線は島式ホームと単式ホームが各1面の計2面3線で、島式ホームは中間に柵を設けて北側(東京方)を京成本線、南側(終端方)を成田スカイアクセス線の『スカイライナー』用と、線区ごとにホームを使い分けています。さらに壁を隔てた西側にある単式ホームは成田スカイアクセス線経由のアクセス特急専用ホームとして使用されています。
JR駅・京成駅とも一体の構造になっていますが、これは成田新幹線の終着駅として準備工事されていた成田空港駅の設備を、成田新幹線が白紙撤回になったため、JR在来線と京成線の駅として転用しています。
  
ホーム有効長……15両分(快速電車の最大編成長に合わせています)。
ホームドア………あり(2020年3月に昇降式ホーム柵を設置)。
ホーム幅…………全体的に広いですが、成田方の端(奥)は絞られて狭くなっています。
待合室……………2ヶ所あり(完全密閉式ではない。空調なし。ホーム空調が導入されているかどうかは不明)。 
ホーム上設備……ベンチ、飲料自動販売機、キャッシュレス型特急券売機、Suicaグリーン券売機。
 
ホームは白基調で、清潔感がありスッキリした印象です。
写真はいずれも成田方・佐倉方・東京方を望む。真ん中の2枚は2番線側より撮影。
 
 

 

 

上写真は1番線より、中写真は2番線より、下写真はホーム中央より、いずれも終端方を望む。
右から1番線、2番線、京成線ホームの順です。
手前の成田寄りには係員詰所が設置されています。
2020年に昇降式ホーム柵が設置されましたが、元々ホーム幅が広かったため、また壁の箇所が少ないため、安全性は若干落ちるかもしれませんが圧迫感はありません。
 
発車メロディーは、
1番線……「Humpty Dumpty」
2番線……「希望の朝」
です。
  
  

成田方・佐倉方・東京方を望む。
成田線空港支線の成田空港~成田線分岐点間は単線区間です。成田線分岐点で松岸方からの成田線本線と合流すると以降は佐倉駅まで複線区間ですが、成田線分岐点~成田間は支線・本線どちらの上下線列車も両線路を走行可能な双単線区間になっています。
また、成田線分岐点手前までの区間は成田新幹線(未成線)の路盤を京成(左)と単線並列で使用している共用区間です。尚、JRが1,067mm、京成が1,435mmと軌間が違うため、関西空港連絡橋のJRと南海のように複線を共用することができません。結果、JR・京成とも共用区間は単線区間になっています。
 
この先、左手の京成線と並走しながら空港用地内の地下を北北東へ走ります。途中で芝山鉄道線と地下同士で交差しますが、どちらが上層でどちらが下層なのかは不明です。そして左カーブで第2ターミナルビル西側をに寄り添い、進路をビルの長手方向と同じ北北西へ変えると空港第2ビル駅へと至ります。こちらもJR・京成とも駅があり、京成線は成田空港駅と同様に京成本線と京成成田スカイアクセス線でホームと改札が分離されています。成田国際空港第2・第3ターミナルへの最寄駅です。また、京成東成田線と芝山鉄道線の列車が発着する東成田駅(初代成田空港駅)へは、空港第2ビル駅改札外コンコースから全長約500mの地下道で連絡しています。
 
 

 

いずれも終端方を望む。
ホーム端の少し先までレールが延びており、地下トンネルの終端部に車止めがあります。
右側には京成線ホームがありますが、ホームを京成本線と成田スカイアクセス線で縦に使い分けるため全長が足りなくなり、終端部ギリギリまでホームを延伸しています。
こちらのJR線は開業後にホームを延伸していませんが、終端部にはホーム延伸可能なスペースがあります。まぁ延伸されることはないでしょうし、もし成田新幹線が開業していても現在の在来線ホームと同じ約300m(フル規格の新幹線車両12両分)で足りていたのかもしれませんね。
一方、線路も何だか延伸できそうな雰囲気ですが、これより先、芝山町や総武本線方面(横芝光町など)への延伸構想はJRには存在せず、この方面の延伸構想の受け皿は芝山鉄道線が担うことになります(まぁ具体化された延伸計画は存在しないようですが…)。
 
 
あとがき  
私がJR線の成田空港駅で下車(乗車)したのは2002年、2005年、2012年、2013年、2020年の計5度です。いずれも航空利用ではなく乗り鉄で利用ですw 終着駅ゆえ乗降回数が多くなっています。中でも2020年は東京都の全駅を訪問する目的の一環とは別に、都内に近い駅なので下車しました。成田国際空港の第1旅客ターミナルにある地下駅で、JR駅は京成駅とは違い、開業当初より一貫して島式ホーム1面2線から増強されていません。また、西側には京成線のホームがあり、JR線ホームからも見えます。コンコースは第1旅客ターミナルビルに直結しています。駅前には駐車場や空港関係の各施設・機関があり、重々しい雰囲気です。以前は警察官が多く、駅前の撮影は禁止されていましたが、現在はかなり緩和されています。
 
新宿からですと山手貨物線ホームから発車する特急『成田エクスプレス』に乗車すれば乗換なしで到達できますが、特急料金が別途必要で割高です。運賃だけで行くには中央総武線各駅停車(東行)で錦糸町駅まで行き、総武線快速の快速・成田空港行き(旧・エアポート成田)に乗り換えて終点下車です。尚、昼間帯は毎時2本の『成田エクスプレス』と毎時1~2本の快速しか設定されておらず、本数が少ないので事前に時刻をご確認下さい(朝と夕方以降は普通列車の運行もあります)。余裕で日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと東海道新幹線に乗り品川駅or東京駅で下車、総武線快速の特急『成田エクスプレス』または快速・成田空港行きに乗り換えて当駅下車です。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、成田空港第1ターミナルビル内にコンビニ、売店、チェーン店を含む飲食店が複数あり、困りません。事前に用意しなくても大丈夫です。
 
大阪からの到達難易度はやや高いですが、
JR成田線空港支線を乗り鉄の際は、成田空港駅ですぐ引き返したり乗り換えたりせず、ぜひ一度は駅も観察してみて下さい!
また、成田国際空港第1ターミナルをご利用の際は、ぜひJR線でアクセスしていただき、成田空港駅も観察してみて下さい!
  
(参考:JR東日本のHP、地理院地図、Google地図、Wikipedia)  
(参考:成田国際空港のHP、配線略図.net、Departure Melody Room)