JR貨物門司機関区に所属しますEF81形電気機関車と言いますと、保留車も合わせまして10両在籍しておりまして、このうちの1両に関しましては上の画像1の「銀釜」こと303号機でもありまして、老雄の電気機関車ではありますが、現在も九州内で活躍を続けております。
また、303号機に次ぎますのが、画像2の403号機でありまして、昭和51年製でありますが、こちらも健在の姿を見せております(ちなみに、元は130号機で、昭和59年に改造)。
一方、この10両の中にはJR化後に製造されました450番台も5両存在しておりまして、このうち以下画像の平成3年に製造されました451号機と452号機ではヘッドランプの位置が異なっております。このような姿を見ましても、JR化後に製造されました事をより伺わせる所ではありますが、平成4年に製造されました453号機~455号機はヘッドランプの位置が元の上部に戻っておりまして、これで451号機・452号機はより特異車として存在している事を伺わせております。
(EF81 451)~ヘッドランプが下部
(EF81 455)~ヘッドランプが上部に戻っています
尚、近年は富山機関区から転属しておりました700番台もこの門司機関区には所属しておりましたが、現在は全廃となっておりまして、門司機関区では見られない番台となっております。やはり古参分野であった事もありますが、この九州で足跡を残していた事には間違いないでしょうか。
それが500番台でありまして、3両とも平成元年に製造されました車でもあります。平成元年という事で、JR化後に製造された事を伺う事ができておりますが、それでも30年以上は経過している事は否めない所ではあります・・・。
ちなみに、「日本海縦貫線」のEF81形電気機関車と言いますと、450番台のうち最終製造車両の上の画像の453~455号機も平成24年から平成27年までの間に富山機関区から門司機関区に「出戻り」の形で転属しておりまして、いずれも九州内で活躍を行っております。
これらの背景には、富山機関区に新たな「日本海縦貫線」向けのEF510形電気機関車が新製、もしくはJR東日本から移籍をしておりまして、その余剰車としてEF81形電気機関車が門司機関区に転属に至っております。しかも、500番台が転属しました平成25年には九州内全域に運行区間を拡大しておりまして、かつ古参車両が廃車へと至ってもいます。
さらに、6月に502号機が門司機関区へやってまいりまして・・・
そして10月に501号機が門司機関区に転属してきておりまして、これら3両とも他のEF81形電気機関車と同様に九州内の貨物列車の運用に就くに至っております。
この500番台の特徴としましては、塗装は車体下部のラインがないのが特徴であります。さらに塗装変更も行われておりませんので、ほぼそのままの状態で運用に入っているのが特徴でもあります。また、いずれも日立製作所製でありまして、銘板も「HITACHI」と書いてある銘板でお分かりいただけるのではないかと思います。しかし、製造年の平成元年もしくは1989とでも書いてくれればとも思う所ではありましょうか。
しかし、令和3年に502号機が定期運用を離脱、令和4年には503号機が運用を離脱しておりまして、JR化後平成時代に製造されました車にも引退と言うフラッグが立てられております。そう考えますと、上の画像の303号機や昭和50年代に製造されました車からしますと「正直まだまだやな」と言う印象ではありますが、それでも引退と言われる事に関しましては仕方ない所ではないかとも思う所ではありましょうか。
今回は、JR化後平成時代に製造されました500番台電気機関車に関しましてご紹介しましたが、富山時代の活躍の場でありました「日本海縦貫線」から九州内の路線に舞台を移しまして、ましてや運用上交流区間内での運行にとどまる運用ではありますが、それでも鹿児島線(北九州貨物ターミナル~鹿児島間)・日豊線(北九州貨物ターミナル~延岡間)・長崎線(鳥栖~鍋島間)と運行されている所からも馴染んでいる事がわかります。ただ、EF81形電気機関車に代わりましてEF510形300番台電気機関車の量産型導入が予定されているだけに、正直いつまでの活躍かな?と思う所には間違いないでしょうか。