番外 かつて史上最短距離の岡山→広島間において、500系8両編成で運行されていた「ひかり」の紹介 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 山陽新幹線を運行します列車と言いますと、代表的な列車は東海道新幹線に直通します「のぞみ」、山陽新幹線内完結で九州新幹線と直通運行します「みずほ」「さくら」、そして各駅に運行します「こだま」が知られておりまして、特に「のぞみ」・「みずほ」・「さくら」では多くの方々が利用されております。

 

 「のぞみ」に関しましては、JR西日本・JR東海に所有しますN700系・N700S系(画像1)各新幹線電車の16両編成で運行されておりますし、「みずほ」・「さくら」はJR西日本・JR九州に所有しますN700系新幹線電車(画像2)で運行されておりまして、特にN700系新幹線電車はタイプは違えども東京~新大阪~博多~鹿児島中央間で見る事ができておりまして、それだけ活躍する姿も見られております。

 

 その一方、「こだま」には主に700系新幹線電車「レールスター」が運行されておりまして、東海道新幹線では見られなくなった形式でありますし、山陽新幹線でも16両編成が全廃となった中で8両編成の「レールスター」は全車健在を保っておりまして、8号車にありますコンパートメントも列車によりましては使用する事が可能となっております。

 

 (8号車・コンパートメントシート)

 

 また、「こだま」には新幹線の中では最も人気があります500系新幹線電車も運行されておりまして、以下画像の登場時のカラーあれば、「ハローキティ新幹線」として運行されている事からピンクと化した車両も見られておりまして、特に後者は「ハローキティ」好きの女性の方の利用が見られております。尚、使用されております車両は全車フルカラーLED行先ともなっておりまして、引き続きの活躍が約束されております。

 

 (「ハローキティ新幹線」)

 

 

 

 

 このように、「のぞみ」・「みずほ」・「さくら」・「こだま」が多く運行されている一方、「ひかり」に関しましては山陽新幹線では岡山駅以西では上下各3本、計6本しか運行されておらず、東海道新幹線では20~30分おきに1本は運行されている中で非常に少ない本数となっております。やはり、山陽新幹線には「さくら」の存在があるからではないかとは思いますが、それでも数少ない存在になっている事が伺える所ではあります。

 

 

 実際に、以下におきまして岡山駅以西で運行されております「ひかり」をご紹介しますが、この区間の「ひかり」のほとんどは「こだま」の補完的な役割を果たす列車が主でもありまして、厚狭・新尾道・新倉敷各駅以外の駅に停車する列車が多く見られておりますし、「レールスター」の本来の愛称であります「ひかりレールスター」上りのみわずか1本となっております。

 

 【下り】~いずれもN700(N700S)系新幹線電車16両編成で運転

 591号 新大阪6:06→博多9:19 新尾道・厚狭以外各駅停車

 531号 名古屋6:36→博多10:11 (山陽区間)新神戸・姫路・岡山・福山・広島・新下関・小倉に停車

 533号 新横浜6:00→広島9:56 (山陽区間)相生・新倉敷・新尾道・三原・東広島以外に停車

 

 【上り】~「ひかりレールスター」以外、N700(N700S)系新幹線電車16両編成で運転

 500号 広島6:20→東京11:42 山陽区間各駅停車

 590号 新下関6:11→岡山8:23 「ひかりレールスター」、厚狭以外各駅停車

 594号 博多20:52→新大阪23:32 小倉・新山口・広島・福山・岡山・姫路・新神戸に停車

 

 (現在は見られなくなった、700系新幹線電車「レールスター」による「ひかり 新大阪」)

 

 (令和4年撮影、「ひかり594号(現在は592号)」)

 

 

 

 ここまで山陽新幹線岡山駅以西の「ひかり」に関しまして現状をご紹介しましたが、今回は、平成24年から翌25年までの1年間、「ひかり」史上最短距離で運行されておりました列車に関しまして皆様にご紹介してまいります。

 

 

 それが当時岡山→広島間で運行されておりました「ひかり441号」でありまして、この列車は、画像のように500系新幹線電車で運行されていた列車でもあります。

 

 ちなみに500系新幹線電車の「ひかり」と言いますと、16両編成時代、通常の「のぞみ」で運行していた列車に加えまして、定期列車の300・700系(16両)各新幹線電車の代走や、臨時列車で運行されていた経緯はありましたが、500系新幹線電車8両になってからの定期「ひかり」は、通常は「こだま」で運行されておりましたので、初めての事案でもありました。
 

 

 また、この列車は以下の時刻表にもありますように岡山発広島行きの列車でもありまして、「ひかり」の中では東海道・山陽新幹線の中では一番運行距離が短い列車でもありました。したがって、停車駅も福山・三原各駅のみ、所要時間は48分、運行距離も161.3キロしかありませんでしたし、全車自由席としても運行されておりました。

 

 

 この列車の広島駅到着シーンを実際に収めておりましたが、この列車の利用客は、やはり通勤客がほとんどでありまして、その下の画像にもありますようにサラリーマンと思わしき方々の姿も多く見られてもいました。それほど新幹線で通勤される方も見られている事がわかりますが、それが「こだま」ではなく「ひかり」と言うのも珍しい存在ではなかったかと思います。

 

 こちらが行先であります。先述のように、500系新幹線電車が「ひかり」の運用に就くと言うのも珍しい存在でもありましたので、それが8両編成になりまして見られていたという事が伺える姿ではないかと思います。尚、「コロナ禍」前は臨時列車もしくは700系新幹線電車「レールスター」の代走として8両でも「ひかり」の姿も見られていたものでしたが、今は見る事ができないのも残念でしょうか。

 

 

 しかし、その運行も翌平成25年の改正には運行を終了しまして、定期での500系新幹線電車での「ひかり」の姿も1年で姿を消しております。本当に珍しい存在でもあっただけに、それが1年で見られなくなってしまった事は正直残念ではありましたが、現在は上の表・画像にもありますように「ひかり591号」に統合されておりまして、N700(N700S)系新幹線電車によりまして運行されております。
 

 

 今回は、「ひかり」史上最短距離であります岡山→広島間で運行されておりまして、500系新幹線電車8両編成化以降では初めての「ひかり」運用でありました、「ひかり441号」に関しましてご紹介しましたが、「のぞみ」として運行されて「こだま」転用後での「ひかり」でもありましたので、特に注目されていたものでしたが、それが1年しか続かなかったのは残念ではないでしょうか。やはり「通勤新幹線」としてのイメージが強かったですが、それでも現在は1つの「ひかり」に統合されてはいますので、これからも「ひかり」としては数少ない存在分、引き続き利用者の足として運行していただきたいと思います。