再び、鉄道模型用の高速時計について(1) | 16番ゲージレイアウトのこと..など

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16番ゲージの鉄道模型レイアウト・白縫鉄道川正線の制作記です。

鉄道模型用高速時計の問題に気付く! 

 川正線では、高速時計を睨みながらダイヤ運転を楽しんでいます。
 当社の高速時計は、エクセルVBAで制御しており、本線走行時と構内運転時で時計の速さを切り替える仕様となっているのですが(この考え方は過去記事をご参照ください)、最近、ある問題に気付いてしまいました。
朝の筑紫川正駅
 
 このところ、毎回登場している川正線のダイヤです。
川正線時刻表
 今、レイアウトでは、725列車を4.8倍速のスケールタイムで運転していると思ってください。筑紫家野から筑紫川正までの13分間を約2分40秒に縮めることになります。
 動画は、725列車が筑紫川正駅に到着するシーンです。
 スケールタイムなので当然ではありますが、停車前の減速中、列車がゆっくり動いているにも関わらず、4.8倍の速度で時計が動いています。こんなに早い時計に合わせてダイヤ通りに列車を停めるのは至難の業ですし、発車時刻までの余裕もありません。
 気が付いた問題点とはこのことです。列車がゆっくり動いている時は、時計もリアルタイムで動いて欲しいものです。

問題解決の考え方

 問題解決に向けて、下図のような動きをする高速時計を作ろうと思います。

 726列車の筑紫川正~筑紫家野間のダイヤを例にします。

 この列車は、筑紫川正を18:55に発車し、筑紫家野に19:07に到着、19:08に発車します。

 走行時間は12分間となり、4.8倍速で2分30秒となります。この2分30秒の間で、時計の速度を変化させるのです。発車直後と停車直前はリアルタイムの時を刻むこととし、それぞれ激変緩和の時間帯を設けて、走行中の高速な時の刻みとの繋がりを滑らかに見せることにします。 

試作品完成!

 上記の考え方に沿った試作品が完成しました。

 試作品のエクセルの画面です。見にくいですが、左側に並ぶのが、この動きを再現するのに必要な計算値です。これを考えるのに相当の時間を要しましたが、プログラムは現行の時計よりシンプルにできました(いずれ公開します)。

新型高速時計試作品
 早速動かしてみます。
 時折、秒の表示が飛んでいます。これの予防対策をプログラムに書き忘れましたが、時計の動きは狙い通りです。
 
 試作品を見ながら726列車を発車させました。
 このくらいゆっくりした発車だと、リアルタイムの時間はもう少し長い方が良さげですね。
 これも今後の検討課題のひとつですが、この他にも、一日の全ての列車ダイヤに応じた動きができるプログラムや、列車が動いていない時間帯の時計の速度など、考えることがいくつかあり、新型高速時計の完成には、もう少し時間がかかりそうです。
 完成したら、現行の時計と同じく、作り方を公開しようと思っています。
 
 試作品を作りながら、時計の動きとDCCのスロットルを連動させたら自動運転ができるかも・・、なんて考えてしまいましたが、私の模型鉄道は、いにしえの鉄道マンの仕事を、私の手作業で再現することに意義があると思っているで、そんなことを考えてはいけませんね。
 
 本日も、ご訪問ありがとうございました。