2023年11月で運航休止が決まった伊予鉄道の坊ちゃん列車

 

伊予鉄道の市内線で運行されている「坊ちゃん列車」が運転手不足等を背景に2023年11月で運行が休止されるようです。この列車、電車ではなくディーゼル機関で運行されているため、免許が独特なのと、全般的に運転手が不足しているという事もあり運行休止の判断となったようです。

 

大昔ですが、今から17-8年前ぐらいに一度乗車したことがあり、古い写真を引っ張り出してみたのですが、ものすごい手間のかかるオペレーションしていたな、と思います。具体的には発着の折り返し作業なのですが、

 

松山市で撮影したものです。到着した列車から機関車を切り離します。

 

渡り線にバックした後、中間で停車。車体を回転させます。後続の電車が後ろに控えていますね。

 

回転機能はあるものの、動力は人力。

 

機関車の向きを変え終え、転線完了した後、今度は客車を転線させますが、こちらも人力。

 

この一連の作業を数分で実施するわけですが、人力に頼る部分が多く、且つ最低3人は作業員が必要とされます。これを発着で繰り返すわけですから結構ハードだと思います。

 

また、後ろの電車も坊ちゃん列車の転線が完了しないと客扱いが出来ないため、このあたりも不便だったように思いました。

 

運転席の様子。ディーゼル機関とはいえ、蒸気機関車の雰囲気が良く出てます。社外モニターが現代的。

 

運転中の様子ですが、左右に運転手さんが乗車されています。雨天や冬期運行はどうしていたのでしょうか?

 

既存の施設を活かした秀逸なサービスと思いますので、何らかの方法で復活してほしいものです。

 

 

おまけ、道後温泉駅と伊予鉄路面電車