日本人は利用不可?謎の駅に行ってみた【ゆっくり運転士の旅行記】

旅行記

日本にあるのに日本人が利用できない駅。
そんな駅があるのをご存知ですか?
今回はちょっと変わった線路と共にご紹介します。
それでは出発進行。

前回から引き続き金沢文庫駅からスタートします。
まずは普通浦賀行きに乗車します。


やってきた駅はお隣の金沢八景駅。

目的の駅に行く前に変わった線路を確認しに行きましょう。
金沢文庫方面に5分ほど歩いてやってきた踏切。

金沢検車区の南端に位置する金沢文庫第2踏切。
ここからなぞの線路が始まります。
向こう側に渡りたいのですが…
踏切が開くまで待つしかないですね。
とここでやって来たのは、イエローハッピートレイン。

えらい珍しい電車がやってきましたね。
これ1編成しかいないみたいなので乗れたらかなりラッキーですね。
さて踏切を渡ってきて、一番手前の線路。
ちょっとおかしいことに気付きますかね?

踏切道上だと分かりにくいと思うので、画面を左側に振りましょう。
分かりましたかね?

なんかレール多くないですか?
普通、電車が走行するレールは左右2本ですが、ここはなぜか3本ありますね。
さらに変わった形の分岐器があって、外側2本はまっすぐに進みつつ、内側を含めた3本が左に分岐していきます。
レールが3本あるので左右の線路が交わるクロッシング部分が普通と違って2か所もありますね。

まっすぐ進んだ先には黄色い保線車両が止まっている訳ですが、問題は左側に分岐した線路。
保守分岐点と書かれた標識があるってことはここから誰が線路を所有しているのかが変わるみたいですね。

線路の先を見ると道路を横断してどこかへ延びて行っています。

さて道路を渡って来ました。

この線路がどこに延びていっているのかは、ここに立てかけられている看板を見れば一目瞭然です。
はい、アップ。

そうこの線路は総合車両製作所に繋がる線路になります。
簡単に言うと電車を作っている会社の工場に繋がる線路です。
ではなぜこの線路が京急と繋がっているのか?
新しく作られた電車は納入する鉄道会社まで運搬する必要があります。
トラックや船に乗せて運ぶ方法もありますが、ここではこの線路を使って直接運ぶ方法が取られています。
でレールが3本ある理由。

日本の鉄道会社でよく使用される狭軌、標準軌と呼ばれる2種類のレール幅があり、それぞれのレール幅の電車を走らせるため3本のレールが引かれているわけなんですよね。
京急は標準軌のレール幅が使用されていますが、JRなどは狭軌のレール幅が使用されています。
それぞれの電車はここを使って鉄道会社に納入されているんですよね。
もう少し金沢文庫方面に歩いてきました。

この奥で電車を作っているんですね~。
なんか電車が止まっていないか期待しましたがなんにもいませんね。
あんまり撮影しちゃダメみたいなのでこれぐらいにしておきましょうかね。
歩いて金沢文庫駅に来ました。
それではいよいよ本題の駅に向かいます。
という訳で逗子葉山行きに乗ります。

電車は金沢八景駅から逗子線に入りました。
この電車が走行している線路のレールは2本ですが、隣の線路は3本。

そう先ほど見てきた、総合車両製作所から延びてきたレールが続いています。
最も左の線路は共用、右側2本のうち左側のレールが狭軌用、右側のレールが標準軌用になります。
そしてこの2つの種類のレール幅が敷設された線路を三線軌条といいますが、かなり珍しい光景になりますね。
さらにここにはもっと珍しい光景があります。

分かりますかね?
あの見たこともないような転てつ器。
内側のレールから外側のレールに転線できるようになっています。
ここを普段走行する京急は標準軌なので問題ないですが、問題はJRの狭軌車両が走る時です。
もし右側に共用レールがあった場合、同じサイズの電車が走った時、標準軌車両と比べて狭軌車両の方が右側にはみ出すことになります。
そうすると普通に標準軌用で作った駅ではホームに接触することになります。
なのでこの六浦駅では狭軌車両が当たらないようホームを削って作っていましたが、そうすると普段到着する電車とホームの間が30cm近くも開く事態となっていました。
さすがにそれはまずいよねってことで、こんな感じで駅の前後に移設器を作ってホーム区間のみ左側を共用レールにして、狭軌車両は左側にはみ出させることにしました。
ちなみにこれをしたことで今度は隣の線路に電車が走ってしまうと支障してしまうので、併走不可になってしまっているみたいですね。
電車がようやく目的の駅に到着します。
とその前に三線軌条はここで終わります。

狭軌用のレールは右側に分岐。
ここから先はJR横須賀線に向かって進んでいきます。
降りた駅は神武寺駅。
乗降人員は京急線の全72駅中68位なのでかなり少ない駅ですね。
ちなみにこの電車から乗降したのは私1人だけでした。

じゃあ改札に行って駅を出ましょうか。
この建物が改札かな?

なんか英語で色々書いてますけど私英語分からないんですよね…
こっちもなんか書いてある看板がありますね。

でも英語はやっぱり分かんないですね。
まぁよく分からないですけど、とりあえず出たらいいですよね。
それにしても駅の改札口にしてはえらい小さい建物ですね。
乗降が少ない駅とはいえ、これでラッシュ時の人を捌けるんですかね?
小さい建物の中には監視カメラが2台、それと清算機が置いてありますね。

じゃあ改札機を出ましょうか。

ってあれ?あそこにも英語でなにか書いていますね…

これは大丈夫なのか?
さすがに怖くなってきたので戻ってきました。

英語の下の日本語を読むと許可された者以外の立ち入りを禁ずって書いてますね。
米海軍横須賀基地???

なんかめっちゃヤバそうじゃないですか…
そういえば建物内のドアにも一般人は利用不可って書いてましたね。

じゃあ一般人の私はこの駅を出れないのか?
と思ってしまいましたが、安心して下さい。
出れますよ。
この建物から線路を挟んだ反対側に一般人が利用する改札があります。

なんでこんなややこしいことになっているのか?
それはこの神武寺駅の立地に関係しています。
駅から見て北側。
金沢八景方面行きのホーム側には在日米軍の関係者が暮す住宅地が広がっています。
その為、そこに暮らす人の為の改札が設置された経緯があります。
一般の人はこちらの改札を利用しましょう。

でもどうしてもこっちの改札を通りたい方。
頑張ってここの駅員になって下さいww
駅員なら大手を振って向こう側に行けるでしょうねww
そうそう忘れていました。
神武寺駅の手前で分かれた狭軌の線路。

金沢八景方面からやってきた線路は駅の横を進んでいきます。

そしてその先にはなぜかフェンスが…

フェンスの手前にこんな気になる標識が…

ここの線路を右側が京急が管理、左側が米軍が管理していることを表すものですね。
勝手に立ち入らせないようにするためにフェンスが設置されているんですね。

ホームの逗子・葉山側にやってきました。
先程のフェンスが見にくいですがこの奥に見えていますね。

で逗子・葉山方面を見ると、米軍の敷地内に線路が延びていっています。

この先がどうなっているのか?
電車に乗って確認しましょう。
神武寺駅を出発すると、例の線路は京急線と平行に進んでいきます。

ここの区間は柵の中なので、先ほどの改札外と同様に許可された者以外立ち入り禁止なんでしょうね。
そしてまた柵があって踏切がありますね。

踏切の向こう側には大きな公園があるみたいなので、2個目の柵からは米軍の敷地外になるんでしょうね。
線路はなおも並行して進みますが、急に薮の中に消えて行ってしまいました。

向こう側の線路は薮の中に進んだあとすぐにトンネルに入ります。
そして今乗車している京急線は少しずつ坂を登っていきます。
再び視界が広がったときには、例の線路は下側に見ることが出来ます。

そしてすぐにJR線をオーバーパスします。

ちょうど横須賀線の電車が走っていますね。
先程まで見えていた狭軌の線路はあそこに合流します。
さて今回は珍しい線路と一般人が利用できない特殊な改札のご紹介でした。

コメント

タイトルとURLをコピーしました