381系グリーン車の旅・特急やくも(米子→岡山)【最終章・岡山の国鉄型電車⑧】 | 湘南軽便鉄道のブログ

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その他、5インチゲージ自家用乗用鉄道「湘南軽便鉄道」についても掲載。路線は湘南本線(ベランダ線・路程約0.01km)があったが現在廃止。新たな庭園鉄道敷設の構想中。

(前回記事の続き)


(381系特急やくも   @山陽本線. 岡山駅)





引退近い振り子式381系特急形電車(ゆったりやくも色)【最終章・岡山の国鉄型電車④】 


混色編成やくも・国鉄特急色+スーパーやくも色381系【最終章・岡山の国鉄型電車⑤】 


381系特急「やくも」の旅 中国山地を振り子式車両で駆け抜ける【最終章・岡山の国鉄型電車⑥】 


381系特急「やくも」の旅 山陰・米子へ【最終章・岡山の国鉄型電車⑦】 





JR山陰本線・米子駅




停車中のキハ47形国鉄型気動車

JR西日本では、鋼鉄車両の塗装省力化(単色化)により、国鉄首都圏色(タラコ色)の気動車が各地で復活

米子駅構内の車両基地では、様々な車両を見ることができる。






復路は、特急やくもグリーン車で岡山へ


特急「やくも26号」岡山行きが米子駅に入線。

先ほど、下り特急「やくも13号」で乗車した、スーパーやくも色+国鉄特急色の復刻カラー編成

この特急「やくも26号」は、始発の出雲市駅を16時30分に発車。停車駅は、宍道、松江、安来、米子、根雨、生山、新見、備中高梁、倉敷、岡山の順。

先頭車は、「スーパーやくも」の復刻ヘッドマークを掲げた、スーパーやくも復刻色車両


編成の後ろ側は、国鉄特急色



最後尾はグリーン車




風格ある国鉄時代の特別急行(特急)列車

2024年(令和6年)春から、新型特急車両273系への置き換えが始まる特急「やくも」


国鉄型特急電車を使用するJR最後の定期特急も、間もなく見納めとなる。




復路は、最後尾のグリーン車に乗車


非パノラマ車両のグリーン車。座席配置は1列✕2列で、かなりゆったりした造り。




米子から岡山へ

特急「やくも26号」岡山行きは、17時26分に米子駅を発車


普通車をグリーン車化改造した車両のため、座席と窓割りは一致していない。

一番後ろは、乗務員室への扉がある。

上り列車のグリーン車デッキ側車端部座席は大変ゆったりしている。



サハ381形200番台普通車。窓は他の車両と違い2連窓タイプ。これは、元々サロ381形グリーン車を普通車に格下げ改造した名残り。

車両間の渡り板

振り子式車両のため、カーブに差し掛かると、独特の傾斜が見られる。
カーブに差し掛かり、遠心力が働き始めたタイミングで、遠心力を利用し車両を傾斜させる自然振子方式を採用。揺れも大きく乗り心地は決してよいとはいえない。


デッキの洗面所



雲に隠れた名峰・大山(だいせん)。伯耆富士(ほうきふじ)とも呼ばれる。

上り列車のグリーン車最前席(デッキのある側)は、とても広々している。

壁面には、ヒマワリ畑と381系の写真を掲示


381系は、かつては581・583系と同様に、窓の日除けはベネチアンブラインド(壁の手動ハンドルを回しブラインドを上げ下げ)を採用していた。現在は横引きカーテンに変わっているが、二重窓になっているのは、その当時の名残り。





115系改造車の普通列車と行き違い。




根雨(ねう)駅では行き違いのため2分停車

サハ381形200番台普通車

この車両は、元はグリーン車「サロ381」だったため、窓は他と違い独特の2連窓



最後尾のグリーン車の乗務員室扉が開くと、奥に高運転台用の階段が見える。






生山(しょうやま)駅停車




備中神代駅の手前で、JR芸備線と合流

芸備線は、備中神代から備後落合、三次を経由し、広島までを結ぶ路線。備中神代駅が起点だが、列車は伯備線の新見まで直通している。

芸備線は、広島〜三次間が列車本数や利用客が多く、こちら側の三次〜備中神代間は閑散区間で、実質上末端区間。JR西日本は、芸備線の備中神代〜備後庄原間の廃止を視野に検討している。



備中神代駅を過ぎ、
秘境駅として名高い布原(ぬのはら)駅を通過

新見発・備後落合行きの芸備線キハ120形(1両)気動車と、一瞬の行き違い。

布原駅は、伯備線の駅でありながら、ホーム長が1両分しかなく、伯備線に乗り入れている芸備線の気動車しか停車しない。

すれ違ったキハ120形気動車は、廃止になったJR三江線(三次〜江津)カラーだった。




新見(にいみ)駅に停車
伯備線のほか、姫新線、芸備線も発着するが、両線ともに末端区間のため列車本数はかなり少ない。

姫新線・津山行きのキハ120形気動車


新見駅を発車すると、姫新線が左に逸れていく。



高梁川に沿って走る。


井倉峡


車窓から見える絹掛の滝




下り特急「やくも」と行き違い。


岡山貨物ターミナルと伯耆大山を結ぶ貨物列車


伯備線から山陽本線へ。

日暮れの山陽路を快走




岡山駅到着
終点・岡山(おかやま)駅19時39分到着

復刻した日本国有鉄道(国鉄)の「JNR」ロゴマーク


国鉄特急色と、スーパーやくも色の混色編成

一部車両の定期検査や増結時は、このような混色編成が見られることがある。





乗客を降ろすと、すぐに留置線に回送






向こうにはJR四国の気動車特急が停車



117系回送列車が停車中

117系は、元々関西地区の「新快速」として大活躍していた車両だが、
最晩年は、岡山地区(山陽本線・赤穂線)の朝晩のローカル輸送で細々走っていた。
117系は、JR湖西線・草津線でも最近まで活躍していたが、こちらは2023年(令和5年)4月1日(土)ラストランを迎え、岡山地区が定期列車最後の活躍の場になった。

しかし、2023年(令和5年)7月22日(土)より、新型電車227系(愛称︰Urara(うらら))の導入が開始されたことにより、117系電車は、他の国鉄型電車(113系・115系)よりいち早く、2023年(令和5年)7月22日(金)をもって定期列車としての運行を終えた。

現在も残る117系は、クルーズトレインに大改造された特急「WEST EXPRESS 銀河」の一編成のみに。






115系近郊形電車も、新型車両への置き換えが始まり、最後の活躍 












113系や115系が行き交う岡山駅








留置線から、再び特急「やくも」が岡山駅ホームに入線



整備を終え、折り返し出雲市行きとなる。

国鉄型車両が並ぶ光景を見られるのもあと僅か。

国鉄特急型電車による赤とクリーム色の正統派の国鉄特急色も間もなく見納め




高運転台




117系電車が入線






117系車内




赤穂線の普通列車・播州赤穂行きの運用


出雲市行き特急やくも号発車








117系・播州赤穂行きも発車








向こうのホームには、別の117系が停車

車庫に入る回送車両






車内は、近郊形改造されているが、転換クロスシートが並ぶ。

かつて岡山地区でも、快速「サンライナー」として岡山〜福山間で活躍していた117系だったが、「サンライナー」廃止後は活躍の場を失い、最晩年は、主に平日の朝晩のローカル輸送を細々こなす程度であった。














※2023年(令和5年)7月上旬


(続く)