(前回記事の続き)
引退近い振り子式381系特急形電車(ゆったりやくも色)【最終章・岡山の国鉄型電車④】
混色編成やくも・国鉄特急色+スーパーやくも色381系【最終章・岡山の国鉄型電車⑤】
381系特急「やくも」の旅 中国山地を振り子式車両で駆け抜ける【最終章・岡山の国鉄型電車⑥】
381系特急「やくも」の旅 山陰・米子へ【最終章・岡山の国鉄型電車⑦】
JR山陰本線・米子駅
停車中のキハ47形国鉄型気動車
JR西日本では、鋼鉄車両の塗装省力化(単色化)により、国鉄首都圏色(タラコ色)の気動車が各地で復活
米子駅構内の車両基地では、様々な車両を見ることができる。
復路は、特急やくもグリーン車で岡山へ
特急「やくも26号」岡山行きが米子駅に入線。
先ほど、下り特急「やくも13号」で乗車した、スーパーやくも色+国鉄特急色の復刻カラー編成
この特急「やくも26号」は、始発の出雲市駅を16時30分に発車。停車駅は、宍道、松江、安来、米子、根雨、生山、新見、備中高梁、倉敷、岡山の順。
先頭車は、「スーパーやくも」の復刻ヘッドマークを掲げた、スーパーやくも復刻色車両
編成の後ろ側は、国鉄特急色
最後尾はグリーン車
国鉄型特急電車を使用するJR最後の定期特急も、間もなく見納めとなる。
復路は、最後尾のグリーン車に乗車
非パノラマ車両のグリーン車。座席配置は1列✕2列で、かなりゆったりした造り。
米子から岡山へ
特急「やくも26号」岡山行きは、17時26分に米子駅を発車
普通車をグリーン車化改造した車両のため、座席と窓割りは一致していない。
一番後ろは、乗務員室への扉がある。
上り列車のグリーン車デッキ側車端部座席は大変ゆったりしている。
サハ381形200番台普通車。窓は他の車両と違い2連窓タイプ。これは、元々サロ381形グリーン車を普通車に格下げ改造した名残り。
車両間の渡り板
振り子式車両のため、カーブに差し掛かると、独特の傾斜が見られる。
カーブに差し掛かり、遠心力が働き始めたタイミングで、遠心力を利用し車両を傾斜させる自然振子方式を採用。揺れも大きく乗り心地は決してよいとはいえない。
デッキの洗面所
雲に隠れた名峰・大山(だいせん)。伯耆富士(ほうきふじ)とも呼ばれる。
上り列車のグリーン車最前席(デッキのある側)は、とても広々している。
壁面には、ヒマワリ畑と381系の写真を掲示
根雨(ねう)駅では行き違いのため2分停車
サハ381形200番台普通車
この車両は、元はグリーン車「サロ381」だったため、窓は他と違い独特の2連窓
最後尾のグリーン車の乗務員室扉が開くと、奥に高運転台用の階段が見える。
生山(しょうやま)駅停車
備中神代駅の手前で、JR芸備線と合流
芸備線は、備中神代から備後落合、三次を経由し、広島までを結ぶ路線。備中神代駅が起点だが、列車は伯備線の新見まで直通している。
芸備線は、広島〜三次間が列車本数や利用客が多く、こちら側の三次〜備中神代間は閑散区間で、実質上末端区間。JR西日本は、芸備線の備中神代〜備後庄原間の廃止を視野に検討している。
備中神代駅を過ぎ、
秘境駅として名高い布原(ぬのはら)駅を通過
新見発・備後落合行きの芸備線キハ120形(1両)気動車と、一瞬の行き違い。
布原駅は、伯備線の駅でありながら、ホーム長が1両分しかなく、伯備線に乗り入れている芸備線の気動車しか停車しない。
すれ違ったキハ120形気動車は、廃止になったJR三江線(三次〜江津)カラーだった。
新見(にいみ)駅に停車
伯備線のほか、姫新線、芸備線も発着するが、両線ともに末端区間のため列車本数はかなり少ない。
姫新線・津山行きのキハ120形気動車
新見駅を発車すると、姫新線が左に逸れていく。
高梁川に沿って走る。
車窓から見える絹掛の滝
下り特急「やくも」と行き違い。
岡山貨物ターミナルと伯耆大山を結ぶ貨物列車
伯備線から山陽本線へ。
日暮れの山陽路を快走
岡山駅到着
終点・岡山(おかやま)駅19時39分到着
復刻した日本国有鉄道(国鉄)の「JNR」ロゴマーク
国鉄特急色と、スーパーやくも色の混色編成
一部車両の定期検査や増結時は、このような混色編成が見られることがある。
乗客を降ろすと、すぐに留置線に回送
向こうにはJR四国の気動車特急が停車
117系回送列車が停車中
117系は、元々関西地区の「新快速」として大活躍していた車両だが、
最晩年は、岡山地区(山陽本線・赤穂線)の朝晩のローカル輸送で細々走っていた。
117系は、JR湖西線・草津線でも最近まで活躍していたが、こちらは2023年(令和5年)4月1日(土)ラストランを迎え、岡山地区が定期列車最後の活躍の場になった。
※2023年(令和5年)7月上旬
(続く)