変なカメラ好きの写真徒然日記

ただのカメラ好きが適当に写真を載せ続けるブログです。

2023/08/13 日高本線の廃線区間を巡る

こんにちは、潔く銀です。襟裳岬を訪問後は苫小牧方面に車を走らせることにしました。ちょうど、日高線廃線区間と並走するので気になった駅を訪問してみることにしました。

 

www.yuseiphotos.work

 

この日は、北海道旅の最終日で、早朝に目的地の一つである襟裳岬に到着しました。最終日ということで、小樽港まで戻らないといけないので、まずは東にある苫小牧を目指すことにしました。国道336号をひたすら走るのですが、その際に並行する日高本線に立ち寄ることにしました。

日高本線は2015年1月に発生した高波の影響で被災した後に、2021年に鵡川駅から様似駅の廃止が決定しました。全体の8割にも上る大規模な廃止のため話題になったのが記憶に新しいです。被災区間以外のほとんどは線路が残っているため、かつての鉄路を辿ってみることにしました。

 

SONY α7III + EF 24-70mm F2.8L USM

 

まずは、日高本線のかつての終着駅である様似駅に立ち寄りました。終着駅を思わせる車止めが末端であることを象徴します。今回の旅では、留萌本線増毛駅、宗谷本線の稚内駅と車止めを見る機会が多いです(笑)

 

SONY α7III + EF 24-70mm F2.8L USM

 

切り取り方によっては、まだまだ現役に見える線路・・・雑草が生えていないのは管理されているからでしょうか。今にも列車が入ってきそうな雰囲気がありました。ちなみに、写っている建物は運転士が一夜過ごすのに使われていた宿泊施設のようです。

 

SONY α7III + EF 24-70mm F2.8L USM

 

様似駅のホームを入れて記録しました。駅から離れた位置にある車止めは、襟裳岬まで繋いで広尾まで結ぶ計画があった名残です。しかし、海岸に沿って険しい断崖が連続するため、工事の難しさや日中戦争が理由で計画はなくなったようです。そして、この日通ってきた黄金道路は、その計画の代わりに通した道路になります。

 

SONY α7III + EF 24-70mm F2.8L USM

 

様似駅の現在は、観光案内所となっています。現役時代は、スーパーだったらしいです。駅の中にあるスーパーというのもまた珍しい形態だなと・・・
ここには、かつての日高本線の写真がたくさん飾られており、素晴らしいロケーションの中を走る鉄道写真をたくさん見ることが出来ました。

この後は、日高本線廃線区間を辿りつつ、自分が好きな貨車駅舎の駅を中心に訪問することにしました。

 

 

 

SONY α7III + EF 24-70mm F2.8L USM

 

まずは、西様似駅からです。かつては有人駅だったらしいのですが、改築の際にヨ3500形を改造したものになったようです。宗谷本線の貨車駅舎と同じ形式ですが、両側に乗務員扉があるタイプでした。西様似駅のホームは完全に草に埋もれており、廃駅感が漂っていました。

 

SONY α7III + EF 24-70mm F2.8L USM

 

西様似駅から鵜苫駅に走っている最中に見つけた親子岩です。海岸から見えている2つの岩から名付けられたのでしょう。天気が良ければ、印象的な写真を撮ることが出来そうです。

 

SONY α7III + EF 24-70mm F2.8L USM

 

続いて鵜苫駅です。ここも貨車駅舎だったため立ち寄りましたが、道路からはわかりにくい位置にあるため、1回通り過ぎてから気づきました。西様似駅舎と比較すると塗装の劣化が酷いです。この鵜苫駅は、ヨ3500形ではなくワフ29500形有蓋緩急車が改造された駅舎でした。これまで立ち寄ってきた駅舎はヨ3500形ばかりでしたが、少し大きいのですぐに違うなとわかりました。ちなみに鵜苫駅は、アイヌ語で抱き合う川という意味が由来だそうです。

 

 

 

SONY α7III + EF 24-70mm F2.8L USM

 

浦河駅など比較的大きい駅舎はスルーして、鵜苫駅から4駅進んだところにある絵笛駅に立ち寄りました。ここも線路が残っており、コンクリートブロックで造られた簡素な待合室も残っていました。

 

SONY α7III + EF 24-70mm F2.8L USM

 

絵笛駅の周辺は牧場となっており、日高本線はこの牧場地帯の真ん中を駆け抜けていきます。北海道らしい景色だったので愛車との写真もしっかり残します。

 

 

 

SONY α7III + EF 24-70mm F2.8L USM

 

続いて、絵笛駅から一つ進んだ荻伏駅に立ち寄りました。ここもワフ29500形有蓋緩急車が改造された駅舎となっていました。ここの駅舎は住宅街が近くにあるためか、かなり綺麗な状態が保たれており、カラフルな気球のイラストが残っています。

 

SONY α7III + EF 24-70mm F2.8L USM

 

線路側は、水平線からの日の出のイラストでしょうか。こちらも綺麗に保たれているため、地域の方々が管理しているのかなと感じました。人が関わらなくなると風化が激しくなるというのは不思議です・・・

 

SONY α7RII + FE 28mm F2

 

そして、清畠駅に到着しました。ここは、もう海沿いの駅となっており、逆光で見えにくいですが、背景に海が見えています。少し前までは清畠駅の文字があったみたいですが、今は取れてしまって無い状態です。

宗谷本線の一部は、貨車駅舎などを観光資源として利用しているため駅舎の中に入ることができますが、日高本線はそうではないので全ての駅舎に南京錠がしてありました。

 

 

 

SONY α7RII + FE 28mm F2

 

そして、一度見ておきたかった清畠駅豊郷駅の被災区間です。被災時は線路が地面から浮いておりすごい状況でした。写真は放置されている橋桁です。

 

SONY α7RII + FE 28mm F2

SONY α7RII + FE 28mm F2

 

日高本線は、一部海岸を渡っていくので海から非常に近いところに線路を通しています。この路線の車窓は、とても美しかっただろうなという想像は容易にできます。無惨にも橋脚だけが残っており、かつての日高本線の跡があります。

 

SONY α7RII + FE 28mm F2

 

橋脚とチラッと見えるインプレッサを入れて撮影しました。この近くには家族連れが海水浴に来ており、平和な時間が流れていました。

橋脚の一部は無造作に置かれていますが、この区間の線路は完全に剥がされている状態でした。110kmにも及ぶ廃線区間なので、かなり線路が残ってはいます。整備するお金もなく、整備したとしても効果が薄いと思うので、現在残ってる線路はしばらく見えるのではないかと思っています。

 

SONY α7RII + FE 28mm F2

 

そして、現在の日高本線の終着駅である鵡川駅に到着しました。この日は、非常に暑くて常に汗ばむ気候でした。駅舎にも空調がないため室温が高く、トイレに立ち寄るだけで熱中症になるかと思いました。この駅は、まだ現役ということもあってとても綺麗な駅でした。また、ここにもかつての日高本線の写真が展示されていました。到着時は、ちょうど列車が発車していったところで残念でした。

というわけで、様似駅から116kmにも及ぶ廃線区間を見ながら、鵡川駅までやってきました。素晴らしいロケーションを走る日高本線は、一度は乗ってみたかったと改めて思いました。また、貴重な貨車駅舎がまだ残っていたので撮ることができてよかったです。

鵡川駅を出た後は、苫小牧まで行こうとしたのですが時間的に日高本線を撮影するのが良いなと思ったので、昼休憩をしながら日高本線を撮ることにしました。もう少し、この日の撮影は続きます。

 

それでは!