東急電鉄は8月10日(木)から、平日夕夜間の東横線下り急行列車5本に、有料車両「Qシート」を連結し、運用を開始しました。(以前の記事は以下のリンクからご覧ください爆  笑

 

 

 先日、東横線のQシートに実際に乗ってみましたので、そのレポートをお届けします。

 

9月29日(金)

 予定を終えて、まずは渋谷駅に向かいます。渋谷駅に到着したのは19時20分ごろ。次々に列車がやってきて、たくさんの通勤帰りの客を乗せて走っていきます。

 今回は、渋谷19:35発の急行元町・中華街行きに乗車します。指定券は窓口もしくはインターネットで購入できますが、インターネットのほうがいつでもどこでも買えるので、便利でした音譜

 発車10分前くらいから、乗務員がホームに集結し、Qシートの案内などを始めました。19:33ごろ、定刻より1分ほど遅れて、渋谷止まりの急行が入線してきました。これが折り返し19:35発急行元町・中華街行きとなります。折り返し時間が3分しかないのは慌ただしい・・・あせる

 既にQシートは連結されていました。てっきり1両かと思っていたのですが、2両だったことには驚きました。

 渋谷行きの列車では自由席として開放しているため、多くの乗客が乗っています。折り返し時間が短いこともあり、渋谷駅到着時点で4か所あるドアのうち3か所は封鎖されていました。

 乗客が下りるとともに、乗務員の検札を受けてQシート車両へ乗り込みます。指定券を持っていない乗客が入ってこないよう、乗務員さんは車内を見渡しています。

 19:36ごろ、Qシートに15~16人の乗客を乗せて渋谷駅を発車します。次の中目黒では3~4人の乗車がありました。1両あたりに乗務員は2名ついて、検札業務を行っていました。

 次の学芸大学では誤乗と思われる方1名が下車。乗車はありませんでした。自由が丘では3人が乗車。渋谷駅発車から10分ほどしか経過していないからか、まだ降りる人はいません。

 自由が丘を出ると、急行にも関わらず田園調布、多摩川と3駅連続で停車し、新丸子を通過して武蔵小杉に停車します。田園調布~武蔵小杉間では乗降どちらもありませんでした。このあたりだと乗車するにしても降車するにしても10分少々の乗車となるため、さすがにそんな短時間の乗車で500円の指定券は高い、ということでしょうか。

 ちなみに、気になる車内の様子はこんな感じですニコニコ

 すべての席に電源コンセントが設置されており、クロスシートにはカップホルダーもついています。スマホの充電を機にせずに使えることができ、おいしい飲み物を味わいながら優雅に家路につくことができます。

 

 武蔵小杉を出ると、次は日吉に停車。ここで3人が下車しました。車内の乗務員はここで交替し、乗務員も各車両2人→1人体制になります。続いて綱島に連続停車、ここでは3人が下車、その次の菊名では6人が下車していきました。

 私を含めて11人ほどとなり、横浜駅に20:08に到着しました。横浜から先は指定券なしで乗車できますが、乗ってきた人はいませんでした。

 Qシートを外から撮ってみました。他の車両と塗装を分けて、区別されています。

 

<所感>

 ここからは、実際に乗ってみての所感を書いていきたいと思います。

 

(1)予想以上に人が乗っていなかった

 乗客は多い時で22名程度でしたが、Qシートは2両あわせて54席あるので、乗車率は5割に少し届かないくらいといったところでした。金曜日ゆえ、飲み会などもあってもっと遅い時間に帰宅する人も多かったということかもしれませんが、もし連日乗車率5割ほどで推移しているとしたら、苦戦していると言わざるを得ません。

 Qシート連結列車が少なくて認知がまだされていないからなのか、設定されている時間帯が悪いのか、乗車設備や乗車時間に対して指定券500円が高いと感じている人が多いのか…?? 

 原因は分かりませんが、ちょっと心配になりました。あれから1か月たった今は、果たしてどうなっているでしょうか??

 

(2)落ち着かない

 現在の東横線のQシートは、特に乗降の制限がなく、停車駅全駅で乗降可能です。各駅に到着するたびに、乗務員さんは乗降口で一礼し、検札体制に入ります。指定券を持っていない人の乗車を防ぐうえでは仕方ないのですが、東横線の急行は"隔駅停車"と揶揄されるほど停車駅が多く、2~3分経つと次の駅に到着するので、常に乗務員さんが動き回っていて、正直落ち着かなかったです。

 大井町線-田園都市線の直通急行列車に導入されているQシートは、溝の口以降は降車専用とし、検札や乗客整理の手間を軽減しています。東横線のQシートも今後は乗車専用、降車専用の駅を設定したり、もっと停車駅の少ない通勤特急に導入するなど、対策が講じられるのではないでしょうか。

 

(3)一般車両の混雑

 Qシートはガラガラだった反面、一般車両は激しく混雑していました。特に中目黒や自由が丘付近では、ぎゅうぎゅう詰めになるような混雑ぶりでした。Qシートの乗車率が低かったこともあり、Qシート2両は供給過剰である感が否めませんでした。

 

<まとめ>

 いかがでしたでしょうか。利用者の多い東横線への有料車両導入ということで、これはけっこう利用がついてくるのでは?と思っていましたが、予想以上に利用者がいなくて驚きました。

 利用動向については、東急電鉄も注視しているはずであり、来年3月のダイヤ改正の際に何がしらの変更、修正を行う可能性が高いでしょう。

 ポテンシャルを秘める東横線のQシート、今後どのようにして多くの人に利用されるものになるのか、注目です。