新・喜劇性バイアス 2023年10月20日 | 続アメマのおとしもの

続アメマのおとしもの

鉄道・吉本・宝塚のことなど・・・。

NGKを見終わった後は、セカンドシアターで小西武蔵企画の新喜劇を見ます。

 

前回の公演は楽しめましたが、企画の趣旨である「新キャラ、新ネタを産む新喜劇」というのがイマイチ発揮されておらず、課題が残った公演でした。さて今回はどうなのでしょうか?

ポスターはコナン風で、ミステリアスな感じ。

 

吉本新喜劇セカンドシアター 10月20日19時30分公演、E列で観劇。

前回同様に7~8割の入りで、平日の夜公演にしたら入ってる方です。

前説はもじゃ吉田

●小西武蔵企画 新・喜劇性バイアス「新人刑事のバレバレ潜入捜査」 作・演出 ?

【出演】

新人刑事・・・小西武蔵、先輩刑事・・・山田花子、旅館の女将・・・五十嵐サキ、その娘・・・小林ゆう、旅館の従業員・・・もじゃ吉田、旅館の料理長・・・多和田上人、向かいのクリーニング屋・・・カバ、旅館の客・・・筒井亜由貴大塚澪けんたくん末成映薫、酒屋・・・佐藤太一郎、サキの夫・・・信濃岳夫、警部・・・アキ

 

【舞台】

花月旅館のロビー。上手は大浴場、センターは客室に通じる。上手奥にはフロントがある。中央には椅子とテーブルがある。向かいはクリーニング屋。

 

【あらすじ】

旅館で麻薬の取引の情報があり、旅館の従業員として潜入捜査をする小西。しかし来る客がみんな怪しく見える。旅館の女将のサキは、10年前に夫が失踪してしまい、今は娘のゆうにも旅館を手伝ってもらいながら切り盛りしている。

怪しいと思われた客の筒井は実は刑事で、小西と同じく麻薬の取引を押さえようとしていた。大塚は料理長の多和田の恋人。けんたくんは小説家だった。

そこに失踪した夫の信濃が帰ってくるが、ゆうはなかなかそれを受け入れることが出来ず、長期滞在客の末成に相談していた。

なかなか犯人を確定できない小西だが、ゆうが父の信濃の怪しい電話をしているのを聞いてしまう。なんと酒屋の佐藤が麻薬の売人で、信濃は知らずに取引相手になっていた。バレた佐藤はゆうを人質にして逃げようとするが、客の末成がそれを救う。末成は実はマフィアのドンで、佐藤の人を傷つけようとする行為に制裁を下すが、怒り狂った佐藤は信濃を刺してしまう。しかし信濃はゆうのために買ったバレエシューズが、信濃の命を守った。ゆうは罪を償って帰って来る信濃を、迎える気持ちになるのでした。

 

【雑感】

前回よりも新喜劇感は強く出ていました。しかしキャラクター発掘という点では、さほど意義を感じませんでしたね。お芝居自体も前半は結構スベってるところもあって、心配になりましたが、アキ助が登場してからは流石に盛り上がって、その勢いで後半は盛り返したと思います。昼もNGKでアキ助でしたが(笑)。

物語としては小西の潜入捜査よりも、ゆう・サキ・信濃の親子の絆がメイン。若手といってもそれなりに舞台には出てるメンバーですが、そこにアキや末成映薫が出ると存在感が違います。

アキはくり抜き程度だったものの、笑いの取り方は大きかったです。末成映薫は物語を解決に導く設定で、最後は老婆からマフィアのドンに変身。ただ最後は車椅子に乗らなくても良かったのでは?

 

そして小西は前回同様にイチボケ、もじゃの回しとコンビを組んだ形でした。ここがもっと冒険してもいいと思うのですが、安全パイで行ってしまうのが企画の趣旨として気になるところなんですよ。通常の新喜劇ではないし、セカンドシアター新喜劇よりも自由度が高いと思うので、もっとぶっ飛んだ設定とか、NGKでは出来ないようなキャラクターをしたりとかしないと、意味がない気がします。9月の「秘蔵っ子」の芝居の方が、変キャラだらけで、こっちの方がバイアスやん(笑)

推しのゆうちゃんは昼のNGKはアイドル、夜のセカンドシアターはギャルでどっちも芯。役の幅が広がりつつありますね。声も通るし、お芝居の感情の入り方もいいですよね。

 

五十嵐サキはちょっと口の悪いオバハンキャラを確立しつつあって、ようやく出番も増えてきました。花子は・・・花子です(笑)。

 

またこの企画をやるのであれば、かなり意識的に個々のキャラクター設定をしないといけないと思います。

 

 

終演後の集合写真。