2023年 10月16日。

短い期間ながらも一度延期となっていた9101Fの廃車回送がついに行われた。


実に三年振りとなる走行を見届けるのは何処にするか、直前の直前まで迷った。
武蔵嵐山駅は、平成14年の橋上駅舎化まで2面2線の駅で、そのホーム跡地から撮影することにした。
自らも東上線初の省エネ・ステンレス電車でありながら、様々な歴史を眺めてきた彼だから、最後の東上線走行の複線区間はその変化がわかる場所にしたかった。

単線区間の撮影場所は複数候補まで絞っていたものの、こちらも直前までは決め兼ねていた。
結局、以前雪の時に8000系を撮りかっこよかったところへ。

【9101F/男衾〜鉢形】
甲種輸送以来の入線、自走では最初で最後であろう小川町以北の区間を、踏み締めるように走ってくる9101。
長らくの留置を感じさせない綺麗さを見せた。

手前に引きもう一発。
やっぱり、面縦が大好きです。

長年支えた東上線最期の地、寄居駅に留置される。
明日(今日)に控える本当の別れに備え、しばしおやすみ。

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東上線の8000系が引退した直後頃に撮り鉄を始めた為に東上線で、いや鉄道ファンとして一番大好きな電車が彼だった。
元々2014年の初め頃に暫く休車になっていて、もうATC化工事もしないで廃車になるのではと言われていた9101。
それが東上線100周年記念を迎えようという頃、サラっとATC化工事をして見事復活。
その頃から、それまで8000系の次点で好きだった9101が東上線でも1番好きな車になりました。

2013年のファミリ-イベント、この年で最後の展示になるかもと思っていた。

志木の電留線で8000系と並ぶ。

最後のイベント展示となったTJライナー撮影会。(加工にてライト点灯)

晴れの日は順光で、 みたいな当たり前のことをやっとこ意識し始めた頃。
何だかんだ快速幕は良かったかな。

梅雨頃の都内区間は、ほぼ真正面から夕方の光が差し込みます。
これをわざと青く表現するのが大好き。

朝霞台面縦、こればかりは一度満足しても何度かやりに行きました。
普通川越市…運番が出てても不思議じゃない行先、、子供の頃、、、毎日のように散歩散歩と親にせがみ、何時間も線路際にいたあの子供の頃…

21年1月に運転された志木駅のホームドア輸送。
この時9101は志木駅で起こした車両故障で長期間動いていなくて、ちゃんと運転されるのか、違う車が担当するんじゃないかと密かに思っていたけど、、
見えてきたのはたしかに9101、どうやら1ユニットカットして運転されたというウワサ…
いやウワサです。

準急幕が緑なことで、2文字の緑幕で特急に見える現象を度々起こす脳なので、準急も好きなんですよね。
9101だと幕が小さいし、特に一瞬間違えるカモ。

川越駅のTASC試運転に9101が使用された際。
東上線のTASC試運転は基本的に決まった運用に入った電車が使用されるけど、この時は499がその運用だった。
上福岡逆出庫なんて中々撮れないとドキドキしながら撮影、寝ないで当日あったファンフェスタへ出かけた記憶です。

何だかんだ地元で撮影することも多かった9101、昼間の最速達種別で東上線を一路小川町へ駆け抜けました。

最後に選ぶのはこの画像…
一年早く旅立って行った11004とすれ違う9101。
この頃は11003が脱線で長期間休車の頃で、この2つが東上線で古参コンビだった。
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振り返るとキリがないですが、所謂推しであり愛車であった9101とのお別れがいよいよ来てしまったということで、今しがた感極まってます(泣)
森林公園にお邪魔しても、長らく休車でずっと同じところに佇む姿を直視出来なかったし、本当は復活して欲しかった。
1年とちょっと前くらいに、8111Fの野田線定期運用入りと同時に9101の復活の話も聞いて、どっちも嘘だろと思いながらも僅かながら期待していたけど…
現実的な話とありえない話が逆転して実現してしまった、、複雑な気持ちです。

この後本当の最後のお別れをしてきますが、写真が撮れても撮れなくても、しっかりとお別れが出来たらいいなと思います。


今回は以上です。