サンダーバードのグリーン車の乗車記(金沢→京都)

記事上部注釈
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JR西日本で代表的な特急である北陸特急。大阪と北陸を直結する役割を担います。2024年3月には北陸新幹線の延伸開業で区間は短縮されますが、関西と北陸を結ぶ役割は変わりません。そんな北陸特急の代表格であるサンダーバードに乗りました。

写真1. 金沢に停車中の特急サンダーバード

特急サンダーバードの概要

特急サンダーバードの概要は以下の通りです。

サンダーバードの概要
  • 区間:大阪-金沢(一部和倉温泉)
  • 運転間隔:毎時1本(乗客の多い時期や時間帯は毎時2本)
  • 所要時間:以下が目安
大阪京都
敦賀80分55分
福井120分90分
金沢170分140分

特急サンダーバード大阪と金沢を結ぶ特急列車です。2015年3月以前は富山方面直通も多くありましたが、北陸新幹線開業により、金沢-富山の輸送は新幹線にアップグレードされました。したがって、2023年秋時点では大阪と金沢を結ぶのが基本です。ただし、金沢の先の和倉温泉に伸びる便も1日1往復設定されています。

2024年3月の北陸新幹線の延伸に伴い、特急サンダーバードは大阪-敦賀に短縮され、敦賀-金沢の輸送は北陸新幹線に移行されます。さまざまな事情があるとはいえ、途中駅で乗りかえる格好となるのはちょっと乗客本位ではないと思います(2015年の金沢開業は流動が入れ替わる拠点のため乗りかえの抵抗は少ない)。

所要時間は大阪-金沢で3時間弱であり、ずっと乗り続けるにはややしんどさを感じる所要時間です。新幹線開業で所要時間が最短で2時間9分まで短縮されます。新幹線延伸で30分以上短縮されることになります。

なお、同じ中部地方の名古屋と結ぶ系統は特急しらさぎがあり、名古屋-金沢を3時間5分程度で結びます。途中の米原で新幹線に乗りかえることで、所要時間は2時間35分程度に短縮されます。別ルートですが、名古屋と富山を結ぶ特急ひだは所要時間4時間程度です。

特急サンダーバードのグリーン車の車内

その特急サンダーバードはグリーン車が連結されています。2列+1列横3列配列でゆとりを感じさせる車内です。

客室と座席の様子

ます、客室と座席の様子を紹介します。

写真2. ゆとりのある車内

グリーン車の全景です(写真2)。電球色の照明や明度や彩度をやや落とした色合いの室内に赤系の枕カバーが目を引きます。

写真3. 後ろから眺める

グリーン車を後ろから眺めました(写真3)。枕カバーが目に入らないだけで一気に印象が変わります。

写真4. 重厚なドアがある

デッキとの仕切りドアは重厚な色を採用しています(写真4)。デッキから室内を見られるようにするためか、小窓が付いています。

写真5. 通路も重厚

グリーン車の通路を撮影しました(写真5)。重厚な色合いのカーペットが採用されています。

写真6. 2人掛けの座席

2人掛けの座席です(写真6)。ひじかけが独立しているのが興味深いです。普通車だとひじかけを上げることも可能な車両も多いですが、サンダーバードのグリーン車はそのようなことはなく、見ず知らずの人が隣り合ってもそれなりにプライベート感が保たれます。

写真7. 2人掛けの座席を別角度から眺める

2人掛けの座席を別角度から眺めました(写真7)。

写真8. 1人掛けの座席

1人掛けの座席です(写真8)。座席がしっかりとしているため足元が狭く見えますが、実際には足元の空間も確保されています。

写真9. 枕カバー

枕カバーです(写真9)。周囲でやっている人は見かけませんでしたが、枕カバーを上下に動かせます。

写真10. 足載せも充実

グリーン車だけあって足載せも充実しています(写真10)。前の座席の下(写真10でいう左側)に足載せがあるほかに、自席の下(写真10でいう右側)にはふくらはぎのサポートがあります。

写真11. 前の席を眺める

前の席を眺めます(写真11)。通常の座席では見かける、テーブルがありません。食事・PC作業をするなということでしょうか。

写真12. ひじかけを開けることができる

ひじかけを開くことができます(写真12)。

写真13. ひじかけからテーブルを引き出す

ひじかけからテーブルを引き出すことができます(写真13)。有料特急で座席背面にテーブルがない場合、ひじかけにテーブルが内蔵されていることが多いです。

写真14. テーブルは広がる

テーブルは広がります(写真14)。これで作業がはかどりますね!

写真15. ドリンクホルダーもある

ドリンクホルダーもあります(写真15)。

写真16. ペットボトルも置ける

ペットボトルも置けます(写真16)。

デッキ付近の様子

グリーン車はデッキ付近の雰囲気も別ものです。

写真17. 普通車とグリーン車の境界

普通車とグリーン車の境界です(写真17)。重厚な色合いのドアが別格の空間であることを主張しています。グリーン券を持たない人から見られないようにするためか、ドアに小窓もありません。

写真18. 重厚な洗面台まわり

重厚な洗面台まわりです(写真18)。

(参考)写真19. この列車の編成

参考までにこの列車の編成図を示しました(写真19)。グリーン車の先頭側が袋小路にならないように配慮されています。どうせなら、4号車のドアを9号車に移設すれば普通車側の先頭側も袋小路にならなくて済むのに。

写真20. 洗面台の様子

洗面台の様子です(写真20)。鏡の照明が独特の形状で良い雰囲気が出ています。

写真21. 洗面台

洗面台の様子です(写真21)。このような撮影には鏡は邪魔ですが、一般的には洗面所には鏡が必須でしょう。

写真22. トイレの様子

トイレも付いています(写真22)。

写真23. トイレのチェア

トイレにはチェアも付いています(写真23)。これでお子さん連れの人も安心ですね!

写真24. トイレの手洗い場

トイレにも手洗い場があります(写真24)。

特急サンダーバードの車窓を楽しむ

さて、特急サンダーバードの車窓を楽しみましょう!

写真25. 金沢を発車!

金沢を発車しました(写真25)。現在は立派なホームがそれなりに使われているように見えますが、北陸新幹線の延伸開業後は果たしてこれだけの設備が必要なのでしょうか。

写真26. 川を渡る

高架区間はすぐに終わり、地上区間に入ります。すぐに川を渡ります(写真26)。

写真27. のどかな風景を走る

のどかな風景を走ります(写真27)。夏は光が強く、風景が美しく見えます。

写真28. 先ほどと作物が変わった

しばらくのどかな風景を走ります。先ほどと作物が変わったように見えます(写真28)。

写真29. 美川を通過!

美川を通過しました(写真29)。いつの間にかしばらく進んでいます。在来線特急のなかでも比較的高速な北陸特急だけあり、なかなか速いです。

写真30. 大規模な建物もある

大規模な建物もあり、決して農業だけの地域でないことを実感します(写真30)。きれいな水は農業にも必要ですが、工業にも役立ちます(例えば、冷却水が汚いと製品が汚れてしまいますし、配管も詰まりやすいです)。

写真31. 真新しい高架橋をくぐる

真新しい高架橋をくぐります(写真31)。言うまでもなく、北陸新幹線で使われる高架橋です。あちらに営業列車が走るその瞬間、特急サンダーバードからこの高架橋を眺めることはできなくなります。

写真32. 再度高架橋が近づいてくる

再度高架橋が近づいてきます(写真32)。

写真33. 高架橋に上がる

高架橋に上がります(写真33)。石川県でも有力な都市、小松市の市街地を走行中です。

写真34. 小松付近を走行中!

小松付近を走行中です(写真34)。多くの特急サンダーバードや特急しらさぎが停車しますが、私の乗っている列車は通過します。なお、北陸新幹線も小松に駅を設置します。

写真35. 地上に再び降りる

再び地上区間に入ります(写真35)。

写真36. 水田が広がる

水田が広がります(写真36)。

写真37. 夏らしい風景が展開する

光が強く、夏らしい風景が展開します(写真37)。

写真38. 加賀温泉に停車!

加賀温泉に停車します(写真38)。両隣の動橋と大聖寺で停車駅を争ってそれを見かねた国鉄が、中間に駅を設置し、その新駅に速達列車を停車させた経緯があります。その新駅に新幹線も停車することになるので、かなりの大躍進です。

写真39. 加賀温泉を発車!

加賀温泉を発車しました(写真39)。加賀温泉なんてものはなく、駅前からは温泉街という感じもありません。

写真40. 市街地を走行中

市街地を走行中です(写真40)。大聖寺付近です。

写真41. トンネルに入る

大聖寺付近の市街地を抜けると、山あいに入り、やがてトンネルに入ります(写真41)。このあたりに石川県と福井県の県境があります。

写真42. やや開けてきた

福井県に入り、山あいから抜けてやや開けてきました(写真42)。

写真43. 新幹線の高架が近づいてきた

新幹線の高架が近づいてきました(写真43)。

写真44. 芦原温泉に停車!

芦原温泉に停車します(写真44)。ここにも新幹線の駅が設置されます。

写真45. 穀倉地帯を走る

穀倉地帯を走ります(写真45)。さすらコシヒカリ(育成)の元祖の福井県です。

写真46. 住宅が増えてきた

住宅が増えてきました(写真46)。

写真47. 高架に上がる

高架に上がります(写真47)。福井県最大の都市で県庁所在地の福井です。

写真48. 福井に停車!

福井に停車します(写真48)。

写真49. 水田を走る

水田を走ります(写真49)。

写真50. 鯖江を通過!

鯖江を通過します(写真50)。

写真51. 日野川を渡る

日野川を渡ります(写真51)。

写真52. たけふ新を眺める

たけふ新を眺めます(写真52)。以前は越前武生でしたが、改称しました。私が物心ついたときは武生新でしたから、それにほぼ戻ったことになります。

写真53. 武生に停車!

その近くの武生に停車します(写真53)。

写真54. のどかな風景が広がる

のどかな風景が広がります(写真54)。

写真55. 山あいに入る

山あいに入ります(写真55)。

写真56. トンネルに入る

トンネルに入ります(写真56)。次の停車駅の敦賀は北陸トンネルの先にあります。

写真57. 北陸トンネルから出る

北陸トンネルから出ました(写真57)。まもなく敦賀です。

写真58. 敦賀に停車!

敦賀に停車します(写真58)。

写真59. 敦賀を発車!

敦賀を発車しました(写真59)。広大な構内が交通の要衝という印象を与えます。交通の要衝であれば、新幹線の終点に選定されても良い気がします。もっとも、敦賀を目的とする需要が少ないという致命的な問題があるのですが…。

写真60. 小浜線が分岐する

小浜線が分岐します(写真60)。

写真61. 山を登る

山を登ります(写真61)。

写真62. 山あいを走る

山あいを走ります(写真62)。

写真63. 現在地の表示

現在地の表示です(写真63)。ループ線の手前を走っています。もっともループ区間はトンネル内で実感はありません。

写真64. 線路をまたぐ

線路をまたぎます(写真64)。この区間は山に登るほうだけループ線なので、上下線が分かれます。

写真65. また合流する

また合流します(写真65)。

写真66. 近江塩津付近を走行中

近江塩津付近を走行中です(写真66)。ここから米原方面の北陸本線と京都方面の湖西線に分岐します。

写真67. のどかな風景を走る

のどかな風景を走ります(写真67)。

写真68. マキノを通過!

マキノを通過します(写真68)。国鉄時代は本州以南で唯一のカタカナの駅名でした(北海道にはニセコやトマムがありました)。

写真69. のどかな風景を走る

滋賀県ののどかな風景を走ります(写真69)。

写真70. 新興住宅街もある

新興住宅街もあります(写真70)。遠いとはいえ、大阪や京都の通勤圏であるためでしょうか。

写真71. 川を渡る

川を渡ります(写真71)。琵琶湖の西側にこんな大きな川があると知りませんでした。

写真72. のどかな風景が広がる

のどかな風景が広がります(写真72)。ここから京都に向け、このような風景は徐々に貴重になります。

写真73. 住宅街が広がる

住宅街が広がります(写真73)。

写真74. 都市近郊の駅を通過!

都市近郊の風情のある駅を通過します(写真74)。

写真75. 市街地に入る

市街地に入ります(写真75)。

写真76. 大津京を通過!

大津京を通過します(写真76)。結局この列車は滋賀県にはとまりませんでした。

写真77. 山科付近を走行中

トンネルを抜けると山科付近です(写真77)。

写真78. 東海道線(琵琶湖線)と合流!

東海道線と合流します(写真78)。

写真79. 山科を通過!

山科を通過します(写真79)。湖西線は東海道線の内側線と外側線の間に入る形ですから、湖西線から東海道線に入る列車はみんなポイントで減速します。何だかもったいないように思います。

写真80. まもなく京都!

まもなく京都です(写真80)。

写真81. 京都に到着!

京都に到着しました(写真81)。

特急サンダーバードに乗ってみて

写真82. グリーン車は重厚な内装

夏ということもあり、風景も楽しめ、快適なグリーン車の旅でした。グリーン車は各席に電源も確保されており、現代的な旅行にもじゅうぶんでしょう。

気になるのは北陸新幹線敦賀開業後です。新幹線のほうが快適で所要時間も短いので、そのような意味では利便性が向上するのでしょうが、敦賀で乗りかえが生じるのは懸念点です。せっかく快適に過ごしてきたのに(多くの人にとって)目的地でない場所で乗りかえが生じるのです。早期の新大阪開業が望まれましょう。そうすれば、北陸と名古屋の流動も京都乗りかえに集約でき、結果として乗車チャンスも増加するでしょう。

北陸新幹線の輸送量であれば、全列車を260km/hで走らせなくとも、ダイヤは何とかなるでしょう。利用者目線で考えるのであれば、東京方面の北陸新幹線と大阪方面の特急を同一線路で走らせ(4線軌条とし、大阪方面の特急はいわゆるスーパー特急)、直通利便性を維持する、そのような考えも必要だと思いました。

前後を読みたい!

果たして前後はどこに行ったのでしょうか?

(←前)ホテルインターゲート金沢の宿泊記

サンダーバードのグリーン車の乗車記:現在地

東海道新幹線のグリーン車の乗車記(→次)

★この旅行のまとめ:23年夏能登・金沢旅行のまとめと振り返り

(参考)この日の旅程は以下の通りです。

出発地発時刻手段到着地着時刻
金沢の街歩き観光
金沢13:20サンダーバード24号京都15:36
京都15:54のぞみ160号東京18:06
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