また一人、音楽界から巨星が逝きました。

バンド『アリス』のメンバーでソロ歌手、作詞作曲家としても活躍した谷村新司さんが10月8日に亡くなられたという事が本日16日になって発表されたとの事で…。急性腸炎で闘病生活を送られていたとの事ですが、ついに帰らぬ人となってしまいました。

長年彼のファンである私はショックを隠し切れません。

 

 

 

谷村さんが書いた名曲といえばアリス時代の『チャンピオン』やソロ活動後の『昴』(『スーパーニッカ』CM曲)、『群青』(東宝映画『連合艦隊』主題歌)、『青年の樹』(TBS系ドラマ『野々村病院物語』主題歌)、『22歳』、また加山雄三さんと共作した日テレ24時間テレビのテーマ曲『サライ』など数多くありますが、鉄道ファンの私が最も好きな曲は山口百恵さんに提供した『いい日旅立ち』でした。

 

 

 

この『いい日旅立ち』、いつかブログにしたいと思っていたのですが、このような形で記事にしなければならない事を誠に残念に思います。

1978年11月~1984年1月に行われていた国鉄の『いい日旅立ち DISCOVER JAPAN2キャンペーンのために書きおろされた同曲。当時最新鋭だった381系『くろしお』がドアップで映されるTVCFが印象的でした。あれから早45年…。時の流れを感じますが、今もJR西日本の新幹線車両には車内チャイムとしてこのメロディ(但し鬼束ちひろに別歌詞でカバーされた『いい日旅立ち・西へ』ではあるが)が流れており、東海道・山陽・九州新幹線で聴く事ができ、新幹線を利用する事の多い方にとっては非常に耳馴染みな曲だと思います。

また大阪~札幌を結んでいた寝台特急『トワイライトエクスプレス』の車内チャイムにも『いい日旅立ち』(コチラは原曲。北へ向かう列車としての意味を込めた)のメロディが使われており、特に発車後の車内放送前に流れるメロディは旅の高揚感を高めた事でしょう。残念ながら私は一度も乗らずに終わってしまいましたが…。

 

 

 

また、谷村さんはJR西日本のイメージキャラクターを長年務め、1992年には『三都物語』のキャンペーンソングを発表(作詞は多夢星人※阿久悠の変名)、翌年には本人がCMに出演し話題となりました。そして2015年の北陸新幹線開業記念として、仲間由紀恵さんとのデュエット曲『北陸ロマン』を発表、同曲はJR西日本所属の北陸新幹線車両の車内チャイムとしても使われており、鉄道との関わりが深い方でもありました。

 

 

 

谷村さんが書いて山口百恵さんの代表曲ともなった『いい日旅立ち』ですが、国鉄のキャンペーンソングとして使われていたという事で、駅でも流される事がありました。私の故郷である網走駅では、国鉄時代に特急『おおとり』の出発前(改札開始後)にホームで同曲がリピートで流され、発車近くになると『蛍の光』のメロディに変わるという、旅の高揚感と別れを演出する粋な事が行われていました。この事を憶えていらっしゃる方はどれだけいるのだろう?

私には小樽に住んでいた同い年の従兄(彼も鉄道少年だった)がおり、小学生時代の冬休みや夏休みには夜行『大雪』で来網し、帰りは『おおとり』に乗るというのが定番でした。その『おおとり』で小樽へ帰っていく従兄を見送るのに網走駅のホームに入り、山口百恵さんの『いい日旅立ち』原曲、そして『蛍の光』のメロディが流れると従兄との別れがツラくなって涙ぐむ…という思い出があります。その従兄とは両親の離婚に伴い疎遠になってしまい、今頃どうしているのやら…。

 

 

 

そんな私も社会人になり、谷村さんのファンになってからはカラオケで彼の名曲の数々を歌わせて頂きました。次回カラオケに行った際は、アリスと谷村さんの名曲の数々を歌い、彼を追悼したいと思います。

 

谷村さん、そしてチンペイさん…安らかに。

数々の名曲を生み出してくださってありがとうございました。そしてその曲たちが永遠に歌い継がれる事をお祈りし、本稿を締めたいと思います。