朝から夕まで455

えちごトキめき鉄道の「国鉄形観光急行」を1日満喫することができる「朝から夕まで455」という企画。

 

国鉄形観光急行」クハ455-1の1ボックスを占有して、最長8時間40分乗ることができるだけではなく、おにぎりの朝食、かに釜飯、スイーツまでサービスされるというプランです😆

 

国鉄形観光急行」の車両や設備はこちらから。

 

 

 

始発駅からは乗れず…

 本来は、始発駅の直江津(なおえつ)から乗車したいところですが、東京から朝一番の北陸新幹線に乗っても出発時刻に間に合わないので、途中の上越妙高(じょうえつみょうこう)から乗車することにしました!

 

はくたか551号で上越妙高駅に到着し、えちごトキめき鉄道の改札口へ。

朝から夕まで455」(8,800円)だけでは乗車できないため、上越妙高駅で「ホリデーツアーパス」(3,000円)を購入します。

 

これで、晴れて「国鉄形観光急行」に乗ることができます!

 

 

直江津駅を8:43に出発した「国鉄形観光急行」が、上越妙高駅に入線してきました。

大きなヘッドマークが優等列車を感じさせます。

 

 

いざ乗ろうとすると、自由席の2~3号車のドアは開くのに、肝心の1号車のドアは開いておらずオロオロしてしまいました😂

 

 

コシヒカリおにぎりの朝ごはん

しかし1号車に乗る予定の方が、ドアを手で開けているのを見て、それに続いて乗車することができました🙌

上越妙高駅では2~3号車は自動でドアが開くのに、1号車のドアだけが半ドアで手動式になっていたようです。

 

※この写真は新井駅では撮影したものです。

 

無事に指定されたボックスに着席すると間もなく、車掌さんがやってきて、冊子型の「旅のしおり」を下さいました。

 

ここには6列車分の指定席券が、差し込まれています。

硬券で乗車記念になるものですが、ダッチングマシンで日付が刻印されていたり、座席番号が書かれていたり、なかなかの出来栄えです。

 

 

内面には、かつてのロングラン急行列車の比較表があったりして、鉄道ファンが喜ぶ術をよく研究されています🙄

 

自席のテーブルには、紙袋が置かれていました。

この紙袋には朝食のおにぎりとペットボトルのお茶が入っていました。

 

 

朝食のおにぎりは「米やのコシヒカリ弁当」と銘打たれ、握り加減も程よく、美味しくいただきました😋

 

 

ただ、専属のアテンダントさんもいない車内で、乗車前からテーブルに朝食が置いてあるのは、食品安全上どうかなのかとも思ってしまいます💦

田舎だから問題ないのでしょうかね。

 

二本木駅のスイッチバック

 出発して20分も経ちませんが、最初の見どころに差し掛かります。

それは二本木(にほんぎ)でのスイッチバック

 

列車は駅よりも少し長野寄りにある、側線に進んでいきます。

 

 
この側線には、豪雪対策として雪覆いがあるのが特徴です。
 
 
多くの列車は雪覆いの中までは進みませんが、この「国鉄形観光急行」は雪囲いの中まで進んでいきます(往路のみ)。
 
 
1922(大正11)年に建築されたという雪囲いは、貴重なものですので必見です。
 
その後、スイッチバックをするのですが、運転士さんが反対側の運転台に移動するわけではなく、バックで二本木駅に進入していきます。
 
1号車で雪囲いを見た後、運転士さんの代わりに私自身が車内を移動して二本木駅進入の様子も見届けました。
 
 
二本木駅の停車時間はわずかなので下車することはできませんでしたが、3号車に神社を発見しました!
 

商魂たくましい神社?

これは「四五五神社」と名付けられ、ご神体はクハ455-701とのこと。
鳥居のカラーリングが車両と同じですし、裏には「日本国有鉄道」の銘板が取り付けられています。
 
 

鉄道車両がご神体になっている神社は、ひたちなか海浜鉄道の阿字ヶ浦駅構内にありますが、列車内にあるのは見たことがありません。

しいて言えば西日本鉄道の観光列車「旅人」の3号車に竈門神社の祈願箱が置かれているくらいでしょうか。

 
 
「四五五神社」のすごいところは、車内販売カートのように移動することが可能で、スタッフの方が各座席を巡回し、お賽銭を集める仕掛けがあること。
 
さらにはインターネット分社があり、インターネット上で参拝できることです。
参拝というよりクレジットカード決済でお賽銭を納めることができるというのが正確なようですが、えちごトキめき鉄道の貴重な資金源になっているようです。

 

 

商魂たくましいなぁと感心しつつ、列車は妙高はねうまラインの景色のハイライトに差し掛かります。
 
 

妙高山を見ながら妙高高原へ

車窓右手に雲にかかった妙高山、正面方向には黒姫山が見えてきました。
猛暑が続く9月上旬でしたが、稲穂は少し黄色く色づき始め、秋の訪れを感じる景色です。
 
 
美しい車窓に見とれているうちに、列車は関山(せきやま)に。
この関山駅もかつては、スイッチバックが行われていた駅で、その遺構を車窓からチラリと眺めることができます。
 
※写真は関山駅の手前で、振り返るように撮影したものです。
 
そんな見どころを楽しんでいるうちに、妙高高原(みょうこうこうげん)に到着。
この先、長野方面はしなの鉄道になるため、この列車はここで折り返して、直江津駅に戻ります。
 

懐かしい駅名に心踊る「幕回し」

折り返しの停車時間を利用して行われるのが、行先方向幕の行先を変更すること。
「幕回し」と呼ばれ、「直江津」の表示になるまでいろいろな行先を目にすることができるのです。
 
車内放送でも「到着後すぐに幕回しを行いますので、ご興味のあるお客さまは~」との案内があるのは、さすが鉄オタ急行国鉄形観光急行です。
 
おおっ、(たいら)。
平駅でピンと来る方は昭和世代ですが、現在の常磐線いわき駅ですね。
 
 
さらに出てくる、出てくる😆
北陸地区はもとより、九州地区も豊富に収録されています。
 
個人的には、西鹿児島(にしかごしま)が貴重ですかね。
西鹿児島駅は現在の鹿児島中央駅ですよ、念のため。
 
 
 
妙高高原駅に8分停車の後、直江津行きとして折り返しします。

ここまで見てきた景色を逆再生で見ている感じで、50分ほどで直江津駅に到着します。

 

ここからは急行1号として、日本海ひすいライン市振(いちぶり)に向かうわけですが、出発時刻まで約1時間あります。

その間「朝から夕まで455」の参加者に限り、折り返し整備の時間も車内に滞在することができますが、ドア閉めから再度開くまでは乗降できないため、途中下車してみることにしました。

 

 
それでは、駅を出て散策してみましょう。
 

直江津D51レールパーク

直江津駅の南口を出て、徒歩3分、「直江津D51レールパーク」を訪問してみました。
ここはえちごトキめき鉄道の直江津車両基地の一部で、扇形機関庫や転車台などを見ることができる鉄道テーマパークです。
 
 
入場料が1,000円とそれなりにするのですが、国鉄形観光急行に乗り遅れるわけにはいきませんので、それぞれを簡単に見学します。
とは言え、そこまで慌ただしくはありませんので、立ち寄りをご検討ください。
一言言わせて頂ければ「観光急行利用者には、入場料の割引をしてほしい」ですね😎
 
時間の関係で乗ることはできませんが、実際に動くD51-827と連結している車掌車に乗車する体験もできます。
 
 
 また、扇形機関庫の中には、413系車両や車掌車も展示されています。
 
 
中でも珍しいのが、建築限界測定試験車「オヤ31-31」でしょうか。
昔、図鑑などで目にしたことはありますが、本物を見たのは初めてです。
 
建築限界(=車両が運行した際に周囲のものに接触しないように、必要な空間が確保されているか)を調べるために、車両からトゲのような、矢羽根が出ています🤩
 
 
さて、そろそろ列車の出発時刻が近づいてきたので、直江津駅に戻ります。
 
その③へ続きます。
↓前泊をされる方は、直江津駅前のこちら!