良き国鉄時代⑬~米原駅撮り写真から⑴~

国鉄時代の米原駅は、自分にとっては「聖地」であり中学生頃から頻繁に撮影に出向いていました。今回は1975年に撮りためていた、米原駅で撮影した写真を紹介していきます。ストックが多いので、また何回かに分けながら紹介していきたいと思います。1975年は自分が15歳の中学生の頃になります。米原駅で朝から1日撮影をしていると次から次へと優等列車が入線してくるので、時刻表を見ながら大変忙しくかつ楽しく撮影していたと記憶しています。いわゆる「駅撮り」をしていたわけで、昼頃にお腹がすいてくると決まってホームにあった「立ち食いそば」を食べては撮影を続けていたものでした。メニューを決めていて「たまごそば」ばかりを食べていました。

上の画像は1975年に撮影したエル特急「加越」になります。ちょうどこの年にデビューして米原~金沢・富山を結んでいたエル特急でした。グリーン車1両を編成の中間に挟んだ7両編成で走っていました。1975年に湖西線が開通したことで大阪から敦賀方面へ行く特急が無くなり、急遽米原発着の敦賀方面特急が生まれました。やがて683系の特急「しらさぎ」に吸収される形で2003年に名称は消滅しました。鉄道模型では13ミリゲージに改軌したトミックス製を持っています。

上の画像は1975年に撮影した、ご存知583系特急「しらさぎ」の名古屋行きになります。この583系の「しらさぎ」は上下1本だけで、午前と夕方の1本に充当されていました。終点の名古屋に行った後は、また寝台特急「金星」として夜を博多に向けて発車していくことになります。この時間帯には金沢に向けてホームに入っている特急「加越」も並んで見えて、特急色の2バージョンを楽しむ事ができるように写真も撮っていたようです。鉄道模型では古いカツミ製を13ミリゲージに改軌して10両編成で持っています。またトミックス製は急行「きたぐに」のJR更新色10連と、国鉄色の12連でこの「しらさぎ」編成を持っています。当時から一番かっこいいと思った電車でした。

上の画像は1975年に撮影した、大阪発名古屋経由で長野を目指して走っていた特急「しなの」になります。1973年に中央西線が電化されて登場した、振り子式電車特急として活躍していました。毎日1往復だけが大阪発着で運転されていて、確か10時頃に米原を通過していたと記憶しています。空調機器を全て床下に設置し屋根がすっきりした形状の電車でした。デビューした年に今は亡き父親と一緒に名古屋~松本を往復して乗車した思い出があります。松本では何所にも観光に行くことなく、ひたすら駅で反対方向の「しなの」を待っていたので父親に呆れられたことを記憶しています。何時間か待っていたのでしょう。鉄道模型ではエンドウ製の6両編成を持っています。この編成は後に登場した「パノラマしなの」になり、パノラマタイプに改造されたクロ381-10番台が入っています。

上の画像は1975年に撮影した唯一の80系電車になります。東海道本線の大垣、名古屋方面に普通電車として4連で運転されていました。自分が中学3年生で受験に大垣に行った時にも、この電車に乗っていきました。湘南色の金太郎塗りの顔つきが時代を感じさせてくれます。この方面の運用電車はやがて165系や113系に変わっていきました。鉄道模型では宮沢製を4連セットで持っています。動力はエンドウ製のMPギアに代えて、エンドウ製のサハ80形式も1両持っていて5連にしています。

上の画像は1975年に撮影した、当時よく利用していた北陸本線に入る普通列車になります。敦賀行きでしょうか?米原客車区の旧型客車(オハ35系など)で編成されていて、米原から田村までは写真のDE10形ディーゼル機関車が牽引していました。今ではなかなかお目にかかれない旧型客車。停車中は大変静かで、走り出すと重々しいジョイント音を奏でてくれました。車内の音を録音した「北陸鈍行紀行」という鉄道CDを持っていてよく聴いていたりします。鉄道模型では機関車はカトー製と天賞堂製を持っており、客車はカトー製と13ミリゲージに改軌したフジモデル製のキットを組んだものを持っています。

上の画像は1974年に撮影した広島機関区に所属していたEF61形直流電気機関車の牽引する上り急行「阿蘇」になります。冬場なのでしょう機関車から蒸気暖房用の蒸気が出ています。米原駅の下りホームから遠くにいた東海道本線上りの当列車を慌てて撮影しました。ホーム近くまで行くには間に合わなかったのでしょう。旧形客車のスハ43系と10系寝台列車、グリーン客車で編成された長距離急行列車で、熊本と名古屋を結んでいました。これもたった1枚しか撮っていない貴重な写真になります。

同じく1975年に撮影したEF61が牽く東海道本線下りの荷物列車になります。こちらは近くから撮影することができました。機関助士さんが窓から顔を出して後方の確認をされているのでしょうか。鉄道模型では、天賞堂製を青色と茶色の2種を所有しています。青色塗装を購入した時は、確か手持ちの楽器(トロンボーン)を売却して資金にしていたように記憶しています。長い車体と一灯タイプの前面が魅力で好きな電気機関車です。米原駅撮り特集の1回目は以上です。この特集はまだ続いていきます。