由利高原鉄道・鳥海山ろく線に乗ってきた。


秋田県南西部のローカル線で、羽越本線の羽後本荘駅から分かれる。酒田駅近くの豪勢なホテルでモーニングを食べすぎてしまったので、睡魔と闘いながら乗る。


台湾人旅行客の貸切も

鳥海山ろく線は、鳥海山の麓を走る路線で、ふだんは1両だ。ただ、この日の矢島行きは2両編成。後ろ1両は旅行客の貸切だそう。


彼らが列車から乗り換えたバスに出ていた社名を調べると、台湾第二の都市・高雄の会社だった。台湾のシニア層のツアーなのだろう。

あとで大曲駅で買った新聞によると秋田空港へ台湾便も飛んでいるようだ。また、台湾のローカル線・平渓線と鳥海山ろく線も姉妹提携している。いずれ乗りに行きたいもの。


さて、一般客はおもちゃ列車「なかよしこよし」に乗る。


車内は木のボールがある遊び場のほか、ボックス席やカウンター席があり、テーブルを開けば飲食物も取りやすい。


​おばこ列車とは?

おばこというのはこの地域で、20歳くらいの女性のこと。彼女らの格好をしたアテンダントが、矢島9時40分発と羽後本荘10時55分発の列車で沿線の観光案内をする。


鳥海山の見えるおすすめスポットなどの紹介は勿論、由利高原鉄道の紹介もしてくれる。


話によると、テーブル付きの車両を活かし、沿線のレストランのシェフが腕を振るう「イタリアン列車」などのイベントもあるらしい。ぜひ乗ってみたい。


単線区間なので前郷駅で列車同士が交換する。その際に、タブレットという装置の受け渡しが行われるらしい。

このように紙芝居を使うので、すごく分かりやすい。


前郷駅を出ると、栞の配布と車内販売を行う。その場で食べる飲食物ではなく、お土産やグッズの販売だ。

小ぶりなワゴンのこの車内販売、栞の配布を受け取るだけで、買わない人もいる。


でも、せっかくなので、自宅向けにドリップコーヒーを買った。



終点の矢島駅では周辺にレストランがあるのと、すぐ折り返す人でも売店やカフェで楽しめることまで教えてくれた。


矢島駅では台湾人団体客の乗った車両を切り離すため、車内に残れない。せっかくなので、売店やカフェへ向かうことにする。

  ​矢島駅には売店とカフェが

「まつ子の部屋」と称した売店がある。まつこさんというおばあさんが楽しそうに販売していて、マツコ・デラックスとのツーショットも飾られている。


ただ、台湾人観光客の団体が多く、とてもゆっくり買い物はできそうになかった。


駅舎内にはおばこカフェがあり、ミニパフェやナゲットなどの軽食を摂ることができる。


マンゴーフロートを頂いて帰ることにした。



​予期せぬお土産


▲パンフレットはおばこアテンダントから頂いた


由利高原鉄道では1日フリー切符として「楽楽遊遊乗車券」が土日祝日、お盆、年末年始に使える。1100円で往復できるので、羽後本荘駅の窓口で買ったところ、今回はキャンペーン中だからともう1枚くださった。


親切な駅員さんだから彼のご好意のように見えるが、流石に正式なキャンペーンだった!

2024年3月31日まで有効らしい。



次、フリーきっぷの有効期間内に来れるかどうかはわからないが、イタリアン列車などは乗ってみたいものだ。