日本の鉄道で運転された開業・周年記念号で時刻表掲載されたものを取り上げています。

 

第44回目は、JR九州で運転されたSL列車、九州鉄道開業100周年記念の臨時列車を取り上げます。九州鉄道は現在の鹿児島本線、長崎本線をはじめ九州北部を中心に路線網をもっていた九州初の鉄道会社であり(1907年国有化)、その本社社屋は現在九州鉄道記念館として利用されていますね。

 

この臨時列車についてインターネット上でまとめられているサイトは見当たりませんでした。当時の写真も見つけることができておりませんので、一部推察の記述となっていることをご了承ください。

 

 

  周年記念の概要

九州鉄道開業100周年

対象物

九州鉄道(開業部分は現在の鹿児島本線)

所在地など 一例として、鹿児島本線 232.3 km(門司港〜八代間)、49.3 km(川内-鹿児島間)
歴史の起源(概要)

1889年12月11日:九州鉄道が博多駅 - 千歳川仮停車場(筑後川北岸)間を開業・・・九州鉄道開業100周年はここが起点

 

なお、Wikipedia 国鉄8620形蒸気機関車58654号機 を見ると、1889年は門司港開港100周年とも被っていたようで、当時のJR九州社長がこのダブル100周年を契機に、58654号機を復活させるというプロジェクトがこの臨時列車に繋がってきます。ちなみに1988年8月に復活を遂げ、SLあそBOY号として豊肥本線で運転開始していますが、当時の時刻表ではその列車名はなく、シンプルに快速SL号として掲載されています(1988年8月号時刻表で確認)。

 

 

  臨時列車の運行概要

SL快速 みなと・鉄道100周年号

運転区間 門司港〜折尾
運転日

1989年8月17〜20日

使用車両・編成 牽引機:8620形蒸気機関車58654号機
客車は特定できずだが、推察として、当時運転開始していたあそBOY用客車3両が運用についていた可能性あり
列車番号、運転ダイヤなど

9147レ 門司港発11:20 → 折尾着12:26

9148レ 折尾発14:23 → 門司港着15:35

途中停車駅:小倉

備 考

 全席指定席

 

 

  当時の時刻表紙面での臨時列車

1989年8月号鹿児島本線下り紙面より。夏休み期間中に4日間運転されています。途中停車駅小倉では14分の長時間停車で定期列車を3本待ち合わせ(にちりん16号、快速、各駅停車)ていますね。

JTB時刻表1989年8月号より

 

本日は以上です。

 

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参考資料 JTB時刻表1989年8月号より

参考サイト 国鉄8620形蒸気機関車58654号機(Wikipedia)

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