皆さん,こんばんは。
本日は「JR東日本の東海道線」第2回目として,「湘南新宿ライン」誕生の経緯と運行開始当初の運行体制について書いていきたいと思います。
① 経緯
(1)「湘南新宿ライン」の目的
・埼京線の混雑緩和
・東海道線,横須賀線からの新宿方面直通による利便性向上
(2)「湘南新宿ライン」誕生前の東海道線
【普通・快速列車】
普通列車:東京~熱海~伊東・沼津・静岡間を運行
快速列車:東京~熱海間運行の「アクティー」
※普通列車には113系・211系,快速「アクティー」には113系・211系・215系が充当されていた。
【特急列車】
「踊り子」:東京~伊豆急下田・修善寺間
「スーパービュー踊り子」:東京・池袋~伊豆急下田(※池袋発着は上下各1本)
【ライナー列車】
※朝夕のラッシュ時間帯における着席保証列車として運行
「湘南新宿ライナー」:新宿~小田原(上り4本・下り4本)
「湘南ライナー」:東京~小田原
東海道線では,「湘南新宿ライン」誕生前における新宿方面への直通列車は量的に極めて限定的なものであると見受けられます。
しかし,ライナー列車は通勤客に人気があり,ライナー券の売れ行きは良かったそうです。
同じ頃,東北本線(宇都宮線)・高崎線系統の普通列車では池袋までの直通列車が上り48本・下り46本。新宿までの直通列車が上り9本・下り10本ありました。
(3)「湘南新宿ライン」命名の由来
JR東日本の社内会議で検討されていた頃,この運行系統は「西山手輸送」,「新山手ライン」と呼ばれていました。
最終的には経営陣の指示を受けて,職員の方々が検討を重ねた結果,「湘南新宿ライン」という名前に落ち着きました。
この系統は東海道線,横須賀線,東北本線(宇都宮線),高崎線の列車が新宿駅を経由して互いに乗り入れるというインパクトのあるものです。
東海道線で運行されていたライナー列車は「湘南新宿ライン」との混同を避けるため,平成14(2002)年12月のダイヤ改正にて次の通り改名されました。
「湘南新宿ライナー」→「おはようライナー新宿」
「湘南ライナー」→「ホームライナー小田原」
② 「湘南新宿ライン」誕生当時の運行体制
運行開始日:平成13(2001)年12月1日
使用車両形式:115系,211系,E231系(東北本線・高崎線・東海道線・横須賀線直通:小山電車区・新前橋電車区),215系(横浜方面~新宿折り返し:田町電車区),E217系(横浜方面~新宿折り返し:大船電車区)
運行本数:上下各25本
直通路線:東北本線(宇都宮線)~横須賀線,高崎線~東海道線,横浜方面~新宿折り返し。