「全車指定席のぞみ」約12年ぶりに復活 | 金屋代かずおのお部屋

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周防大島町を拠点に鉄道旅行・鉄道もけいの活動を行っています.

(画像は2011年撮影のイメージです)

 

本日,JR東海・JR西日本は,5月のゴールデンウィーク,8月のお盆,年末年始の「のぞみ」を「普通車全車指定席」で運行すると発表しました.

 

https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000042944.pdf

 

直近の年末年始は12/28から全車指定席制が適用されます.「のぞみ」は登場当初全車指定席で運行されましたが,実際に「全車指定席」の「のぞみ」が運行されるのは,2012/3/16に運行された300系のさよなら列車以来かもしれません(*).

 

(*):2020/3/8に700系の最終運用を企図して設定された列車も「全車指定席のぞみ」で,発券もされていましたが,運休になりました.

 

全車指定席の「のぞみ」には,自由席特急券で立席利用ができます.「スマートEX」で1年前から予約ができるようになっているなど,要は「最繁忙期に利用するならネットで予約してください」というメッセージになっています.東海道新幹線ではピーク時に指定席が早い段階で満席になる,途中駅から自由席車に乗車そのものが難しくなっている(=列車が遅れる)事態となっており,最繁忙期の指定席特急券と,JR西日本では「のぞみ」指定席料金が値上げになっていることも踏まえて,いかに東海道新幹線では輸送量が逼迫しているのか,山陽新幹線では収益確保が重要になっているのかがよくわかります.最繁忙期には値引きが効くきっぷも「EX予約」「株主優待券」が代表的ですが,ほとんどありません.なお,この時期には東京〜新大阪で車内販売は行われないことに留意をお願いします.

一方,「みずほ」号など他の列車には自由席が設定されます.

 

2003年の自由席設定までの「のぞみ」は全車指定席で,その料金は高く,山口県内に停車せず,東京へ行く機会も少ないことも相まってまず「のぞみ」に乗車する選択肢が浮かぶことはありませんでした.それだけ,当時の「のぞみ」は1950〜60年代の特別急行列車に匹敵する特別な列車であったと思います.本来そのような位置付けの列車であるはずの列車がダイヤ設定上の基本列車となり,毎時12本も走るという,東海道新幹線はとんでもない発展を遂げてしまいました.

筆者は2012/3/16に東広島駅に300系の最終列車を見に行ったことを覚えていますが,その続行で設定された100系の最終列車を見逃したことをよく覚えています.現在に比べると当時の方が生活に余裕がなく,画像が残っていません.