春日山駅を出た列車は高田•南高田と各駅に停車して北陸新幹線との接続駅である上越妙高駅に到着しました。ここでこのシリーズ第2回目で私がこの列車に乗車するキッカケとなるお声がけをくださった「はやぶさこまち」さんが乗車してきました。
挨拶を済ませてそれぞれ自由に車窓を眺めたり車内を撮影したりしていました。
北新井駅のみ通過して新井駅に到着。単線区間なので対向列車とのすれ違いのため少々長めの停車時間が設定されてあるのでホームに降りて撮影。
ちなみにこの日のヘッドサインで表示されている「ひめかわ」は長野県白馬村に水源を発し、フォッサマグナに沿って新潟県糸魚川市で日本海に注ぐ一級河川です。
漢字表記は「姫川」•••と美しい名前ですが、とんでもない暴れ川でして、30年近く前の信越豪雨の際には川に沿って通るJR大糸線がズタズタに寸断されて長期間にわたって不通となりました。
列車名としての「ひめかわ」は国鉄時代に新潟〜青海間を越後線•信越本線経由で結んでいた気動車急行でした。
この時間の下り列車はトキ鉄最長の6両編成です。中間には国鉄新潟ローカル色を再現したフィルムを纏う編成が組み込まれていました。
一昨年の年末•••上越妙高駅からこの編成に乗車した時、大雪により関山駅で列車が立往生しそうになったことを思い出します。運転士さんの懸命の努力によりなんとか妙高高原駅まで辿り着きました。
その後は新井駅〜妙高高原駅の区間は運転見合わせとなりました。
雪が無い季節は美しい信越国境の風景ですが、このあたりは日本海からの北西の季節風がまともにぶつかるところなので我が国有数の豪雪地帯でもあるのです。
新井駅は新潟県妙高市の代表駅です。以前は新井市といったのが妙高高原町•妙高村と合併して妙高市となっています。
新井までは頚城平野の田園地帯を走り、沿線も比較的住宅や工場などが多く点在しているのですが、ここからは急勾配が長野県との県境まで続きます。
次の二本木駅は我が国に残る数少ないスイッチバック駅のひとつです。
妙高高原へ向かう上り列車は一旦スイッチバックのための引き上げ線に入ってから後退して二本木駅のホームに到着、そして再び前進して二本木駅を発車します。
直江津駅へ向かう下り列車は先に二本木駅に進んできて、発車後に後退して引き上げ線に入り、再び向きを戻して本線に入って勾配を駆け下っていきます。
それでは二本木駅到着までの動画を撮影しましたのでご覧ください。
関山駅を発車します。
関山駅もかつては隣の二本木駅と同様にスイッチバック駅でしたが、40年ほど前に現在の位置に移転してスイッチバック駅ではなくなりました。おそらく旅客列車のうち普通列車に残っていた機関車牽引の客車列車が電車に完全に置き換わってスイッチバックする必要がなくなったからなのかもしれませんね。
スイッチバックが廃止されて久しい関山駅•••しかし、現在の駅の直江津方にはまだ旧駅の方へ分岐する線路が残っており、架線も張られている状態なので業務用に使用されているのでしょうか?
ただ、旧関山駅はホームが荒れ果てた状態で残るのみで、周囲は草が生い茂っていることや私有地に阻まれているので近づくことはできません(住宅を避けて道路からホームの写真を撮影することはできます)。
関山駅で途中下車をしても、隣の妙高高原駅での折り返し時間があまり長くないので旧駅まで歩いて往復するのは少し無理があると思います。
二本木〜関山〜妙高高原間は妙高山が雄大に眺められて車窓が美しいところですが、まだ夏の名残が濃い今の時期は中腹まで雲に覆われて眺めることができませんでした。