番外 もう二度と見られない光景、日田彦山線用キハ40系気動車による、日田駅におけるサボ交換シーン | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 
 これまでも当ブログでもご紹介しておりますように、直方車両センターが運行しております日田彦山線後藤寺線筑豊線(「原田線」)では平成30年より幕式行先を表示するようになっておりまして、翌平成31年に改訂されました行先では、駅ナンバリングのカラーに対応しました行先に変更されておりまして、行先表示にも変化が見られております。
 
 実際に、画像2が行先表でありますが、「原田線」が、後藤寺線が、そして日田彦山線が茶色となっておりまして、行先表からもそれらが伺えている事がわかります。やはり、平成30年度の行先が緑地の行先でありましたが、駅ナンバリングのカラーに対応した事で、行先表示で区間がわかりやすくなっている事も伺えるのではないかと思います。
 
 
 しかし、それによりまして姿を消しましたのがサボであります。このように行先表示がなされるようになった事でサボ自体が必要でなくなってしまいまして、これまでサボの表示が行われておりました日田彦山線・後藤寺線では残念ながら平成30年のダイヤ改正をもちまして廃止となっております(ちなみに「原田線」は客車列車が廃止されました平成13年頃から見られなくなっております)。
 
 
 さて、今回ご紹介しますのは、平成24年に撮影しておりました、大分県日田市の日田駅における日田彦山線の列車で見られておりましたサボ交換シーンの模様を皆様にご紹介してまいります。
 
 
 日田彦山線の添田~夜明(~日田)間は、バス高速輸送システム「BRT」化される事が決まっておりまして、愛称も「日田彦山線BRTひこぼしライン」と称する事も決まっておりまして、車両もEVバスが使用される事になっております。この「BRT」区間では、釈迦岳トンネルや3つの橋梁もあります彦山~宝珠山間がバス専用道路として転換される事になっておりますが、それ以外の区間に関しましては廃線となる事が決まっております。本当に、日田彦山線の名目は残りましても、鉄道が通らなくなると言うのは残念ではありましょうか。
 
 【いずれも4月訪問時撮影】
 (今後バス専用道として残る宝珠山橋梁)
 
 (筑前岩屋駅付近)
 
 
 さて、ここからは過去画像よりサボ交換シーンをご紹介してまいりますが、令和3年3月改正までは、日田駅には久大線に使用されますキハ200系やキハ125形各気動車と言った新系列気動車とともに、大分車両センター所属のキハ40系(キハ47形)気動車もわずかながら入線しておりました。
 

 (先頭、キハ47 4509)

 

 (先頭、キハ47 3510)~日田駅撮影画像

 

 しかし、その改正で上の画像の「500」が付く車をはじめとします大分車両センターのキハ40系気動車の運行が終了した事から、サボを使った運行も見られなくなっております。尚、これら車は現在は青一色+3色ラインの塗装に改められまして、長崎線の非電化となりました肥前浜駅以南、佐世保線の早岐~江北間で活躍しております。
 
 
 一方、日田彦山線の列車も、寸断される事になります平成29年の「九州北部豪雨」の時点では方向幕は使用されておりませんでしたので、サボを使った姿が見られておりましたが、ここからは平成24年撮影のサボ交換シーンをご紹介してまいります。今回ご紹介しますのが、日田彦山線を小倉駅から日田駅までやってきて、その後再び日田彦山線を北上し、田川後藤寺駅まで運行する事になる列車でのサボ交換シーンであります。
 
 (入線)
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 (日田行きのまま)
イメージ 2
 
 列車は、日田駅到着時にはもちろん上の画像のように「ワンマン 日 田」の行先のままでありますが、この後そのサボを交換する事になります。その交換も、日田駅の駅員や係の方が行うものではなく、日田駅まで運転してきました運転士が行う事になります。
 
 
 ここから交換作業が始まりますが、まずは反対側のドアが開きまして、これからサボの交換作業が始まります。この日のサボの交換は、運転士が前(大分方)から後へと左右順に交換しておりました。
イメージ 3
 
 
 運転士の方もホームでない側での交換作業を経まして、撮影している部分にやってまいりました。ここで運転士がサボを慣れた手つきで引き抜いているのがわかるのではないでしょうか。
イメージ 4
 
 
 そのサボを抜きますと、次の行先である田川後藤寺の行先へと交換する事になります。それにしてもよく見ますと、そのサボは2枚で構成されておりまして、他には小倉や添田などの行先も見られるのがわかるのではないでしょうか。やはり、効率的にやるならばこのような形もわからなくはないかもしれない所でもあります。
イメージ 5
 
 
 こうして、田川後藤寺に合わせてから「サボ挿し」へと入れる事になります。その際も、少々高い位置にある訳ですが、きれいにサボを入れられておりました。
イメージ 6イメージ 7
 
 
 そして、他の所も同様に交換され、交換作業は終了と言う事になりました。それにしても、ホーム側ならいいのですが、その反対側なら誤って転落もしかねない訳ですので、それに関しては細心の注意を図っていた事も見ていて伺えているようでありました。
 
 
 今回は、もう見られなくなりました日田駅でのサボ交換シーンをご紹介しましたが、九州内も南九州地区が窓の所にありますサボ挿しで挿すタイプの新たなサボに改められましたし、先述のキハ47形気動車が運行されております長崎地区でも同様のタイプとなった事もありまして、国鉄時代から存在するサボ挿しで交換するタイプ自体、現在は熊本地区で見られるのみとなってしまっているのが現状でもあります。本当に、寸断以前は見られていたそのサボ交換シーンの姿が懐かしくも思う所ではありますが、今回ご紹介しましたように、かつてそのような姿が見られていた事を存じていただければと思っております。
イメージ 8