町田営業所業務日報

地元周辺の鉄道・バス車両について気紛れに綴ります。

JR東海在来線の顔として君臨する313系(0・300番台初期車)

2023年09月07日 | JR線

1990年代のJR東海は分割民営化直後より東海道本線・中央本線向けにロングシートで通勤輸送対応型の2115000番台を、新快速運用向けには311系を導入し輸送改善を行って来ましたが、依然として国鉄から継承した103系、113115系と急行型165系が数多く残存し運用されていました。これらの車両の置き換えを目的に新快速・快速運用のみならず、近郊輸送から閑散路線でのローカル運用まで幅広く対応できる近郊型電車として313系が1999年に登場、あらゆる需要に対応すべく細かい番台区分が設定され同社の標準型車両として瞬く間に勢力を拡大し、現在は中部地方の鉄道の顔的な存在になっています。今回は多彩なバリエーションの313系の中で最初期に登場した0300番台を捉えました。

4両編成単独で岐阜〜岡崎間の普通列車に充当される0番台。大垣車両区に15(Y1Y15編成)が配置され、1999712日ダイヤ改正から311系に変わり新快速を中心とした列車に充当されるようになり、所要時間短縮と列車増発が実施されました。これにより東海道本線名古屋地区の113系は運用を終了し、廃車または静岡地区へ転属しています。東海道本線快速運用に特化した5000番台が2006年に登場した後も変わらず快速・新快速はもちろん普通列車にも幅広く運用され他番台や311系との併結運転も行われています。2015314日以降は新たに電化された武豊線の区間快速運用にも入るようになりました。

0番台の2両編成版で主に増結に用いられる2両編成の300番台(後部に併結の6両は5000番台)16本が配置(Y31Y46編成)され、こちらは写真のように他番台と組んで運用され時には3000番台・5300番台を23本連結した先頭車のみの46両編成が見られることもあります。

車内設備は豊橋〜大垣間の新快速が中心になる為、転換クロスシート(車端部とドア付近は固定式)とされた車内。転換可能シートは枕折れ機構が採用されている他、床材には廃タイヤを破砕した吸音材を用いており、カバー付き照明も相まって同時期に登場したJR他社の車両と比較しても高い水準の室内空間となっています。

車内案内表示器はLEDスクロールタイプで311系では妻面と先頭車の乗務員室仕切りに設置していましたが、313系の設置場所は全てのドア上とされ、どの席からも見えやすくなりました。一応2段表示も可能な仕様ですが、ドア締切扱い表示以外は写真(停車中の表示を撮影)のように大文字1段表示を行なっています。

登場から24年余りが経過しますが、他番台と比べても基本的な仕様が同じこともあり全く見劣りする箇所もないのでまだまだ活躍が見込まれます。今後は東海道本線向け315系の増備も予定されているので、同系列との併結運転なども開始されるか見ものですね。


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