ごまどうふソフト
永平寺から再び門前町に戻ってきました。
せっかくなので永平寺名物というごまどうふソフトをいただきます!
こちらがそのごまどうふソフト!
見た目ではわかりませんが、微妙にごま豆腐の味がするような…
自動運転車!に乗れず…
曹洞宗の大本山、永平寺。
古くからの伝統が息づくお寺のお膝元に、実は最新技術が詰まった新しい交通機関があります。
それが「ZENdrive」。
永平寺町が運行する自動運転車です。
自動運転レベル3(遠隔監視員が緊急時のみ操作、通常は自動運転)の実証実験としてここ永平寺町で運行されています。
※旅行後の2023年の運行よりレベル4(遠隔監視員は緊急時も含めて操作しない)に移行しました
自動運転車は電磁誘導線とRFID (Radio Frequency Identification:無線周波数識別)によって自車の位置を検知し走行します。
走行するのは永平寺参ろーどの一部、志比(善光寺門前)~荒谷間約2km。
実はこの永平寺参ろーどは2002年に廃止となった京福永平寺線の廃線跡を遊歩道化したもの。
廃線跡が最新の自動運転車の走行実験の場所として使われる…
面白いですが、なんだか鉄道の未来を暗示しているような気もします(笑)
今回はこの自動運転車に乗車してみたいと思います!
ということで善光寺門前側ののりばにやってきました。
隣を走る国道364号線と比べて一段上にあるここは永平寺駅だったところです。
公共交通機関としての役目を終えたこの場所が再び公共交通ののりばとして復活したことになります。
道路上に引かれている赤い線が電磁誘導線が引かれている場所。
なお、ここは遊歩道なので一般の歩行者も通過しますが、自動運転車はそれを検知して減速・停止できるのだとか。
15:00発の便を待ちますが……来ない?
待っているとのりばのスピーカーからくぐもった声が聞こえました。
よく聞き取れなかったのですが、どうやら運休といっているよう…
看板にも予告なく運休となる場合があると書かれていましたが、どうやらそれに当たってしまったようです。
う~ん…残念…再履修が必要ですね。
↑朝来たときに撮影した自動運転車。
このとき乗っておけばよかったかも
永平寺だるまぷりん
自動運転車に乗れず、時間が空いてしまったので近くにあるこちらのお店にやってきました。
だるまのキャラがかわいいここは「永平寺だるまぷりん」のお店です。
禅と関わりが深いだるまをモチーフとしたプリンで、「永平寺で厳しい修行を終えた修行僧も思わず食べたくなる」プリンだとか。
…ほんと?
ということで購入したのがこちらのプリン。
左がマンゴー、右がメロンのプリン。
それぞれ、プリンの上に果物がたっぷり載っています。
特にメロンは福井県あわら市産のアールスメロンを贅沢に使ったものだそう。
食べてみるとメロンとプリンが口の中で溶け合って美味しいですね~
今回の旅もぷりぷりプリンしちゃいました!
自動運転車に乗れなかったかわりに永平寺門前の新しい名物を味わうことができました。
永平寺口駅の登録文化財
少し待って京福バス88番で永平寺口駅まで戻ります。
永平寺からのメッセージが書かれた看板を見ながら山を下っていきます。
途中、荒谷を通過。
ここが自動運転車の終点です。
その近くには「胡麻豆腐の里 團助」というお店があります。
ここはごま豆腐で有名なお店で、永平寺にもごま豆腐の原料となるごまを納入している「御用達」のお店。
自動運転車に乗れたら行くつもりでしたが…それはまた別の機会にということで。
永平寺口駅に戻ってきました。
まだ時間があるようなので…
駅前にあったこのレンガ造りの建物を見てみます。
これは「旧京都電燈古市変電所」。
この変電所は現在の勝山永平寺線(当時は越前線)に電気を供給するために京都電燈が1914年に建てたもの。
当時は電力の安定的な供給先を得るため、電力会社が鉄道を経営することが一般的だったそうで、この京都電燈も現在のえちぜん鉄道・嵐電・叡山電鉄に当たる路線を保有し、さらに京都バスの前身となる会社も傘下に収めていたようです。
現在では使われていないこの建物は国の登録有形文化財としてその歴史を今に伝えています。
まだ時間があるので駅の反対側に廻ってみます。
変電所側に駅舎がある永平寺口駅ですが、実は反対側にも駅舎が存在しています。
こちらは2014年まで使われていた旧駅舎。
こちらも変電所と同じ1914年に建てられ、国の登録有形文化財に指定されています。
現在は改装され地域交流館として使用されています。
中には京福時代の展示がありました。
永平寺線が存在していた時代、そして永平寺線が金津(現・芦原温泉駅)~丸岡~永平寺間の路線だった1969年以前の様子を記録した写真が展示されています。
現在は使われなくなったポイント操作盤も設置。
けっこう見どころの多い展示でした。
旧駅舎からホームへ。
1番線から福井方面へつながるポイントの先は2000年12月17日に最初の正面衝突事故が起きた場所。
この事故で運転士一人が亡くなっており、古い車両の整備・運行が全国的に見直されたきっかけとなりました。
続いては反対側。
京福時代にはこの1番線は永平寺線専用ホームとして使われていました。
勝山方向へは繋がっていないことから、現在は平日朝1往復のみ運行される永平寺口折返しの列車だけが使用しており、ほとんど使われることがありません。
昔の様子に想いを馳せつつ…そろそろ時間なので2・3番ホームへと向かいます。
勝山永平寺線完乗へ
ここからはえちぜん鉄道の完乗を目指して、まずは勝山へと向かいます!
↑福井~永平寺口間の乗車記はこちらから
乗車するのはMC7000形の普通 勝山行き。
飯田線で使われていたJR東海の119系を譲り受けた車両です。
永平寺口を出発!
永平寺線に向かっていた線路がぷっつり途切れているのを見ながら走っていきます。
車窓から見えるのは田園風景。
のんびりとした列車旅を楽しみます。
難読駅の「轟」に停車。
「どめき」と読みます。
近くを流れる九頭竜川の轟音に由来するそうなのですが、
なぜ「どめく」と呼ぶのだろう…
その九頭竜川が近づいてきました。
ここは小舟渡。勝山永平寺線の中で最も九頭竜川に近い駅です。l
ちなみにえちぜん鉄道ができるとき、名前を「くずりゅう鉄道」にする案もありましたが、採用されることはありませんでした。
というのもくずりゅう鉄道、略すと「くず鉄」……
その後も列車は森の中を走行。
発坂を過ぎたところではアーチ状の構造物をくぐりました。
これはスノーシェッド。
冬は雪深いようです。
永平寺口から11駅、終点の勝山に到着しました。
勝山の終端は建物が行く手を阻んでいますが、1974年まではここから8.5km先の京福大野まで伸びていました。
越美北線の開業により需要が減少したことから廃止されてしまいましたが、越美北線自体も存続が危ぶまれています…
勝山ではこの駅止まりの列車が入線すると同時に福井行きの列車が発車するためここで30分待ち。
その間に駅の様子を見ておきます。
勝山駅の外に出てみると、駅前ロータリーには恐竜の姿。
これはフクイサウルスといってここ勝山市で発掘された恐竜。
ここからバスで15分の場所に福井県立恐竜博物館(要予約)があり、実際の化石を見ることもできるようですが…
今回は遅いのでまたの機会に。
新しく観光列車「恐竜列車」も走り出したようなのでそれに乗るときに見に行きたいですね。
駅舎は木造。こちらも1914年に建てられたもので国の登録有形文化財に指定されています。
駅の隣に古い車両がいたので見てみました。
こちらはML6形電気機関車。
元は京都電燈テキ6形電気機関車で、1920年に製造された車両です。
2003年に除籍され、2009年に勝山まで移動した後ここで展示されています。
一応動態保存のようで動くこともできるのだとか。
窓から中を。
電気機関車にしてはけっこうガランとしていますね。
その後ろにつながれていたのはト68無蓋貨車。木造貨車としては現役最古級のものだったそうです。
↑動く様子はこちらから
↑現役時代の様子はこちらから
駅舎に戻ると、なぜかコシヒカリの無人販売がありました。
面白い…
えちぜん鉄道勝山永平寺線 1525K 普通 勝山行き 永平寺口(15:50)→勝山(16:19) MC7000形 7008+7007
えちぜん鉄道勝山永平寺線 1648K 普通 福井行き 勝山(16:49)→福井口(17:39) MC7000形 7007+7008