JR西日本271系 | 車内観察日記

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鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。

訪日外国人で乗客が増えつつあった関空特急「はるか」。全列車を9両編成とするため、約25年ぶりに増結編成が増備されています。それが271系です。28Xの番号を全て使い果たしてしまったため、かつては急行型車両用として使われていた「7」を充てています。

 

お隣に683系がおりますが、そちらのデザインを汲んだ電気釜スタイルです。今でこそハローキティラッピングがされていますが、登場当初は287系以上に工夫もへったくれもないスタイルでした。無理にライトの形状を281系に合わせたからでもありますね。

 

281系と比較すると、こんな感じ。よりテキトーになった感が出ますね…。役割としては現時点では増結編成、令和になってから大活躍…のはずでしたが、出鼻をくじかれるように「はるか」が運休からの大減便、増結の必要が無いほどにまで利用客が減ったことから全編成が一時車庫の警備グループとなりました。大減便時代は一応9両編成の運転が復活したことから、一部編成が運用に充てられていました。ただそれも281系と共通運用なので、運用に入るかどうかは運次第、おかげで2022年現在、JRグループで一番存在感が薄い特急型車両と言えます。今では9両編成での運転が復活し、見る機会も増えてきました。

 

全編成がハローキティラッピングが施されています。基本編成と、地味に着物の色が違うんですよね。

 

行き先表示はフルカラーLED、普通列車系は凝るのを諦めましたが、「はるか」では281系の筆文字風幕を忠実に再現しています。

 

それではまいりましょう、まずはデッキ、ドアからです。281系にデザインを合わせており、幅は国鉄時代の急行型並みに広げられ、窓の上辺と下辺は弧を描いています。あ、でも化粧板は落ち着いたトーンで、やや高級感を持たせています。そこに割って入るキティちゃん…(笑)

 

ドアの上は簡単な雨どいがあります。これ自体は通勤電車にもあるものなので、珍しいものではありません。中央には開閉ランプがあり、JR西日本ではよくある開いている時は点滅、開閉中は点滅するその手法です。

 

くず物入れです。周囲をステンレスにしているのはJR西日本共通、汚れを落としやすくするためですね。ちょっと口の横幅が狭いですかね?

 

一部は消火器や非常灯が収納されています。

 

仕切りはスムーズな移動を志向し両開き式です。化粧板は木目調のものを使用し、281系と比べて温もりを感じさせるものになりました。

 

トイレです。中はもちろん洋式でございます。

 

洗面台です。蛇口・液体石鹸が一体となったものですが、ハンドドライヤーはありません。鏡はJR西日本おなじみ照明を仕込んだもの、加えてキティちゃんが貼られています。ここで記念撮影も出来ますね。

 

男性小用は折戸式、面積は最小限です。JR西日本の特急型車両は連結幌に防音板を付けるのがセオリーでして、この系列もそうなっていますね。

 

中間車にあるバリアフリー対応のトイレです。ドアは円筒形、開閉はボタンによる自動式です。ベビーベッドもあります。

 

向かい側の洗面台です。車椅子を入れて目隠し出来るカーテンも備わります。その手前には全身鏡もあります。

 

バリアフリー対応トイレの奥には、ひっそりと男性小用トイレがあります。

 

車内です。色調は281系を引き継いでいるようで微妙に引き継いでいない、少々トーンを落とした色調です。で、それを多少かき消すまたもやキティちゃん…(笑)

 

デッキとの仕切りです。客室内に荷物置き場を設定しているため、仕切り扉はやや奥まった位置にあります。その仕切り扉は暗めの化粧板でキメています。

 

旅客案内表示は、JR西日本在来線特急では初となるLCDディスプレイとなっています。が、号車・座席種別表示はフルカラーLEDだったり、トイレの使用知らせ灯も点灯式だったり、個別表示もしっかり残されています。

 

天井です。暖色の間接照明なのは最近のJR西日本の標準スタイルですが、こちらにも無いんだ読書灯。夜間走行時、窓側は暗くなりそうです。あと外側の行き先表示の機械は室内側に多少せりだしてますので、大きな荷物を置きたい時は注意が必要です。

 

窓です。2席に1枚の割り当てで、日除けは横引き式のカーテンとなっております。近年は特急型車両でもフリーストップタイプのロールカーテンを採用するケースが多いですが、JR西日本は頑なにこの仕様です。一種の伝統でしょうか。

 

柱にももちろんキティちゃんがいます。

 

座席です。ベースは683系4000番台以降に登場した座席ですが、223系1000番台「A-SEAT」仕様車座席同様、各座席の肘掛け先端にコンセントが付いております。これもあり、サイドアームテーブルは省略されています。まぁ、281系がサイドアームテーブルオンリーなのに比べると、テーブルがシートバック化して実効面積は広がってますが…。

 

この画像では分かりにくくて恐縮ですが、A-SEATと比べると座席の回転ペダルが横方向に拡大され踏みやすくなっています。座り心地は…ええ、座面が短く感じるそれです。ヘッドレストが張り出し過ぎなんですよね。

 

中間車、増結時の7号車にはバリアフリー対応席があります。これがあるので、9両編成の増結時には271系充当かどうかが分かります。

 

その1人掛けです。窓下には非常ボタンがあります。

 

全展開の図。以前の座席は通路側に向けて固定できたのですが、この座席では固定機構は省略されています。

 

荷物置き場です。一応は車内側にありますので、デッキよりは安心ですね。