みなさんこんにちは。前回からの続きです。
今年6月に限定で発売された「近鉄全線2日間フリーきっぷ」で巡った、近鉄沿線乗り鉄道中記をお送りしています。
「ナローゲージ」という、いまや国内に3社・4路線しか存在しない貴重な、軌道幅が762mmの車両も小規模な規格の鉄道。
そのうちの2路線「内部線(うつべせん)」「八王子線」を有する「四日市あすなろう鉄道」を朝から乗り鉄しているところ。
その両線が分岐する基幹駅「日永駅」。
では、ぼちぼち四日市に戻ることにします。
四日市ゆきは日中、2・3番線からの発車という珍しい光景。その3番線に、西日野から列車がやって来ます。「八王子線」のそれです。
先に到着した、西日野発四日市ゆきに乗り込みます。
そして、奥の1番線に四日市発内部ゆきの到着待ち。全線が単線のために、行き違いや接続はうまく取られています。
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ほどなく発車。しかし、やはり線路幅が狭い!
ここでもまたも運転室かぶりつきが出来たのですが、お、サイクルトレインだったのですね。市の人気キャラクター「こにゅうどうくん」が楽しそうにサイクリング…
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本線筋の「内部線」に対して、ひと駅だけの「八王子線」は支線に当たりましょうか。
ただし、線名として残るように、かつては近代的な紡績工場で街が繁栄した「伊勢八王子駅」まで路線が延びていたことは、先日の記事でも触れたところです。出典①。
もし、それが今日まで存続していたら…
明治初期からの古い街並みが残されるも、新興住宅地として開発の進む八王子周辺のアクセスになっていたのでしょうか。そういったことを妄想?するのも一興です。グーグル地図より。
しかし、この重低音さながらの、地の底から唸る、そして掠れるようなモーター音たるや。赤堀→あすなろう四日市間。
我が国に「電車」というものが誕生した以来の「吊り掛け式」という、ナローゲージともども令和の現在まで残っていることが奇跡的なもの。これが揃うだけでも大変貴重で、鉄道好きとしては堪らぬ路線です。市のポスターより。
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次回に続きます。
今日はこんなところです。
(出典①「むかしのくらし読本4 四日市の昭和の鉄道」四日市市立博物館編・発行 2018年1月)