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テーマ:鉄道(21950)
カテゴリ:貨物列車・貨車・混合列車
チキ80000形:コンテナ積載貨車 長物車
チキ80000は、生石灰(せいせっかい)を輸送するために製造された用途を特定した貨車で、昭和51~55年に掛けて44両が製造されています。 日本鋼管京浜製鉄所向けの生石灰輸送は、青梅線奥多摩駅や東武鉄道大叶駅から南武線浜川崎駅までホッパ車にて輸送が行われていましたが、京浜製鉄所が昭和51年に扇島へ移転した際に専用線が敷設されなかったため、浜川崎駅からトラックによる輸送体系とする必要があったことによるものです。 外観や用途はコンテナ車そのものですが、車籍編入の条件のために特定コンテナの積載専用とする長物車に分類されたということです。これは、国鉄の私有貨車制度においてコンテナ車の私有を認めなかったこと及び運賃制度においてコンテナ車の扱いになると割高になるためであったそうです。 そんな事情で製造されたチキ80000は、外見も他の貨車には見られない、不思議な風体の貨車に思えました。 昭和55年11月2日 尻手駅にて EF15199牽引チキ 青梅線から南武線を経由して浜川崎へと向かう、EF15199が牽引する貨物列車です。 次位以降に連結されているのがチキ80000で、後部は何を連結しているのか判らないのが残念です。ED16が昭和58年くらいまで活躍していましたので、この頃でも当然ED16が牽いてきても良さそうですが、この列車は立川機関区のEF15となっていますので、もしかしたら東武大叶からの列車なのかもしれません。 昭和58年3月20日 撮影場所不詳 ED168牽引 奥多摩工業チキ80004 大宮操車場で貨車の入換を担当するようになり、やっと貨車への興味が出てきた頃です。 大宮操車場でも稀に大宮工場入場のためにハンプに落ちてくることがあり、添乗したことがありました。しかし、最初の頃は、チキを名乗りながら車上に添乗するスタイルだし(通常は側面に添乗)、短いし、奇妙な貨車だと思っていたんですよね。工場入場においてはコンテナが外された状態で来てしまうので、それまで空車の姿を見たことのなかったチキ80000が、この写真と同一の貨車だとは思っていませんでした。 さすがにこの写真を撮った頃にはその正体が判っており、やはり記録としてこのようなアングルで撮ったのではないかと思います。 昭和61年3月17日 EF641020牽引 上り貨物列車 こちらは分割民営化直前の青梅線です。ED16やEF15の姿は既に無く、貨物の大合理化で余剰となった新性能の電気機関車に置き換わりました。写真では浜川崎方に3両が連結されています。 現在はフツーにコンテナが私有化されていますので、現在も続いていればおそらくコキ50000或いはコキ200のような車両で運転されていたのでしょうね。 チキ80000は全車ともJR貨物に引き継がれましたが、その直後から廃車が始まってしまい、青梅線の貨物輸送廃止で完全に消滅してしまいました。新製が昭和51~55年ですから、最終新製車は8年程で廃車されてしまったようです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.08.14 06:01:14
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