NO.2895 昭和バス、西工96MC日産D(UDTX)UA・スペースランナーRA高速車全26台 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 
 昭和自動車(昭和バス)に導入されております、日産ディーゼル(→UDトラックス)UA(KL-規制車)・スペースランナーRA(PKG-規制車)の最初の車は、平成13年に上の画像の富士重工架装車(福岡200か・694(前原)、KL-UA452TAN)が最初に導入されておりまして、唐津~福岡線「からつ号」で使用開始されていました。
 
 この車は、導入当初は唐津営業所に所属していた事から佐賀ナンバーで登録されておりまして佐賀200か・151、この年から西九州自動車道(福岡前原道路)と福岡都市高速道路との直結を機に導入されたものでもありましたので、これによりまして昭和バス単独によりまして(改正前は西鉄バスとの共同運行でした)運行される事になります「からつ号」専用車の1台として使用されるに至っておりました。
 
 しかし、この車は路線バスを改良した試作車と言う事もありまして、結局1台しか導入されておりませんでした。その後、旧前原営業所に転属しまして、「いと・しま号」中心に運行されておりましたが、平成30年に特別支援学校専用車に転用されまして、画像のように白一色となりまして運行されておりました。
 
 (いずれも敷地外より撮影)
 
 (リア、同形式の福岡200か19-45との並び)
 
 しかし、その特別支援学校専用車からも令和4年に運用を離脱しておりまして、その後廃車に至っております。やはり、使い勝手などの問題もあったのではないかとは思われますが、路線車ベースの特異車であった事を思いますと姿を消したしまうのも致し方なかったでしょうか・・・。
 
 
 そして、1台モノの富士重工架装車導入の翌年であります平成14年からは、西日本車体(西工)E型ボディによる架装車が導入されておりまして、以来西工が解散となります平成22年までの9期にわたりまして、毎年のように導入されておりました(以下に1期~9期の台数・車番を掲載しております)
 
 この9期の間には、形式がKL-規制からPKG-規制に変更されましたり、それによりまして仕様の変更があったりもしておりまして、この仕様自体が中距離に合った仕様であった事もありまして、これまでの旧型の従来車を置き換えたりするに至っておりました。
 

 さて今回は、その9期にわたって導入されました、昭和バスのKL-規制で導入されました日産ディーゼルUA、PKG-規制で導入されました日産ディーゼル・UDトラックススペースランナーRAの西工架装高速用全タイプ全26台を各期に分けまして皆様にご紹介してまいります。
 
 
 ご紹介する前に、これら車も転属が目立っておりまして改番している車が多く見られております。それほど佐賀県内(唐津・伊万里)で導入されました新車導入による転属、また担当営業所変更も見られておりまして、新製導入から佐賀・福岡ナンバーを現在までつけている車も少なくなっております。
 

 まず、平成14年春に第1期に導入された日産ディーゼルUAKL-UA452TAN)でありまして、導入は3台であります。これは私も、当時導入の情報を聞いた際には西鉄のB型高速車(B高車)のイメージがありましたが、やはりE型自体が観光・特定仕様モデルとして発売されていた車である事を思いますと、この仕様はまさにふさわしい仕様ではなかったかと思う所でもありましたでしょうか。やはり、最初に導入されました富士重工架装車の印象もありましたので。

 【第1期】
 福岡200か44-43(伊都、←佐賀200か・171) 福岡200か45-55(伊都、←佐賀200か・172) 福岡200か・696(福岡、←佐賀200か・173)
 
 (福岡200か44-43(佐賀200か・171時代))~令和元年撮影

 
 (福岡200か45-55)
 
 (同、佐賀200か・172時代)~栗原グループラッピング
 
 (福岡200か・696)
 
 
 次は、第2期~第4期に導入された車のご紹介であります。第2期は平成14年暮れに、第3期は平成16年に、第4期は平成17年に導入されておりまして、導入台数は各2台ずつ6台でありまして、いずれもKL-規制車の日産ディーゼルUA(KL-UA452TAN)であります。特徴としましては、第2期からはガラスに関しましてはブラックガラスが採用されておりまして、より高速車らしくなった印象を受けております。尚、リアに関しましては、第1期のタイプと共通のリアでもあります。

 【第2期】
 福岡200か45-51(福岡、←佐賀200か・191) 福岡200か19-32(伊都、←佐賀200か・192)
 
 (福岡200か45-51)
 
 (同、佐賀200か・191時代)~伊万里ラッピング時
 
 (福岡200か19-32)
 
 【第3期】
 福岡200か19-35(福岡、←佐賀200か・295) 福岡200か45-56(伊都、←佐賀200か・296)
 
 (福岡200か19-35)
 
 (福岡200か45-56(佐賀200か・296時代))~令和3年撮影
 
 【第4期】
 福岡200か19-45(伊都、←佐賀200か・335) 佐賀200か・336(伊万里)
 
 (福岡200か19-45)
 
 (佐賀200か・336)
 

 次は、第5期・第6期に導入された車のご紹介であります。第5期は平成18年に、第6期は平成19年に導入されておりまして、こちらも台数は各2台の計4台であります。
 
 特徴としましては、第5期に導入された車からは、排ガス規制等もありまして、形式がPKG-規制に変更されておりまして、形式はPKG-RA274TAN、ここから名称もスペースランナーRAと変わっております。特徴としましては、排ガスを浄化する尿素SCR車となった事や、リアのランプが横にあったのが縦になっておりまして、日産シビリアンのランプを採用していたため、共通化が図られていた事がわかりますし、エアコンが直結エアコンとなっているのも特徴でもあります。また、第6期からは公式側・非公式側最前列にコンセントも設けられておりまして、以降最終導入までこのような形が取られておりました。

 【第5期】
 佐賀200か11-01(唐津、←福岡200か32-40←佐賀200か・392) 福岡200か44-19(伊都、←佐賀200か・393)
 
 (佐賀200か11-01)
 
 (同)~栗原グループラッピング時代(現・解除)
 
 (福岡200か44-19)
 
 (同、佐賀200か・393時代)
 
 【第6期】
 佐賀200か・457(唐津) 佐賀200か・458(唐津)
 
 (佐賀200か・457)
 
 (同)~唐津うまかもん市場ラッピング時代(令和元年撮影)
 
 (佐賀200か・458)
 
 (この時から設けられたコンセント)
 

 次は、第7期・第8期導入車のご紹介であります。第7期は平成20年に4台、第8期は平成21年に5台の計9台導入されておりましたが、このうちの第7期2台・第8期1台に関しましては元は特定用として導入されていた車でありまして、当初はピンクの貸切塗装をまといまして運行されていたものであります。
 
 また、この7期からの特徴としましては、リアのランプが三菱エアロスターでも使用されておりましたランプが採用されておりまして、第5期・6期に導入された車と異なっているのが特徴でもありまして、いわゆるPKG-規制スペースランナーの後期仕様と言うべきものでもありました。

 【第7期】*は元特定用
 佐賀200か10-99(伊万里、←福岡200か32-22←佐賀200か・503) 佐賀200か・504(唐津)
 福岡200か29-83(福岡、←佐賀200か・507) 福岡200か42-80(伊都、←佐賀200か・508)
 
 (佐賀200か10-99)
 
 (佐賀200か・504)~公式側のみ佐賀・長崎デスティネーションキャンペーンラッピング
 
 (同)~唐津うまかもん市場ラッピング(平成30年撮影)
 
 (福岡200か29-83)
 
 (福岡200か42-80)
 
 【第8期】*は元特定用
 佐賀200か・543(唐津) 福岡200か27-82(伊都、←佐賀200か・544)
 佐賀200か・545(唐津) 福岡200か32-84(福岡、←佐賀200か・546)
 福岡200か29-78(伊都、←佐賀200か・547)
 
 (佐賀200か・543)
 
 (福岡200か27-82)
 
 (佐賀200か・545)
 
 (同、トヨタL&Fラッピング時代)~令和3年撮影
 
 (福岡200か32-84)
 
 (福岡200か29-78)
 
 
 そして、最終導入の第9期であります。第9期は4台導入されておりまして、こちらに関しましては特定用の車の導入はあっておらず、いずれも高速車のみの導入となっております。ちなみに、第7~9期は高速車として導入された車だけでも計10台導入されておりまして、この多くなった理由としましては、旧型車両の置き換えによるものでもありましたので、まさに置き換えに貢献していた事もわかるのではないでしょうか。
 
 また、最新第9期の車両は車内の座席に変化が生じておりまして、以下のように座席の色が赤地の色に変化されておりますし、この第9期ではこれまでの日産ディーゼルからUDトラックス製になっているのも特徴でもあります。そして、この導入車を最後に西工車の高速車の導入は解散のために終了しまして、その後の導入はハイデッカーのヒュンダイユニバース・日野セレガ・いすゞガーラへと至る事にもなります。
 
 (第9期の車内)
 
 (UDトラックスの銘板)
 
 【第9期】
 福岡200か20-98(伊都) 福岡200か20-99(伊都)
 福岡200か27-80(伊都、←佐賀200か・582) 佐賀200か・583(伊万里)
 
 (福岡200か20-98)
 
 (福岡200か20-99)
 
 (福岡200か27-80)
 
 (佐賀200か・583)
 
 所で、これは「Twitter(現・「X」でも述べておりましたが、「SHOWA」のアルファベット文字も複数見られておりまして、佐賀200か・543の標準?タイプあれば、福岡200か42-80の大きくなったタイプ、そして佐賀200か・336などで見られます右側に移したタイプがありまして、「SHOWA」のアルファベット文字もこうして見ましても奥が深い事が伺えるのではないかと思います。
 
 (佐賀200か・543)
 
 (福岡200か42-80)
 
 (佐賀200か・336)
 

 今回は、昭和バスの西工E型架装車全26台をご紹介しましたが、私自身最初の導入からずっと見てきておりましたが、実際それだけ多く導入されている訳でありますし、形式の変化も生じていた事もありまして、それに合った仕様変更も起きていた事もわかるのではないかと思います。何と言いましても変化が一番大きかったのは、形式の変化によるものだと思いますが、こうして導入を続けていた事を思いますと、近距離路線には特にふさわしい事も伺える所ではあります。今後は、初期の車が20年超になりますので去就も注目される域にも達しつつありますが、とにかくこれからも元気な姿を見せていただきたいものであります。