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本日はこちらの車両のBトレインショーティーをご紹介いたします。
大阪港トランスポートシステム OTS系 です。
なんだそれ、と思われた方も多いでしょう。
この会社は、大阪市営地下鉄(現:大阪メトロ)中央線 大阪港駅から、同 ニュートラム 中ふ頭駅を結ぶ鉄道路線を有する会社です。
もともとは大阪南港に開業した大阪ワールドトレードセンター(WTC)アジア太平洋トレードセンター(ATC)という大阪市が肝煎りで建設した商業施設が、大コケしたことに端を発します。
というのも、アクセスがニュートラムのみ立地で、そのニュートラムが大阪市の南、住之江公園駅を始発としていたことで、大回りをするようなルートとなり、アクセスの悪さから企業誘致がままならず、閑古鳥が鳴いてしまっていました。
そのアクセスを解消するために、大阪北港の地下鉄中央線「大阪港駅」からのアクセスルートを整備することになりました。
じゃあ大阪市営地下鉄を延伸すればいいじゃない、という話なのですが、ここで「市営」ならではの問題にぶつかります。
この延伸については、公共輸送の定義から外れた特定施設への「利益誘導」とみなされ、市営での延伸ができなくなりました。
そこで考えられたのが、大阪南港でトラックターミナルを運営していた第三セクターの会社「大阪港トランスポートシステム」に建設させよう、という代替案
そうして、この短い区間だけを運営する鉄道会社が爆誕したわけです。
元々は、中ふ頭~大阪港間を新都市交通規格のニュートラム延伸で結ぶ予定でしたが、途中のコスモスクエアにあるZepp Osakaというライブホールの観客輸送を鑑みて、大阪港~コスモスクエアの一区間だけ、鉄道規格の地下鉄中央線を延伸するような形が採られました。
その一区間の延伸に対応するための車両として製造されたのが、この「OTS系」になります。
6両2編成が製造されました。
規格は大阪市営地下鉄中央線24系と同じ規格で製造されました。
緑色がラインカラーの中央線にあって、ブルーの帯を巻いたOTS系はよく目立ちました。
後に、別会社扱いが仇となって、乗り入れ時に初乗り加算されるため利用が伸びない事態となり、2005年に線路保有以外の施設・車両などを大阪市営地下鉄に譲渡されました。
その際にOTS系も中央線24系に編入され、型式消滅となりました。
現在は谷町線に転属し、22系として活躍する元OTS系へのエールを、この記事に込めたいと思います。
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