いよいよ、その時が近づいてきた。
https://www.jreast.co.jp/press/2023/yokohama/20230724_y2.pdf
南武支線のE127系運転開始は9月13日に決定したという情報と同時に、かねてから噂のあった
鶴見線については、E131系1000番台24両(3両×8本)を直接新製導入することが決定した。
205系は南武支線には1本が残留するというが、事実上の引退となろう。
1995年以来、基本数年単位とはいえ折々に訪ねていた首都圏の秘境線・鶴見線。
これまでは首都圏の他線区の“お下がり”で凌いできた同線だったが、他線区が軒並み幅広車体の
車両になっている中で、鶴見臨港鉄道という私鉄をルーツに持つ鶴見線は急カーブが点在する等
建築限界がシビアで、今回初めてストレート車体の新製車両が導入されることとなった。
既にその新製車がJ-TREC新津事業所に姿を現しているとの情報もある。
…ということで、散発だった記録行脚もいよいよ本腰に。
8月1日、相鉄線に行く前に南武支線経由で鶴見線に立ち寄っていた。
というか、最初はこちらが主目的だったのであるが。
南武支線は、205系の命脈は実質残り1ヶ月半となった。
学生が夏休みに入って、こちらのほうが気持ち注目度が上がっているように感じた。
路線長などの手軽さや、実質引退までの時間の少なさがそうさせているのだろうか?
ただ、自分はこの路線に関しては少しばかり手詰まり感を抱いている。
折々に利用する機会が意外に多く、記録頻度も高めなのがそうさせているのか。
あとは、日々の暑さに辟易し過ぎているからなのか。
それを克服して、もう一歩満足いく記録納めをすることができるだろうか?
浜川崎から、いよいよ鶴見線へ。
先頭車化改造車は、仙石線3100番台とこの南武支線1000番台・鶴見線1100番台のみに。
登場当時は驚きを持って迎えられた先頭車化改造グループも、いよいよ先が見えてきた。
首都圏から消えるとなると、俄然仙石線も気になるのだがね。
さて鶴見線は、工業地帯を走る一方で、よく見るとなかなかに自然の力が強い路線だ。
それは、浜川崎駅のホームにいるだけでもその一端を窺い知ることができるなあとw
まずはここから、鶴見方面に向かってみることに…
鶴見線は鶴見側に輸送力が集中し、そこから扇町・大川・海芝浦と三方に散る運転系統。
そこからさらに浜川崎や武蔵白石で折り返す列車があったり、出入庫は弁天橋発着も。
車両は205系1100番台に統一されているが、ダイヤはなかなかバラエティに富んでいる。
この時も武蔵白石折り返しの電車があり、朝8時台に2本のホームに鶴見行きが並ぶ光景が。
さらに安善に向かうと、向かいには大川行きが。
約1分の接続で、浜川崎方からの電車の接続を受ける。
公式で言及がなかったので不安視したが、無事に乗り継ぎを済ませ久々の大川支線へ!
「大川出」の信号が進行を示し、徐行で発車。
ポイントとカーブを軋ませながら、通過する武蔵白石駅を横目に大川支線へ。
約4分、速度は30km/h出れば良いほう。
実にのんびりとした走りが、ここの日常である。
しかし、電車が大川駅に到着すると、どっと通勤客が吐き出された。
これもまた、この路線の日常。
大川駅には、約10年ぶりくらいに来ただろうか。
相変わらず周りに人家は無く、企業しかない無人駅。
駅舎は朽ちる一方になってきている。
そして、ここを発着する電車の本数もかなり減っている。
朝は平日4本、土休日2本。
夕は平日5本、土休日1本と、どちらも1桁にまで減ってしまっていた。
土休日はわずか3本と、これが都会の秘境駅と称される所以である。
…そして、そう称される理由は、駅周辺の現況にもあった。
その寂しい現実に、改めて衝撃を受けつつの行脚になっていく。