続・吾輩はヲタである

JR券をメインとしたきっぷのブログ

JR・あいの風とやま鉄道回数券

 JR西日本とあいの風とやま鉄道には激変緩和措置として両社で乗継割引がありました。JR西日本が接続駅から10Km以内で最大70円、あいの風が接続駅から20Km以内で最大80円で、両社合計で最大150円まで割引されました。

 JR西日本の分については当初から北陸線の転換から5年を限度に乗継割引を設定することとなっていたので、5年を迎えた2020年3月末で終了し現在はあいの風の分だけの割引が設定されています。

 2020年4月からは両社で乗継割引が適用されていた区間に対して割安で利用できる6枚綴りの「JR・あいの風とやま鉄道回数券」が発売されています。これは富山県がJR西日本に対し利用者の負担軽減のため回数券の発売を要望し、JR西日本がそれに応じたものです。

 設定区間は以下の通りです。

JR 接続駅    あいの風とやま鉄道   
西富山・婦中鵜坂・速星 富山 高岡~滑川間各駅
新高岡・二塚・林・戸出 高岡 石動~富山間各駅
越中中川・能町・伏木・越中国分

 JR側の発着駅は路線ごとに3つに分けられ、接続駅から10Km以内の駅がひとかたまりになっています。一方であいの風側は単駅で設定されています。あくまで両社で乗継割引が適用されていた範囲内の設定なので狭いです。

 こちらが現物です。JR西日本ではみどりの窓口およびみどりの券売機設置駅で発売しているのでマルス券です。あいの風では有人駅の窓口で発売するようで、両社とも近距離券売機での発売はないようです。

 「西富山・婦中鵜坂・速星~呉羽間」の発売額は6枚で1,620円で、1枚あたりは270円です。現在のあいの風の分だけの乗継割引が適用された運賃は西富山~呉羽間が330円、婦中鵜坂・速星~呉羽間が350円です。

 2020年3月末でなくなったJR側の乗継割引は3駅はとも70円だったので、婦中鵜坂・速星発着については「JR・あいの風とやま鉄道回数券」の方がJR側の乗継割引があった頃より安くなっています。回数券は運賃を先払いし区間が固定されてしまうデメリットはありますが、6枚綴りで2割近い割引があるので激変緩和の役目は十分に果たしていると言えます。

 ちなみに「JR・あいの風とやま鉄道回数券」の発売期間は当初から「北陸新幹線敦賀延伸までの約3年間」とされていました。新幹線延伸工事の遅れに伴って発売期間も1年延びましたが、来年の3月には発売終了することになりそうです。

【オマケ】

www.imadegawa075.net

 高岡~富山間の通過連絡の際の乗継割引については↑のページにまとめています。この記事を書く過程でYahoo!路線情報のバグを見つけたりもしました。