福崎駅【兵庫県】(播但線。2018年ほか訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
兵庫県西部、かっぱなどの妖怪で町おこしをしている福崎町の中心部に位置する播但線の主要駅で、駅前がリニューアルされたものの古い駅舎が現存している、
福崎駅 (ふくさきえき。Fukusaki Station) です。
 
 
駅名  
福崎駅 (駅番号なし)  
 
所在地  
兵庫県神崎郡福崎町   
 
乗車可能路線  
JR西日本:播但線  
 
隣の駅  
姫路方………溝口駅  
和田山方……甘地駅  
  
訪問・撮影時  
2018年3月、2020年5月(駅外のみ)    
 
 

 

 

福崎駅は地平駅で、東側に駅舎と改札口があります。
西側に出入口は存在しないため、約100m南または約200m北の踏切を渡って東側へ回る必要があります。
左に2階建ての建物がありますが、これは駅舎ではなく福崎町立の駅前観光交流センターです。駅舎は右奥にあり、駅前広場リニューアル後も昔からの古い駅舎が残されています(下写真)。
駅舎出入口に段差はなく、また駅前広場から駅舎内まで点字ブロックが設置されているため、駅外から駅舎までの間はバリアフリー化されています。
但し、段差なしで行けるのは駅舎に面した1番のりばまでで、島式ホームの2・3番のりばは跨線橋に階段しかないため車いすでは自力で移動できません。車椅子で福崎駅をご利用の場合は事前にJR西日本へお問い合わせ下さい。尚、記事執筆時点(2022年11月)では跨線橋エレベーターの工事が行われていて、記事投稿時点では2・3番のりばもバリアフリー化されているはずです。
駅舎の右側には銀行ATM、交番、公衆トイレ(多機能トイレ併設)があります。
現在の福崎駅にはロータリーを有する大きな駅前広場が整備されており、駅前観光交流センターに面した左側(南)は歩行者用のスペースに、駅舎に面した右側(北)はロータリーになっています(タクシー乗り場併設)。ロータリーの右側にはバスターミナルがあり、そちらはバス専用で半ロータリー状になっています。
上2枚は北西を、下1枚は西を望む。
 
 

また、駅前広場の駅前観光交流センター前には「ガジロウチューブ」というカッパが出てくる仕掛けの水槽があるのですが(右の筒状の構造物)、私の訪問時は故障で修理中でした…orz
福崎の名物になっていますので、ご訪問の際はぜひご覧になって下さい。
写真は南西を望む。右手に駅舎があります。
 
 

こちらは2018年3月当時の駅風景です。昭和的な風景がつい最近まで残っていました。
この古い駅舎はリニューアルの上で現在も使用されていますが、橋上駅舎化など将来を見据えて駅舎を改築せずに残したのかもしれません。
現に、福崎町では福崎駅の橋上化や西口(駅前広場を含む)の整備が構想されています。
写真は西北西を望む。
 
 

2018年当時、駅出入口左側の改札内トイレ裏手(改札外)には、ベンチに将棋を指すカッパが置かれていました。
妖怪で町おこしをしている福崎駅の名物でしたが、駅リニューアル後は河童が撤去されて、ベンチもトイレの壁際に移設されました。
写真は北を望む。
 
 

駅前です。ロータリー出入口より南東を望む。後方に駅舎があります。
前方に延びる道路は、駅前広場と同時に整備されたのですが、すぐ先で行き止まりになっています。そのため、交通量は少ないです。
現在の駅前道路が狭すぎるので(後述)、早期の東側への延伸が期待されますが、これより先は住宅密集地に差し掛かるので延伸は容易ではなさそうです。
 
 

駅前です。駅前広場南端部交差点より南東を望む。
左後方に駅舎が、後方に踏切があります。現在は右後方の線路沿いにドラッグストア「ウエルシア」があります。
前述の理由から、今も奥に延びる狭い道路(県道405号線)が駅前道路として使われています。狭くてすれ違い困難な場所もあります。現状は右側(南)への道路がバイパスとして機能しています。
この駅前通り沿いには商店街が形成されていますが、地方都市の例に漏れず郊外店に押されて空洞化しています。営業している店舗が少ないです。
また、駅周辺は住宅街ですが、「町」クラスという事もあり駅近くにも田園が残っています。
福崎町役場は約1.9km南東、播但線と並行する市川の対岸、中国自動車道の福崎インターチェンジ近くにあります。
役場や福崎IC近くにはロードサイド店舗が多く、「町」クラスにしては充実しています。
そして役場北側にも古い町並みがあり、そこには福崎町出身の民俗学者である柳田國男の生家があります(駅から約2km東)。
 
一方、駅西側も住宅地ですが、少し離れると山あいの田園風景が広がっています。
約400m北には兵庫県立福崎高等学校があります。
 
 

 

改札口です。駅出入口前より上写真は北西を、下写真は南西を望む。
福崎駅は有人駅(直営駅)で、2018年時点でインターホンはありませんでした。今はどうなっているでしょうか?
自動改札機はありませんが、『ICOCA』などに対応のICカード簡易改札機が設置されています。各簡易改札機の左が通路で、いずれも幅広通路です。窓口に面した左側通路のみ点字ブロックが設置されています。右の通路はラッシュ時以外は閉鎖されているかもしれません。
尚、『ICOCA』は寺前駅以北において主要駅しか利用できないので、注意が必要です。
改札口の左手前には『みどりの窓口』がありましたが、2020年に閉鎖されて、代わりにオペレーター対応型の指定席券売機『みどりの券売機プラス』が設置されています。『みどりの窓口』跡の手前には自動券売機がありますが、現在このスペースに『みどりの券売機プラス』も併設されていると思われます。
ちなみに自動精算機は設置されていませんので、乗り越しやICカード残高不足の場合は改札窓口にて精算・チャージの処理を受けて下さい。
また、改札口の右手前には待合室があり、ベンチが設置されています。
そして、改札口の先は1番のりばです。ホームを嵩上げしたため段差がありますが、階段(正面)とスロープ(右)で段差を解消しており、バリアフリーに対応しています。
トイレは1番のりばに出て右側にあります(多機能トイレ併設)。トイレの近くには2番のりば・3番のりばとを結ぶ跨線橋の階段がありますが、2018年時点は跨線橋にはエレベーターがありませんでした。記事投稿時点では設置されているはずで、バリアフリー化されています。
尚、福崎駅構内および駅前に売店・コンビニはありません。要注意です。
 
 

 

各種駅名標です。吊下式は電照式(蛍光灯)で、建植式は非電照式(反射材使用)です。
上写真(1番のりば)はローカル線の駅で見られる小型タイプ、そして下写真(2番のりば)は黒枠を使用した福知山支社タイプです。
いずれも下部は播但線のラインカラーであるワインレッドに塗られています。
尚、播但線には駅ナンバリングが導入されていません。
また、下写真は左に建植式の元・案内看板(中央)や現・案内看板(左。駅の約3km東にある神積寺を紹介)が並んでいます。
 
 

 

福崎駅は単式ホーム・島式ホームとも各1面、計2面3線の地平構造で、南西~北東方向にホームが延びています。
 
左(東)の単式ホームは1番のりばで上り姫路方面、右(西)の島式ホームは左側が2番のりばで下り寺前・和田山方面、右側が3番のりばで上り姫路方面の当駅折り返し列車および下り寺前・和田山方面の待避列車などが使用します。1番のりばが上り本線、2番のりばが下り本線、3番のりばが上下副本線です。
また、1番のりば和田山方(手前側)の左には国鉄時代に貨物設備が存在したと思われます(推測)。跡地は駅前広場などに転用されています。
  
ホーム有効長は7両分ですが、2・3番のりばは嵩上げされていない和田山方(手前側)の約1両分が柵により閉鎖されています。ホーム幅は駅の規模を考えると全体的に広い部類なのですが、1番のりばは一部を除き線路側の半分しか嵩上げを行わず、低床で残った部分との間に柵が設置されたため幅が狭くなっています。
上屋は1番のりばが姫路寄り(奥側)の約2.5両分、2・3番のりばが中ほどの約1.5両分に設置されています。特に2・3番のりばは2両編成でも必ず雨ざらしの部分が発生しますので、雨天時の乗降は要注意です。
各ホームにはベンチがあり、2・3番のりばには待合室(空調なしと思われます。中にベンチあり)もあります。1番のりばにはトイレと多機能トイレが設置されています。
 
写真は2枚とも1番のりばより姫路方を望む。
 
 

 

2枚とも1番のりばより寺前方・和田山方を望む。右から1番のりば~3番のりばの順です。
1番のりばは線路側のみが嵩上げされています。
また、1番のりばの姫路寄り(手前側)に面して駅舎・改札口があり、その向こう側に両ホームを結ぶ跨線橋があります。今はエレベーターが整備されているはずです。
 
 

 

上写真は1番のりばより、下写真は2番のりばより、いずれも姫路方を望む。
ホーム端のすぐ先に踏切があります。その前方で各線路が合流しますが、2番のりばの下り本線が直線状です。1番のりばの上り本線(左)は合流前に安全側線が分岐しています。
この先、住宅地の中を南西へ走り、七種川を渡ると田園地帯に出て左へカーブすると中国自動車道をくぐります。その後は田園主体のローカル風景の中を南下し続けますが、姫路市に入ると一時的に右側から山が迫ります。その後は右へカーブして山が遠ざかり、進路を南南西に変えて住宅地の中に入ると溝口駅へと至ります。
 
 

1番のりばより和田山方を望む。
こちらは1番のりばの上り本線が直線状で、2番のりばの下り本線(左)は合流前に安全側線が分岐しています。また、当駅より先は普通列車の本数が減少します。
この先、住宅地の中を北東へ走りますが、右側を中心に田園が目立ってきます。その後左へカーブして進路を北北東に変えると左から山並みが迫り、少し進んで今度は右から市川が接近すると左へカーブして市川町に変わります。その後しばらく市川と山地の間の険しい場所を北上し、やがて左へカーブすると市川と山地が離れます。最後は田園と住宅地が混在した中を北北西へ走ると甘地駅へと至ります。
 
 
あとがき  
私が福崎駅で下車(乗車)したのは2018年3月の1度きりです。兵庫県の全駅を訪問する目的の一環で下車しました(2019年7月全駅制覇済)。しかし、訪問時は駅前広場の工事中だったため、9月にリベンジ訪問しましたがまだ工事中でした。そして2020年5月にもリベンジ訪問しましたが、さすがに駅前広場は完成していました。但し、工事中の仮設ロータリーが残っていましたが…。駅は国鉄型2面3線の構造で、東側に駅舎があります。駅前は南方向へ市街地が広がっていますが寂れている印象で、商業の中心地は東側市川対岸の幹線道路沿いです。駅から遠くてロードサイド店が多く、鉄道利用者は相手にされていない感じもします…。
  
東京からですと東海道・山陽新幹線で姫路駅まで行き、播但線の特急『はまかぜ』または普通電車(行先不問)に乗り換えて当駅下車です。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと大阪駅からJR神戸線の新快速で姫路駅まで行き、以降は上記と同じルートで到達できます。特急『はまかぜ』ですと乗換なしで到達できます。余裕で日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、駅前にコンビニ、気軽に入れる商店・飲食店はありません。コンビニは1km圏内に存在しません。駅近くにある気軽に入れる店舗はドラッグストアの「ウエルシア」くらいです。必ず事前に用意して下さい。
 
東京からの到達難易度はやや高いですが、播但線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は福崎駅でも途中下車してみて下さい!
 
(参考:JR西日本のHP、地理院地図、Google地図、Wikipedia)