番外 転属後しばらく「SSL塗装」で運行されていた、大分車両センター所属キハ200系5番ユニット | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 
 令和3年3月13日のダイヤ改正まで、JR九州の長崎地区(長崎線・諫早~長崎間、佐世保線・佐世保~早岐間、大村線全線)では、上の画像にもあります青地の「SSL塗装」の気動車が運行されておりまして、この塗装の車、そしてそれ以外の塗装の車で長崎地区の足を支えておりました。
 
 この「SSL塗装」は、上の画像のキハ200系(キハ220形含みます)気動車、キハ66・67系気動車で見られていた塗装でありまして、キハ200系気動車ならば他の路線でも見られます「赤塗装」、そしてハウステンボスカラーをまといました、橙地の「ハウステンボス塗装(ハウステンボスライナー)が見られておりましたし、キハ66・67系気動車ならば「国鉄急行色」、そして「ハウステンボス塗装」もこの長崎地区では見られておりました。
 
 しかし、この改正ではキハ200系気動車が後継の長崎地区の中心車両となりますYC1系気動車の導入で全車他の所属先へ転属、キハ66・67系気動車はこの年の6月末でやはりYC1系気動車の導入で離脱、最終的にキハ66・67系気動車は全廃へと至る事になるようであります。
 
 また、キハ200系気動車は、佐世保車両センターにキハ200形が4ユニット8両、キハ220形が4両在籍しておりましたが、この改正でロングシート改造車の2ユニット(556・565(画像1))が鹿児島車両センターに、「ハウステンボス塗装」の14番ユニットとキハ220形2両(207・208)が熊本車両センターに、12番ユニットとキハ220形2両(209(画像2)・1101)が大分車両センターに転属しておりました。
 
 その後、鹿児島車両センター所属ユニットが黄色の「なのはな塗装」に、熊本車両センターの車両も「ハウステンボス」14番ユニットを含めまして全4両が「赤塗装」化(キハ220-207は既に「赤塗装」済み)されております。
 
 一方、大分車両センターの車両は、転属前に「赤塗装」化されておりました12番ユニットに、「SSL塗装」で残されておりました209・1101のうち、209が「赤塗装」されましたが、1101に関しましては現在も唯一の「SSL塗装」稼動車として久大線・豊肥線で運行されております。この車に関しましては8月中に久大線・佐世保線でツアー運行・展示(佐世保車両センター)される事が決まっておりますので、塗り替えられるとなりますとツアー以降となりますので、撮影される方はお早めに収めていただきたいと思います。
 
 
 さて、今回ご紹介しますのは、現在の前任佐世保車両センターのキハ200系気動車で見られるように、しばらく青地の「SSL塗装」のままで運行されていたユニットが存在しておりました。今回ここからはその「SSL塗装」のままで運行されていたユニットであります5番ユニットを皆様にご紹介してまいります。
 
 
 このキハ200系気動車5番ユニットは、以下の編成にて運行されておりました。
 
 (←大分)
 キハ200-5+キハ200-1005
 
 このユニットは、平成22年に大分車両センターに所属しておりました、キハ220-208・キハ220-209が旧長崎運輸(現・車両)センターに転属、その引き換えとしまして、この5番ユニットが大分車両センターに転属されまして、以来赤塗装ばかりである大分車両センターにあって異色の青の「SSL塗装」のままで、しかも「SEASIDE LINER」のロゴもそのままで運行されておりました。
 
 この転属理由は、長崎地区の快速「シーサイドライナー」などの運用で3両編成による運用が行われておりましたが、その使用方法もキハ200系気動車の1ユニットを崩していずれかの先頭車を連結する形となっておりました。そのため、そういった不自由をなくすべく大分車両センターよりキハ220形気動車2両を転属させまして、それに代わってこの5番ユニットが大分に転属と言う事になったものでありました。
 
 
 実際に、青の「SSL塗装」のままで使用されていた頃の姿であります(平成22年撮影)。やはり赤ばかりの中でのこの青の車両でもありましたので、この大分地区でも目立つような存在でもありました。私自身、この頃大分へ出向いていた時には、運用を調べた上でこの5番ユニットを狙っていたほどでもあったほどでした。
 
 このユニットは、先述のように「SEASIDE LINER」のロゴも残されておりました。やはり所属先は変わりましても、かつての姿が残されているのはわかりやすくて良かったのではないでしょうか。尚、所属は変わりましたので、塗装やロゴはそのままでも所属表記は「分オイ」であるのもわかります。
 

 さらに、キハ200-1005では大分転属後に倒木により前面が破損した事から、画像のように「200DC」などと言った表示がなくなっておりました。実際当時の姿が画像でありますが、やはり普通あるはずの表示がない車両も珍しいものでありました(尚、上の画像のように塗装変更時は元に戻っております)
 
 (アップ)
 

 キハ200系気動車5番ユニットは、元から長崎所属ではなく、新製導入は直方気動車区(→直方車両センター)でありまして、元々は「赤塗装」、車内は一次車でありました。したがって、シートは画像のように黒地のシートでありまして、長崎地区の場合はシートの色が複数違ったカラフルなものでもありますので、その違いが見受けられております。
 

 画像は、赤のキハ220形気動車と連結している姿でありますが、やはり互いに塗装が違うと違和感さえも感じさせられます。この姿を見ますと、長崎時代の姿を思い出すような姿でもありますが、それでも、同じキハ200系気動車である事には変わりない訳でもあるのがいい所ではないかとも思います。
 
 (赤と青との姿)
 
 
 そんな5番ユニットも、その後平成24年に画像のように赤色に塗り替えられた訳でありましたが、青時代とは違った感じであったのがわかります。それでも、かつて直方に所属していた時は赤色であったため、元に戻った訳でもありましたが、やはり青の印象が高かった頃からしますとついに変わってしまったという印象が懐かしい所でもありました。
 
 ちなみに、平成25年撮影時はかつての青色の塗装片でも残ってないかと思い調べておりました。実際に、ドア際やほろの部分など各所に青色の塗装片が残っておりまして、かつての姿を偲ぶ所がわずかながら見る事ができていたのも懐かしい所であります。
 
 
 今回は、転属後に「赤塗装」されまたキハ200系気動車5番ユニットをご紹介しましたが、この5番ユニットも、かつてこのユニットが「SSL塗装」もまとっていた事がお分かりいただけたのではないかと思います。私自身も長崎地区で走っていた事も存じてはいましたが、それよりは塗装がそのままでしばらく運行されていた経緯もありましたので、大分地区では目立つ存在であった事も伺えるのではないでしょうか。先述のように、現在キハ220-1101のみ「SSL塗装」の稼働車として運行している姿が見られておりますが、車両を収める機会があります方は早めに記録していただければとも思います。