NO.2885 高速車両のみが見られているタイプ、九州産交バス三菱エアロエース高速車全11台紹介 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 
 九州産交グループ(九州産交バス・産交バス)では、これまでもご紹介しておりますように、上の画像の熊本桜町バスターミナルを中心に、高速路線バス・特急バス・快速バスが運行されておりまして、各地の路線におきまして、それぞれ専用車が活躍を行っております。
 
 そんな高速・特急車両は、導入から20年以上を経過しましても第一線で活躍を続けておりますKC-規制の三菱エアロバス・エアロクィーン、20年を経過した車も見られておりますKL-規制の三菱エアロバスあれば、後継モデルの三菱エアロエースや、現行スタイルの日野セレガ・いすゞガーラと言った車両が導入されておりまして、各地の路線で活躍を行っております。
 
 そんな中でも、最も多く運行されておりますのが、福岡線「ひのくに号」でありまして、共同運行会社の西鉄バスとともに多くの専用車が導入・運行されておりますし、それ以外の路線に関しましても、それぞれの専用車が存在しておりまして、それぞれの路線で活躍を行っております。
 
 
 さて、今回ご紹介しますのは、これら使用されております車の中で、貸切車両は存在しておらず、高速・特急車両のみの存在でもあります、三菱エアロエースに限りまして皆様にご紹介してまいります。尚、今回ご紹介しますのは自社発注車のみでありまして、産交バス運行の熊本~天草間「あまくさ号」に使用されております移籍車両(産交バス所有)は対象外とさせていただきますのでご了承いただきたいと思います。
 
 
 三菱エアロエースは、三菱ふそう車として限りましては、平成16年まで導入されておりました以下画像の三菱エアロバスの後に導入されたものでありまして、現在まで11台が導入されております。尚、先述のように九州産交グループにはエアロエース・エアロクィーンの貸切車は存在しておらず(エアロバスの貸切車はこのほどまで存在しましたが、現在は路線化されております)、高速・特急用車両しか存在しないタイプでもあります。
 
 (平成13年式、熊本200か・130、KL-MS86MP)
 
 (平成16年式、熊本200か・330、KL-MS86MP)

 

 

 では、ここからは現有の三菱エアロエースをご紹介してまいります。三菱エアロエースは、上の画像の平成16年式エアロバスの導入から6年後の平成22年より導入されたものでありまして、三菱ふそうがMS9形式のエアロエース・エアロクィーンを発売しまして3年経過しての導入でもありました。
 
 
 この導入は、先行しまして熊本200か・784が導入されまして、以降熊本200か・802~・806の5台が導入されておりました。これら5台の形式はいずれもBKG-MS96JPでありまして、いずれも「ひのくに号(まれに他路線)で使用されておりますので、座席は4列シート・後部トイレ付となっているのが特徴でもあります。

 

 (熊本200か・784)
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 (熊本200か・802)
 
 (熊本200か・803)
 
 (熊本200か・804)
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 (熊本200か・805)
 
 (熊本200か・806)
 
 
 翌平成23年には、「なんぷう号」・「フェニックス号」用にエアロエース(熊本200か・866)も導入されておりまして、排ガス規制もLKG-規制車となっておりまして、形式はLKG-MS96VPとなっております。
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 この車は、九州産交バスでは初のLKG-規制エアロエースでもありまして、この車からクリーンディーゼルエンジンであります「ブルーテック」が標準装備されておりまして、環境に配慮した車が導入された事にもなると言ってもいいのではないかとも思います。尚、先述のように平成22年に導入されました日野セレガを最後に九州産交バスの偏心3列シート車の導入は終わっておりますので、この車は昼行用ながら仮眠室なしの独立3列シートとなっております。
 
 (独立3列シートの部分)
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 さらに、翌平成24年には新たな排ガス規制でありますQRG-規制でありますエアロエース(QRG-MS96VP)が導入されまして、以下画像のように2台導入されております。
 
 (熊本200か・968)~「りんどう号」運行時
 
 (熊本200か・969)~「りんどう号」運行時
 
 この車は、本来は以下画像のように熊本~大阪・京都線「サンライズ号」の格安系統として運行されております「あそ☆くま号」に導入・運行されておりまして、そのため、座席は4列シート車となっております。
 
 ただ、その間合いとして上の画像にもありますように、熊本~長崎線「りんどう号」としても使用されておりまして、実際に運行されている姿を見る事ができております。それにしてもLKG-規制車の熊本200か・866の場合は直結エアコンとなっておりましたが、この2台は以下画像のようにサブエンジン式エアコンが装備されておりますので、その分床下トランクでの荷物もそう多くは積む事ができないのもわかるのではないかとも思います。
 
 (熊本200か・969、西部車庫にて)~エアコンは床下に装備
 
 (「あそ☆くま号」運行時)~リアのみ
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 (「あそ☆くま号」)~側面
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 それでも、九州産交バスの導入車では、この「あそ☆くま号」専用車から携帯電話・スマートフォン充電用のコンセントが標準装備されておりまして、しかも以降導入されます高速新車全てに標準装備となりますので、この先駆けとなった車であると言ってもいいのではないかとも思います。
 
 
 そして、平成31年には、7年ぶりに2TG-規制車(2TG-MS06GP)が2台導入されておりまして、上の画像の熊本200か・968及び・969以来の導入となっておりまして、熊本200か15-87、熊本200か15-98の2台が運行に入っております。
 
 (熊本200か15-87)
 
 (熊本200か15-98)
 
 このうち、熊本200か15-98に関しましては、早々に改番されておりまして、改番前には熊本200か15-64を名乗っておりましたが、事情によりましてその番号に改番されております。
 
 また、この車ではこれまでも述べておりますようにエンジンがコンパクト化されておりますし、AMT車と言う事もありまして、これまでの車とは違っております。やはり、九州産交バスにも新タイプのエアロエースが導入された事を実感させる姿ではないかとも思いますし、これまでの画像にもありますBKG-規制のエアロエースも所有している事で、それからしますとエンジンも静かになった事もより実感する所でもないかとも思います。尚、現在のスタイル(令和顔)のエアロエースの導入は現時点では行われておりません。
 
 (エアロエースにあるエンブレム)
 
 ちなみに、これら2台は令和元年秋に行われました「ラグビーワールドカップ」の時には外国人選手の専用車として使用されておりましたが、前面・側面・リアとラッピングが施されておりまして、この時には「乗合」用途ではなく「貸切」用途としてこの期間中は使用されておりました。 
 
 
 そして、今回ご紹介しました車には、画像にあります「FREE Wi-Fi(Kyushu Bus FREE Wi-Fi)が装備されておりますし、「ひのくに号」に使用されている車を中心にそれ以外の高速車両にも装備されております。これらはサービスの一環として導入されているものでありますが、車内でインターネットが楽しむ事ができるのは暇を持て余す事ができる事を思いますと正直ありがたい所ではないでしょうか。尚、平成22年~平成23年式のエアロエースにはコンセントは装備されておりませんので注意が必要であります。
 
 
 今回は、九州産交バスの三菱エアロエース高速車全11台に関しましてご紹介しましたが、導入されましたこれらを見ましても様々なタイプの車が存在している事が伺えるのではないかと思います。それでも、夜行用として使用されておりますのは「あそ☆くま号」用の2台のみでありますので、もっぱら車両自体は昼行メインである事もお分かりいただけるのではないでしょうか。また、先述のように九州産交グループにはエアロバス・エアロエース・エアロクィーンの貸切車は存在しておらず、高速・特急・快速用車両しか存在しない車でもありますので、これからも各地の路線での活躍を期待したいものであります。