坂本駅【熊本県】(肥薩線。2012年訪問)   | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
熊本県八代市南東寄りの山間部、日本三大急流のひとつである球磨川の峡谷沿いに広がる集落に位置する肥薩線の駅で、旧・坂本村の代表駅であり特急停車駅でもある、
坂本駅 (さかもとえき。Sakamoto Station) です。
 
尚、写真は2012年の撮影で、古いです。現在は変化が生じていると思われます。ご了承下さい。
また、2020年7月に発生した豪雨災害により駅が被災し、肥薩線の八代~吉松が不通になっているため、現在は坂本駅を利用できません。現在は駅舎が残っているものの、被災したレールやホームが撤去されています。復旧の目途は立っていません。
  
  
駅名  
坂本駅 (駅番号なし)   
 
所在地    
熊本県八代市 (旧・八代郡坂本村)     
 
乗車可能路線  
JR九州:肥薩線 【愛称・えびの高原線】        
      
隣の駅  
八代方……段駅  
隼人方……葉木駅  
  
訪問・撮影時  
2012年12月     
 
 

 

駅形態……………地平駅。
駅舎………………西側に木造駅舎あり。
出入口……………西側のみ。東側は山地です。
バリアフリー……対応済(出入口に段差なし)。全ホームまで段差なしで行けます。
点字ブロック……駅出入口~各ホームまで設置。
駅前広場…………駅舎前にロータリーあり。バス停留所併設。
 
駅舎は古く、いつ造られたのか不明ですが、1908年の開業時以来のものかもしれません。
出入口前には郵便ポスト(丸ポスト)、電話ボックス、飲料自動販売機(駅舎外観に合わせた黒色のもの)が設置されています。
写真は2枚とも東を望む。
 
 

駅前です。北を望む。右手に駅舎があります。
奥に延びる駅前通り(県道158号線)の少し西側を球磨川が南から北へ流れています。
駅周辺は建物こそ多いものの民家は少なく、商店も見られません。事業所や公共施設が目立ちます。
民家は約700m北東の球磨川右岸(東岸)、駅のすぐ西側の球磨川左岸(西岸)に多く見られます。約300m先で左へ曲がると球磨川を渡る橋に差し掛かります。
しかしながら坂本駅周辺は2020年7月の豪雨により球磨川が氾濫して冠水被害が発生してしまい、現在は街の姿が一変してしまっています…。
 
 

 

駅舎内です。上写真は北東を、下写真は南東を望む。
 
駅員配置………なし(無人駅)。
自動改札機……なし。  
ICカード………利用不可。
有人通路………なし(有人駅時代はホーム側の出入口が有人通路でした。点字ブロック設置)。
幅広通路………あり(1番ホームとの間に段差なし)。
窓口……………なし(但し、左側に形跡あり)。
自動券売機……なし(乗車時に車掌から購入。ワンマン列車の場合は整理券を取り、着駅などで精算)。
自動精算機……なし。
トイレ…………不明(改札内にあるかもしれません)。
売店……………なし。  
コンビニ………1km店内に存在せず。
 
そして改札口の先は上り八代方面1番のりばです。2番のりばは1番のりば南端(右)にある構内踏切でアクセス可能です。構内踏切前後はスロープ併設で、バリアフリーに対応しています。
 
 

1番のりばにある建植式駅名標です。非電照式です。
JR九州のデザインですが、地色は白ではなく茶色です。
駅シンボルイラストは描かれていません。駅ナンバリングは未導入です。
 
 

こちらは1番のりば、駅舎側の支柱に設置されている縦型の駅名標です。
国鉄時代からのものを手入れして使用していると思われます。
左奥の改札口前には国鉄タイプをアレンジした電照式かもしれない駅名標があります。
 
 

駅構造……地平駅。ホームは概ね南北方向。ホームはカーブを描いています。
配線………相対式ホーム2面2線。
 
駅舎に面した左ホーム(西)は1番のりばで、上り八代方面・熊本方面です。反対側の右ホーム(東)は2番のりばで、下り人吉・吉松・隼人方面です。
1番のりばから見て2番のりばは八代方(奥)にずれています。
2番のりばの反対側には以前3番のりばがあり、かつては2面3線でした。
1番のりばの2番のりばの間隔が広いですが、かつては両線路の間に中線が存在したと思われます。
  
ホーム有効長……8両分。但し1番はスロープ設置により隼人方の約1両分が分断されています。
ホームドア………なし。
ホーム幅…………全体的に狭いです。
上屋(屋根)………いずれも隼人寄り(手前側)の、1番は約1両分(線路際まで届かず)、2番は約0.5両分。 
ホーム上設備……不明。
 
隼人方の端(後方)には両ホームを結ぶ構内踏切があり(バリアフリー対応)、1番のりば隼人寄りに面して駅舎があります。
 
写真は1番のりばより八代方を望む。
 
 

 

また、1番のりば八代方の駅舎側には切欠構造の貨物側線跡が2本見られますが、いずれも2012年時点は保線用として使用されています。
右側には貨物ホーム跡も残っています。
写真は隼人方を望む。
 
 

1番のりばより八代方を望む。
左側の保線用側線には積込用のプラットホームがあります。
また、昔は西日本製紙坂本工場の専用線が存在しており、ひと山越えた先で右へ分岐していました。現在、西日本製紙坂本工場の跡地は「くま川ワイワイパーク」という公園になっています。
 
この先、集落に沿って球磨川東岸を北上しますが、やがて集落が途切れると左側(西側)を流れる球磨川の峡谷の断崖区間に入り、球磨川の流れに沿って蛇行しながら北へ進みます。短いトンネルも複数存在します。そして九州自動車道の高架橋を2度くぐると段駅へと至ります。
 
 

1番のりばより隼人方を望む。
手前に構内踏切がありますが、スロープを設置したため1番のりばの隼人方の端は使用停止になっています。
この先、すぐに集落が途切れて右側を流れる(西側)を流れる球磨川の峡谷区間に入り、こちらも球磨川の流れに沿って蛇行しながら南下しますが、一部の蛇行部分はトンネルでショートカットします。そして左手および右手の球磨川対岸に集落が現れると、ほどなくして葉木駅へと至ります。
 
 
あとがき (アクセスは運休以前の情報です)  
私が坂本駅で下車(乗車)したのは2012年の1度きりです。D&S列車『DL人吉』に乗車した際、長時間停車したので駅の外に出てみました。2面2線の駅で、西側に古い木造駅舎があります。駅前は球磨川が迫っており、肥薩線と球磨川の間を通る道路沿いに集落が形成されていますが民家は少なく、駅北側と球磨川の対岸(西側)にはもっと大きな集落が見られます。
  
東京からですと東海道・山陽新幹線と九州新幹線を乗り継いで熊本駅or新八代駅まで行き、鹿児島本線に乗り継いで八代駅で下車。さらに肥薩線列車に乗り継いで当駅下車です。尚、特急列車の場合は熊本駅から乗換なしで到達できます。日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと新大阪駅から山陽新幹線・九州新幹線に乗り、以降は上記のルートで到達できます。日帰り訪問可能です。
(飛行機の利用は考慮していません)
 
食料・飲料について、駅周辺にコンビニ・商店・飲食店は一切ありません。必ず事前に用意して下さい。
  
東京・大阪とも到達難易度が高いですが、肥薩線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は坂本駅でも途中下車してみて下さい! 
もう一度訪問したいですが、復旧されるかどうか不透明ですね……。
 
(参考:JR九州のHP、地理院地図、Google地図、Wikipedia)