長崎駅前停留場【長崎県】(長崎電気軌道本線。2007年、2012年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
長崎県長崎市の中心市街地、JR線(西九州新幹線、長崎本線)の長崎駅東側に位置する路面電車・長崎電気軌道本線の玄関口と言える主要駅で、当駅を境に南側は1号系統が走る出島・西浜町方面と3号系統が走る市民会館・蛍茶屋方面が分岐する、
長崎駅前停留場 (ながさきえきまえていりゅうじょう。Nagasaki Station Station) です。  
 
尚、写真は2012年以前の撮影で古いです。現在はJR在来線駅の高架化や西九州新幹線の開業、長崎駅周辺の再開発などで状況が変化しています。ご了承下さい。
 
 
駅名  
長崎駅前停留場 (駅番号:27)  
(※) 記事内では「長崎駅前駅」「長崎駅前電停」と表記する場合があります。  
 
所在地  
長崎県長崎市  
 
乗車可能路線  
長崎電気軌道:本線桜町支線      
 
隣の駅  
本線  
住吉方・赤迫方……八千代町停留場  
崇福寺方……………五島町停留場   
  
桜町支線   
市民会館方…………桜町停留場  
  
乗換可能駅  
JR九州:西九州新幹線、長崎本線 (長与経由の旧線市布経由の新線)……長崎駅まで徒歩5分  
  
訪問・撮影時  
2010年10月、2012年12月  
 
 

 

長崎駅前停留場は市街地を南北方向に走る国道202号と南東へ分岐する長崎市道(桜町通り)が交わる長崎駅前交差点の北側、国道202号の中央部に設置されています。
安全地帯(ホーム)へは南北にある歩道橋からアクセスする形になります。尚、南北の歩道橋は西側のペデストリアンデッキで繋がっています。
2010年当時は安全地帯(ホーム)直結のエレベーターがなくバリアフリー非対応でしたが、西九州新幹線の開業を機にバリアフリー化工事が行われ、現在は北側歩道橋~ホーム間にエレベーターが設置されました(2010年時点において南側歩道橋の両側歩道~デッキ間にエレベーターは設置されていましたが、ホームとの間にはありませんでした)。
主要駅ですが電車は車内収受方式なので、駅構内に改札設備は存在しません。
ちなみに長崎電気軌道では『nimoca』をはじめ交通系ICカード全国相互利用サービスに参加している各種ICカードも利用可能です。チャージは車内で行います。
また、本線は国道202号上を走行し、分岐する桜町支線は南東への桜町通り上を走行します。
そして、長崎駅前停留場独自の駅前広場はありませんが、西隣の長崎駅には駅前広場ロータリーがあり、その一部直上に前述のペデストリアンデッキがあります。
バス停留所は国道202号沿い、桜町方面の市道沿い、長崎駅前広場に分散して設けられています。高速バスは大半が電停北東側。写真右奥にあるビル(長崎県交通産業会館)の1階に設置されている長崎県営バスターミナルに発着します。
タクシー乗り場は長崎駅前広場にあります。
 
写真は長崎駅前交差点南側にて撮影(上写真は国道202号上、下写真は桜町通り上)。
 
 

駅前です。2012年、電停南側歩道橋より北西を望む。
右手の国道202号中央部に長崎駅前電停があります。
 
西側正面にはJR線・長崎駅があります。2012年は地平に在来線ホームがあり、長崎電気軌道からの乗換も楽でしたが、高架化に際して駅が写真奥の結構西側に移転してしまったため、長崎駅前電停からの距離が長くなってしまいました。西九州新幹線の駅は在来線駅の東側に造られましたが、それでも長崎駅前電停との乗換は少々歩きます。
左側には駅ビル「アミュプラザ長崎」があります。在来線駅の高架化により駅ホームから離れてしまいましたが、現在もこの場所で営業を続けています。
そして、JR線の高架駅の西側には常設展示場複合型MICE施設である「出島メッセ長崎」があります。
 
 

電停西側のペデストリアンデッキより駅東側を望む。
ペデストリアンデッキの先の地平部を国道202号が左右方向に延びており、その中央部に長崎駅前電停があります。
駅東側はビル街ですが、路地を入ると飲食店や居酒屋が軒を連ねる繁華街が形成されています。
長崎駅前地区にマンションも見られるものの数は少なく、オフィスや商店の割合が高いです。
また、駅近くまで山地が迫っていますが、平地が少ない都市といった事情もあり山の斜面も容赦なく開発されており、斜面に住宅やビルが建ち並んでいるのが駅前からでも確認できます。
 
 

南行ホームに設置されている駅名標です。非電照式です。
路線図や時刻表と一体になっています。上部の駅名標は国鉄タイプと似たレイアウトです。
北側は1号系統・3号系統とも赤迫方面へ向かいますが、南側は1号系統が五島町方面の本線、3号系統が桜町方面の桜町支線へと分かれるため、南側の隣駅表示は乗入系統が併記されています。
また、駅ナンバリングが併記されています (駅番号:27番)。
 
 

長崎駅前停留場は相対式ホーム2面2線のスルー構造で、南北方向に安全地帯(ホーム)が延びています。両側に国道202号の車線があります。
番線は設定されていません。右ホーム(西)が上りホーム(北行)で、本線(1号系統・3号系統)の浦上車庫・住吉・赤迫方面です。左ホーム(東)が下りホーム(南行)で、本線(1号系統)の出島・新地中華街(大浦天主堂・石橋方面乗換)・西浜町・崇福寺方面および桜町支線(3号系統)の市民会館・蛍茶屋方面です。
ホーム有効長は2012年時点で40m少々あり(現在は北側にEVが設置されたため変化があるかもしれませんが)、2列車の縦列停車が可能です。下りホームは長い有効長を利用して、前寄り(奥)が3号系統の蛍茶屋方面、後寄り(手前)が1号系統の崇福寺方面と、系統ごとに停車位置・乗車位置が分離されています。
路面電車ゆえホーム幅は狭いですが、これでも長崎電気軌道では広い部類です。上屋は各ホーム進行方向側に設けられていて、下りホームは上りホームと比較して上屋が長いです(下り…約25m、上り…約30m)。尚、各ホームの後寄りや両端、接続する歩道橋は雨ざらしなので、雨天時の乗降は傘が必要です。
各ホームにはベンチが設けられています。
ホーム部分(停留場中央部)には片渡り線があり、臨時やイベント時に当電停で折り返す電車が使用します。
そして、ホームの両端には歩道橋があり(手前の北側はEV併設)、国道202号両側や右手のJR長崎駅方面に通じています。
 
写真は北側歩道橋より南(本線・崇福寺方、桜町支線・市民会館方)を望む。
 
 

こちらは南側歩道橋より北(本線の住吉方・赤迫方)を望む。
長崎駅に近い左が上り線ホーム、反対側の右が下り線ホームになります。
当駅からは下り方への需要の方が大きく、本線と桜町支線の二手に分かれるため(上り方は2系統とも同じ行先で、長崎本線も並行しているため)、普段は下りホームの方が人が多くなります。
 
 

 

上写真は下りホーム停車中の電車より、下写真は北側歩道橋より、いずれも本線の住吉方・赤迫方を望む。
長崎電気軌道では一部区間を除き軌道敷自動車進入禁止です。
この先、市街地を南北に貫く国道202号(新浦上街道)の中央部を左へ右へカーブしながら北上すると八千代町停留場へと至ります。
 
 

 

2枚とも桜町支線を走行中の電車内より、上写真は本線・崇福寺方、下写真は桜町支線・市民会館方を望む。
電停南側の長崎駅前交差点で本線が右側へ、桜町支線が左側へ、それぞれ分かれます。
 
本線はこの先、市街地を南北方向に延びる国道202号(大波止通り)の中央部を南へ走り、小さな川を渡るとほどなくして五島町停留場へと至ります。
 
一方、桜町支線はこの先、左折して市街地の中を通る桜町通りの中央部を左へカーブしながら走り、進路を東に変えると前方にトンネル(正式にはトンネルではない)が見えてきて、桜町支線唯一の中間駅である桜町停留場へと至ります。
 
 
あとがき  
私が長崎駅前電停で下車(乗車)したのは2007年、2008、2010年、2012年の計4度です。2007年は長崎電気軌道の乗りつぶしのため、以後は長崎電気軌道の車窓風景撮影や沿線に存在する斜面移送システムの訪問のため、いずれもJRとの乗換で乗降しました(但し、2008年は路線バスとの乗継)。国道202号線上にある2面2線の中間駅タイプの電停ですが、続行列車も客扱いできるように安全地帯が長くなっています。駅前は市街地ですが、西隣にあるJR線・長崎駅は高架化および西九州新幹線開業で変わり、それにつれて駅前も再開発が進行しています。
 
東京からですと東海道・山陽新幹線に乗り博多駅で下車。長崎本線特急『リレーかもめ』と西九州新幹線『かもめ』を乗り継いで終点の長崎駅まで行き、東口を出て少し東の国道202号上に長崎駅前電停があります。タイトな日程になりますが、日帰り訪問可能です(最大滞在時間…4時間弱)。
一方、大阪からですと新大阪駅から山陽新幹線に乗り、以降は上記のルートで到達できます。西九州新幹線の効果もあるのか、じゅうぶん日帰り訪問可能です(最大滞在時間…約8時間半)。
(飛行機の利用は考慮していません)
 
食料・飲料について、コンビニは駅前に複数あります。飲食店も気軽に入れるチェーン店を含めて駅前に複数あります。事前に用意しなくても大丈夫でしょう。
  
東京、大阪とも到達難易度が高いですが、長崎電気軌道本線および桜町支線を乗り鉄の際は、長崎駅前駅ですぐに乗り換えたりせず、一度は駅も観察してみて下さい!
 
(参考:地理院地図、Google地図、Wikipedia)