またまた長い間放置して申し訳ありません…m(__)m

もう1年近く前の旅行記になってしまいましたが、昨年の『特急にっぽん縦断』の続きを紹介します。この処の体調不良によるスランプ状態からは抜けきれず、なかなか「フデ」が進まない事をお赦しくださいませ。

 

えーえーえーえーえーえーえーえーえーえーえーえーえーえーえーえーえーえーえーえーえーえーえーえーえー

 

 

・『日本で最初に開業した鉄道駅』の1つ・品川駅までついに到達!

この高輪口駅舎は1953年築と約70年の歴史を誇り、昔から変わらぬたたずまいを残している貴重な存在だ。

 

 

 

品川といえば京急との乗換駅であり、また将来はリニア中央新幹線が地下に開業する予定なのだが…。その頃、駅や周辺はどう変わっているのだろうか。

 

 

 

番外ランナー

上野東京ライン 普通1666E(熱海→小金井)

品川 21:21→東京 21:29

 

☆①クハE230-8086(宮ヤマ E231系1000番台U586編成)※小金井方の付属4両編成は不明。各車形式番号は省略

 

さて、私は品川から本来の乗換駅である東京に戻るべく、上野東京ラインの小金井行に乗車する。帰宅ラッシュも一段落し、私は1号車のクロスシートに余裕で席を確保できた。

 

 

 

『寝台特急をちょい乗り』

6ランナー

東海道本線 5031M サンライズ瀬戸(高松行)

東京 21:50→静岡 0:18

 

・乗車距離:180.2㎞ ・表定速度:73.1㎞/h

編成表:高松←①(B1)クハネ285-3004 ②(B1)サハネ285-3202 ③(B1ソロ)モハネ285-3002 ④(A1/B2)サロハネ285-3002 ⑤☆(ノビノビ座席/B1)モハネ285-3202⑥ (B1)サハネ285-3002 ⑦(B1)クハネ285-3003[以上JR東海所有285系・海カキ I5編成]+⑧~⑭は岡山分割のサンライズ出雲・JR西日本所有・米トウ I2編成(各車形式番号は省略)→東京(※③以外のB1はシングル。①②⑥⑦はシングルツインも併設)

 

◆行程中唯一の夜行列車だが…?

東京駅から乗るのは、最後の寝台特急サンライズエクスプレス…なのだが、今回は寝台は利用せずノビノビ座席を利用の上、区間も静岡までという中途半端。

実は当初予定していたのは、サンライズでストレートに東海道・山陽線を西進するつもりだった。しかしソレをやってしまうと天下のJR東海の路線や車両に乗る機会がほとんどなくなるため、行程を1日延ばして身延線と中央西線に乗るという迂回ルートを追加したのである。

身延線は富士駅で接続するため本来同駅で下車すべきなのだが、宿泊施設の関係と特急ふじかわの始発駅との絡みから静岡まで乗車する事にした。

 

 

 

この時点で24年…最早四半世紀近くの歴史を持つサンライズエクスプレスだが、丹念な整備のお陰で車体はピカピカ、全く旧さを感じさせない。しかし経年的にはそろそろ後継車両へ交替してもおかしくない時期でもある。車両の寿命と共にフェードアウト…というのは現実になって欲しくない。

 

 

 

静岡までならサンライズ出雲でも瀬戸でもどちらでも良いのだが、今回ノビノビ座席の切符が取れたのは瀬戸号のほう。

 

 

 

瀬戸号の車両は車号表記からもお判りの通り、JR東海所属のI5編成。結局ここから同社車両のお世話になるのだった。

 

 

 

今夜のお宿…ではなく、私の指定席に籠る。

ノビノビ座席はセトシブ旅以来2度目の利用だが、今回も下段だった(奇しくもセトシブ旅の時と同じ車両)。

 

 

 

一応、品川~東京の乗り越し分はキチンと切符を購入して乗車しているので念のため。

特急券は当初の予定通り富士までしか購入していないが、一般の特急列車と異なり途中駅からの空席に別の乗客が乗ってくる事はまずないので…。

尚、指定席は乗車1ヶ月前であるこの時に音威子府駅にて10時打ちを依頼しておいた。

 

 

 

サンライズは一路、高松と出雲市へ向けて出発。

落ち着いた処で、仙台駅で予め買っておいた駅弁『網焼き牛たん弁当』(こばやし謹製)で遅い夕食とする。

静岡までの利用も中途半端だが、なんと隣の区画の乗り鉄風の男は次の横浜で降りていった…。なんというツワモノ!?まぁこういう使い方もできるのがノビノビ座席の利点というべきか?

 

 

 

◆実は静岡県内で下車するのは初。

熱海から先はJR東海の管轄となり、予定通り富士駅で乗り越し、静岡へ。

こんな処で降りるのは当然私1人。

 

 

 

改札口で乗り越し区間の精算を済ませ、警備員以外誰もいないコンコースへ…。

 

 

 

静岡といえば…リニア中央新幹線の建設で揉めている。

駅にはその建設に理解を示すためこのような掲示物があるのだが…果たしてリニアの恩恵を受けない県民はどう思っているのだろうか…。一応東海道新幹線の『ひかり』『こだま』の本数を増やして『のぞみ』が停車しない県内からの利便性を向上させるというが。

しかしリニアは何もかも遅すぎた。50年以上も研究開発が続けられているにも関わらず、いまだ実用化には至っていない。その間国鉄の財政難、分割民営化といった事情もあったが、私の子供の頃からずっと『未来の乗り物』のままで止まっているのである。

 

 

 

あれこれと考えながら、静岡駅を後にする。既に0時半を過ぎていた。

 

 

 

この日の宿は事前に予約してあった富士市内のホテル(※新富士駅のほうに集中し、在来線の富士駅周辺は少ない)をキャンセルし、東横INN静岡駅南口を飛び込みで確保。『シンデレラリバティ』という深夜に空室があれば事前予約よりも安価で泊まれるサービスなのだが、無事空室に在り付く事ができたのでホッ…。

 

 

 

 

 

『身延線唯一の特急』

7ランナー

東海道本線・身延線 4001M ふじかわ1号

静岡 8:17→甲府 10:31

 

・乗車距離:122.4㎞ 表定速度:54.8㎞/h

編成表:静・甲←①(指)クハ372-10 ②(自)サハ373-10 ③(自)クモハ373-10→富士(静シス373系F10編成)

 

◆猛暑ではじまる3日目

一夜明けて朝の静岡駅前(南口)。もうこの時点から気温は30℃を越えて蒸し暑い!

平日なのでサラリーマンや部活の高校生の姿が目立つ。



 

 

 

駅前には、旧国鉄静岡鉄道管理局以来使われているJR東海の静岡支社ビルがそびえ建つ。

 

 

 

わざわざ当初の行程を変更してまで乗る事にしたのが、この特急『ふじかわ』である。

静岡とお隣山梨の県庁所在地・甲府を結ぶ重要な足として1日7往復も運転されており、かつては165系、その前は旧型国電80系による急行列車だった。

自由席主体という事もあり、始発駅からの乗車なので敢えて指定席は取らず、静岡からの先頭3号車に席を確保した。

 

 

 

お隣3番線の211系電車と並ぶふじかわ1号。

こうして見ると、373系のデザインがいかに洗練されているかがわかる。

 

 

 

静岡駅を発車、身延線が分岐する富士駅で進行方向が変わるため予め座席が逆側を向いている。

しかし甲府に向かう一番列車にも関わらず…乗客は気の毒な程少ない。

 

 

 

373系のユニークさといえば、デッキ仕切りがなく車端部にあるBOX席が挙げられる。そもそもが普通列車としても使用できる車両として開発されただけに、このあたり安っぽさを感じてしまう処だが、ワインレッドのシートで豪華さを補っているかのようだ。

 

 

 

列車は、愛称名ともなった富士川を渡る。尚、列車は身延線内でこの川と並行するが、渡るのはこの1回限り。

 

 

 

身延線が分岐する富士駅に到着、ここから進行方向が変わる。

ちなみに、進行右側には富士山が見えるハズなのだが、天気の急変のためその麗姿を眺める事はできなかった…。

 

 

 

その身延線に入るのだが、西富士宮駅を通過後はいよいよ山間部に入り、線形も悪いため速度はグッと落ちる。VVVFとはいえ、1M2T方式の373系にとっては難所だ。表定速度は特急ながら50㎞/h台と、駅間距離の長い北海道の気動車普通列車並みなのはちょっと情けない処。

 

 

 

急勾配区間を乗り越え、やがて山梨県内に入る。再び晴れ間が戻ってきた。

 

 

 

路線名ともなった身延駅に到着。ここで静岡行のふじかわ4号と交換する。

 

 

 

列車は富士川沿いの谷間を甲府盆地へ向けて北上する。

 

 

 

この下部温泉駅(旧下部駅)は、模型鉄の間ではグリーンマックス社の「ローカル駅舎」のモデルとなった木造駅舎として知られている?

 

 

 

いよいよ列車は甲府盆地に入り、ラストスパートを駆ける。

 

 

 

◆身延線を完走!

中央本線(東線)と合流し、列車は終着・甲府駅4番線に到着する。

私として、身延線はJR東海の路線として2番目の完乗路線となった(もう1つは2019年暮れの高山本線。ブログ記事としては未発表)。



 

 

 

ホームからは甲府城址が眺められる。また古い町並みも健在だ。

 

 

 

『いざ、信濃路へ』

8ランナー

中央本線(東線) 13M あずさ13号(新宿→松本)

甲府 11:29→塩尻 12:27

 

・乗車距離:88.0㎞ 表定速度:91.0㎞/h

編成表:新宿←④クハE353-10 ⑤モハE353-510 ⑥モハE352-510 ⑦モハE353-2010 ⑧サハE353-10 ⑨(G)サロE353-10 ⑩モハE353-10 ⑪モハE352-10 ⑫クハE352-10→松本(長モト E353系S110編成)

 

◆再びJR東日本エリアへ

私の中では甲府駅といえば、幼い頃鉄道書籍で見た三角屋根の旧駅舎だが、国鉄時代の1986年に既に立派な駅ビルに建て替えられていた。

 

 

 

駅前風景。山梨県民には失礼な話で恐縮だが、周辺には大型店は見当たらず、駅前通りの交通量も少なめでいささか寂しさを感じる。県庁所在地にしては人口が比較的少ないのも理由なのだが…。

 

 

 

甲府といえば、戦国武将・武田信玄公。

駅前広場には彼の銅像が威容を誇るかのようにそびえ立つ。

 

 

 

さて…甲府からは中央本線を横断、名古屋まで至るのだが、その東線と西線の分かれ目である塩尻までE353系特急あずさ13号に乗車する。

 

 

 

有人改札にあった『消毒駅』

武田家の家紋をあしらった駅名標風のプレートがユニークだ。

 

 

 

乗車前に、お昼ご飯として駅弁を買い込む。

 

 

 

新宿から到着したあずさ13号

今回は最後尾4号車(1~3号車は欠番)の最後部席を確保していたのだが…。

 

 

 

乗ってみるとご覧の通り、満席近い混雑!

当然というべきか、私の隣の通路側席には先客がいたのだが、着席するために声を掛けたら如何にも嫌な顔をしながら無言で席を立った…。コレだけでも気分が悪いのに、その男は時折ため息をつきながら不機嫌そうな表情。隣に誰もいなかったのをいい事に優雅な旅を満喫してた処を邪魔された?いやいや、私はそんなつもりは毛頭ない!予約済みの席には荷棚のランプがオレンジに点灯しているから隣が来る事は承知していただろう。

 

 

 

南アルプスの山々を眺めながら…甲府駅で買った駅弁を頬張るというつもりだったが、隣の不機嫌な男がいるお陰であずましく食事をしようという気にもならず、あずさ号乗車中は手を付けないでおく…。

 

 

 

上諏訪駅では、飯田線からJR東海の213系5000番台が乗り入れてくる。

秘境駅が連続する事で知られる飯田線もいずれ乗ってみたい路線だ。

 

 

 

やがて車窓には諏訪湖が見えてくる。

 

 

 

岡谷駅で半数程度の乗客が下車。隣の『ため息男』も降りてゆき、ようやく「あずましく」なったが、下車駅である塩尻はもう近い…。

 

 

 

ハイ、塩尻です。ここで降りなきゃなりません。

甲府からは約1時間の旅。『鈍足特急』ふじかわ号とは打って変わって表定速度91㎞/hはご立派!先代のE351系と遜色ない俊足振りだった。

 

 

 

中央東線と西線の分かれ目、そして辰野経由の旧線とみどり湖経由の新線とが合流する塩尻駅。

 

 

 

甲州ぶどうの名産地だけに、駅はとにかくワイン尽くし!

 

 

 

『木曽路を行く』

9ランナー

中央本線(西線) 1012M しなの12号(長野発)

塩尻 13:03→名古屋 15:01

 

・乗車距離:174.8㎞ 表定速度:88.9㎞/h

編成表:長野←①(G)クロ383-2 ②(指)モハ383-2 ③(指)サハ383-2 ④(指)モハ383-102 ⑤(指)サハ383-102 ⑥(指)クモハ383-2 ⑦(指)クハ383-1 ⑧(指)クモハ383-13 ⑨(自)クハ383-4 ⑩(自)クモハ383-16→名古屋(海シン 383系①~⑥A2+⑦⑧A201+⑨⑩A204各編成)

 

◆今回の旅初の振り子式車両

塩尻からは再びJR東海の路線として、中央西線を名古屋まで直通する特急しなのに乗車する。自由席は2両しかないため、今回も指定席を予め取っておいた。

 

 

 

この日は平日にも関わらず、繁忙期並みの増結10両という長編成!

 

 

 

中央西線と篠ノ井線用の5番ホームには、383系をあしらった乗車位置表示がプリントされていた。

 

 

 

貫通型のクハ383形を先頭に、塩尻駅に進入するしなの12号。

車両編成は10両中6両が先頭車(基本6連、付属2連×2組)というレアな?組み合わせ。

 

 

 

塩尻駅は会社境のためJR東海の乗務員に交替するが、女性の運転士だった。

両開き貫通型でもちゃんとHMを装備している383系はエライ!

 

 

 

さて中央西線を走るしなの号だが…10両という長編成の輸送力に比して車内はガラガラ…。

車両運用上の都合もあるのだろうが、JR東海にとってはお気の毒。まぁ…その分あずましい旅ができるのだが。

今回の旅では初の振り子式車両だが、制御付き自然振り子なので特段乗り心地に不満はない。

 

 

 

せっかくなので車内観察。中間運転台の速度計は80㎞/hを表示。

 

 

 

指定席は全体的にガラガラだったが、中でも5号車はご覧の通り乗客がほとんどおらず…。荷棚のキャリーケースで乗客がゼロでないのがわかるが、見渡した処1人だけだった。その代わり、隣の6号車は観光団体客である程度埋まっていた。

 

 

 

車内には自動販売機の設備があったのだが、他のJR各社の例に漏れず東海もサービス終了…。まぁ事前に買い込んで乗るというのが主流になったから。私もそうだが。

 

 

 

列車は西線電化前に活躍していたD51が静態保存されている木曽福島駅に到着。

 

 

 

◆車窓からの絶景、見逃す(泣)

木曽川沿いに走る中央西線の車窓の目玉なのが上松~倉本間の景勝地『寝覚ノ床』なのだが、私はその見える側に席を確保したにも関わらず、なんと見逃してしまうという大失態を犯してしまった…。ちょっとよそ見している間に見逃したのか…とにかく大バカ者である。かつては車内放送で車窓案内があったらしいが、残念ながら現在は行われていないようだった。この辺り高山本線のひだ号と大違いである。

ここで唯一お見せする木曽川の風景だが、何とも荒々しい景観だ…。

 

 

 

さて、列車は木曽川と別れ岐阜県に入り、土岐川沿いの細長い平野部に沿って進む。

 

 

 

ここでようやく、甲府駅で買っておいた駅弁『Wワイン弁当』(丸政謹製)を食す。

お肉系駅弁大好きな私にとって満足いく逸品であった。

 

 

 

太多線が分岐し、JR貨物の取り扱い駅でもある多治見駅に到着。

コチラでは新型電車315系の姿を見る事ができた。

 

 

 

そしてしなの号の旅も終盤に入り、今乗っている383系電車のねぐらでもある神領電車区を通過。

 

 

 

◆天下の名古屋に初めて降り立つ

塩尻から約2時間の旅を終え、終着・名古屋駅11番線についに到着!

サンライズやムーンライトながらで通過した事はあっても、名古屋駅で降りた事は人生で初なのだった。

 

 

 

流石JR東海のお膝元名古屋駅。東海道新幹線N700系をはじめ、同社で活躍するほとんどの車両を見る事ができる。

 

 

 

さて…名古屋から先は東海道・山陽本線をひたすら西進するが、岡山までは全て気動車列車で移動する事となる。この次に乗車する新型車両HC85系ひだ15号から先の行程は次回以降に紹介する。

 

つづく