ながまれ海峡号
「ながまれ海峡号」は道南いさりび鉄道が函館~木古内間で運行する観光列車。
「ながまれ」とはこの地方の方言で「のんびりして」という意味で、同区間を往復4時間余りかけて走行しています。
ただし毎日運行ではなく、5月~10月に月2回ほど、日本旅行さんのツアーとして運行されているため、なかなか乗車する機会に恵まれていませんでした。

車両はキハ40形の専用塗装ですが、通常の定期列車として運行することもあるとのこと。
濃紺の車体は、太陽がまだ沈みきらないほんのりと明るい夕暮れの空をイメージしています。
函館山の稜線とたくさんの星がデザインされた外観はなかなかカッコイイです✨
和式ながらトイレも付いているので、飲食を伴う観光列車としては安心です。

ただし非冷房のため、真夏に乗車される際には、暑さ対策も考えておいた方が良いかもしれません。
手作り感たっぷりの車内空間
車内へ一歩入ると、名物のイカ(ぬいぐるみ)や大漁旗がお出迎えしてくれました。
普段は定期列車として運行することはあるため、この日のために手作りの飾りつけなのです。

座席は2名~4名で利用できるボックスシートがあり、予約時に海側と山側を選択可能です。
海側の方が1,000円高い設定ですが、ボックスシートならばその価値はあると思いますので、海側をおすすめします。

一方1名参加の場合にはこちらのロングシートとなります。
こちらも海側と山側で1,000円の価格差があるのですが、海側は海に背を向ける側となりますので、個人的には山側をおすすめします。
ロングシートですが、1人分のスペースはゆったりしていますので、快適です。

そろそろ出発の時間になるようです。
おもてなしの連続
テーブルの上には、函館のプティメルヴィーユさんの「かっクッキー」6枚入りがセットされています。
函館市には世界文化遺産「北海道・北東北の縄文遺跡群」の構成資産の、垣の島(かきのしま)遺跡と大船(おおふね)遺跡があり、土偶をイメージしたキャラクターなのだとか。

しかし、コーヒーでも出てくるのかと思ったら、配られたのはツアー料金に含まれているビール(大沼ビール)とサイダー。
ビールやサイダーと、クッキーの取り合わせって、かなり微妙ですよね。
なんだか、出鼻をくじかれた感じです。
気を取り直し、車窓右手には道南いさりび鉄道の社員や地元の有志によるお手ふりを受けます。

五稜郭で「レッドベア」ことDF200形機関車に見送られ、列車は函館本線とお別れし、道南いさりび鉄道線に入っていきます。

車窓左手に函館水産高校が見えてくると、同校よりひまわりの種のプレゼントがあるということで配布されました。
生徒さんが配ってくれたわけではありませんが、お気持ちは伝わりました😉

ホッキしゅうまいはホッキ貝の食感が何ともいえませんし、ガーリックラスクは近くの席の方にふるまい、交流を深めるのに役立ちました。
ここで出発時に配られたビールも開栓し、ようやく観光列車らしくなってきました。
また追加で購入したい場合は、車内販売もありますので安心です🤗
後編へ続きます。