NO.2876 所有している台数は約3分の1にまで減っています、西鉄グループ西工B型高速車最新版 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 
 西鉄グループには、グループ会社でもありました西日本車体(西工)架装のB型高速車(通称・B高車)が平成12年に1号車が導入されまして、以降、西工が解散しました平成22年まで11年間に三菱ふそう・日産ディーゼルの2メーカーから計184台が導入されておりました。
 
 B高車は、平成12年に画像1・2の1号車でもありました3501(三菱KC-MP717P)が福岡~北九州線「福北ライン」で導入されておりまして、この導入の由来は、当時これまで製造されてまいりました近距離高速バス向けの西工S型架装車よりも廉価版の高速車をと言う事から、西日本車体工業・西鉄との共同開発で生まれたものでありました。
 
 以来、その「福北ライン」をはじめ、福岡~佐賀線「わかくす号」や福岡~日田線「ひた号」、福岡~直方線や久留米~福岡空港線、荒尾・大牟田~福岡空港線などのいわゆる近距離路線で高速バスとして活躍する姿が見られるようになりまして、一時は全車B高車で構成した営業所まで見られていたなど、各路線で元気な姿が見られてもいました。
 
 また、後に高速路線バスで使用されている車を中心に、以下画像のようにコンセントが設けられるようになっておりまして、携帯電話・スマートフォン・タブレットと言った電子機器をお持ちの方には大変ありがたい装備となっておりました。
 
 
 最盛期のB高車運行路線です。平成20年頃からは「福北ライン」などから福岡~筑豊間の(筑豊特急)ちくほう号」「田川急行」や福岡~赤間間の「赤間急行」などの路線にも転用の上進出しておりまして、さらにグループ会社の亀の井バスや日田バスに譲渡された車も見られておりまして、その結果以下の路線・その下の画像からもわかりますように各地の路線におきましてその姿が見られるようにもなっておりました。
 
 【西鉄グループ(亀の井バス除きます)運行】緑字が現在運行されている区間、記載されている路線は、臨時運行分を除いています

 福岡(天神)~北九州(小倉)・下関・行橋直方・中間・香月・飯塚田川赤間(宗像市)・佐賀・日田
 福岡(博多バスターミナル)太宰府・甘木・日田・飯塚・田川
 
福岡空港~北九州・久留米・佐賀・大牟田・荒尾
 
北九州北九州空港・久留米・直方・飯塚
 
 【亀の井バス運行】
 別府~湯布院「ゆふりん」
 
 (亀の井バス「ゆふりん」、大分200か・402(元西鉄9926)・日産デPKG-RA274TAN)
 
 (同、大分200か・403(元西鉄9927)・日産デPKG-RA274TAN)
 
 (福岡~筑豊間、特急「ちくほう号」、9707(田川第二)、日産デPKG-RA274TAN)
 
 (同、9913(飯塚第二)、日産デPKG-RA274TAN)
 
 (福岡~行橋線、9959(西鉄バス北九州行橋車庫)・日産デPKG-RA274TAN)~現在は西鉄バス北九州小倉営業所所属
 
 (福岡~直方線、6113(西鉄バス筑豊直方支社)・日産デPKG-RA274TAN)~その下の画像は前任西鉄バス大牟田所有時
 
 (福岡~行橋線、6154(西鉄バス北九州行橋車庫)・UDトラPKG-RA274TAN)~西鉄グループB高車最終導入車
 
 (別撮影画像)
 
 
 しかし、三菱ふそう車は後述のように今年最後の車の廃車によりまして全廃となっておりますし、日産デイーゼル車に関しましても平成17年~20年式までの車で運用離脱・廃車となった車も見られておりまして、そう言った事から減少への一途を歩み始めております。また、それ以外にもスクールバスに転用された車も存在しておりまして、高速・特急バスとしての一線から降りた車も存在しておりますが、こちらでも既に廃車となった車もありまして、それほど減少して来ている事を伺わせております。
 
 
 ここまでB高車の現状を簡単にご紹介しましたが、今回ここからは、さらに詳しくB高車の現状を皆様にご紹介してまいります。
 
 (6106(田川第二)・日産デPKG-RA274TAN)
 
 
 先述のように、B高車の運用離脱・廃車は平成29年より見られるようになっておりまして、その中には、画像1・2にもあります試作車の3501も廃車となっておりますし、それ以外の平成12年式の車(いずれもKL-MP35JP改)も、福岡~直方線から福岡~飯塚・田川間の「田川急行」やスクールバスに転用された車も見られておりまして、最初に導入されたこの年式は全廃となっております。
 
 (3502)~福岡~直方線(西鉄バス筑豊直方支社)時
 
 (3502)~スクール転用(西鉄バス佐賀佐賀本社)時
 
 (3503)~「田川急行」(西鉄バス筑豊田川支社)時
 
 (3505)~「田川急行」(西鉄バス筑豊田川支社)時
 
 
 この他にも、平成13年~16年式の車も全廃となっておりまして、最後に残りました西鉄バス北九州香月営業所の3908の廃車を最後に、三菱ふそうのB高車は全廃となっておりまして、相次ぐ新車導入、その後は減便や休廃止・撤退等もありまして比較的新しい車両の転属も見られていた事から古参車両の置き換えが進行していた事が伺えておりますが、それは後述の日産ディーゼル車にも関わる事もありまして、西工なき今減少への一途をたどりつつある事も伺わせております。
 
 【これら車の形式はいずれもKL-MP35JP改】
 (平成13年式、3614(最終飯塚第二))
 
 (平成13年式、3621(最終西鉄バス筑豊直方支社))
 
 (平成14年式、3729(最終京町))
 
 (平成16年式、3902(最終赤間第二))
 
 (同、3908(最終西鉄バス北九州香月))~最後まで残ったB高三菱車
 
 
 また、赤間第二営業所に所属しておりました画像の「赤間急行」及び福岡~宗像大社・道の駅むなかた間で運行されておりました特急「むなかた号」に使用するためにラッピングされていた車も2台(3716・3725)存在しておりまして、福岡地区の三菱エアロスターのB高車の中では最後まで活躍する姿も見られておりましたが、令和元年にいずれも残念ながら廃車となっております。
 
 (平成14年式、3716)
イメージ 10
 
 (同、3725)
 
 
 さらに、平成17年からは日産ディーゼルの車が導入される事になりましたが、KL-規制車のUA(KL-UA452TAN)も現在所有しておりますのはわずか3台となっておりまして、21台導入されていたこの車も7分の1にまで台数を減らしております。このタイプの最も活躍していた路線が、福岡~佐賀線「わかくす号」でありましたが、以下にもありますように、スクールバス転用後に廃車となっておりまして、現存します車もやはりスクールバスとして活躍する姿が見られるのみとなっております。
 
 (9250(佐賀))~スクール転用後廃車
イメージ 1
 
 (9365(佐賀))~スクール転用後廃車
 
 (9355(西鉄バス北九州香月))~現存、スクールバス
 
 (「弘学館」スクールバス、9362(西鉄バス佐賀佐賀本社))~現在廃車
 
 (西九州大学スクールバス、9363(西鉄バス佐賀佐賀本社))~現在廃車
 
 尚、この中には博多駅~太宰府間「大宰府ライナー旅人」・博多駅~甘木間「400番」の専用車に転用されていた車も見られておりました。これらは「福北ライン」として導入後に「赤間急行」に転用、そして専用車に転用の際に画像のようにラッピングも施されておりましたが、天井に手すりが付きましたいすゞガーラの導入によりまして廃車となっておりました。
 

 (9243(最終甘木第二))

 

 (9244(最終甘木第二))

 

 

 さらに、KL-規制からADG-規制(ADG-RA273TAN)に変わりましたが、当初の車はサブエンジン式のエアコンとなっておりました。画像がそのタイプでありまして、KL-規制導入と同じ平成17年に5台が導入されましたが、西鉄バスとしては全廃となっておりますが、亀の井バスに「ゆふりん」として転用された車が1台現存しております。
 
 (9382(最終赤間第二))
 
 (亀の井バス「ゆふりん」、大分200か・926)~元西鉄9378、その下の画像が西鉄バス筑豊所有時
イメージ 4
 
 
 翌平成18年前半にも、ADG-規制車(ADG-RA273TAN)が12台導入されておりまして、この導入から直結エアコンに改まっております。このうち、西鉄バス北九州に導入されました車は「北九州空港エアポートバス」としても導入されておりましたが、現在残ります5台も操配用・スクール用に転用された車が見られております。
 
 (日田バス770号(元西鉄バス9409)
 
 (9419(西鉄バス北九州中谷))
 
 (9422(西鉄バス北九州中谷))
 
 
 平成18年後半からは、PKG-規制車(PKG-RA274TAN)に改められまして、現在も最も多く見られる路線として、福岡~飯塚・田川間の「ちくほう号」を中心に見る事ができておりますし、北九州地区でも見る事ができてもいます。筑豊地区に関しましても、各地から転属してきた車で集められておりまして、場合によりましては車番が新しい車でしたら特にそう言った姿を伺う事ができておりますが、既に平成20年式までに廃車が見られております。
 

 (9441(西鉄バス筑豊田川支社))~直方支社時代撮影

 

 (9528(西鉄バス宗像赤間支社))~西鉄バス筑豊田川支社時代撮影
 
 (9695(西鉄バス北九州八幡))~西鉄バス門司第二時代撮影
 
 (9829(西鉄バス北九州弥生が丘))
 
 (9913(飯塚第二))
 
 (9914(飯塚第二))
 
 (9921(田川第二))
 
 (9929(田川第二))
 

 また、B高最後の特異車とも言われました、運転席後方2列を荷物置場にしました、北九州~福岡空港線向け、「空連」専用6117~6120は、所属先でありました北九州高速営業所から、その任を全車「ちくほう号」として飯塚・田川両営業所に移しております。転用に際しましては、荷物置場であった部分に座席を追加しておりまして、乗車定員もその分増えております。
 
 (6117(飯塚第二))
 
 (6118(飯塚第二))
 

 (6119(田川第二))

 

 (6120(田川第二))
 
 尚、元「空連」専用車でありました4台、さらに後述のスクールバス転用車などでは、画像のようにコンセントが撤去された車も存在します。特に元「空連」専用車に関しましては、他の車がコンセントを残して転用されているのに対しまして、この元「空連」専用車ではコンセントが撤去されているだけに、正直残念な所ではあります。
 
 
 けれども、そんな中でも活躍の場は減りつつあるのが現状でありまして、既にB高車が最初に導入されました「福北ライン」ではB高車が運行されなくなりましたし、他の路線でも昨今の「新型コロナウイルス」による需要減による減便などもありまして、離脱・廃車・転属が見られているのが現状でもあります。
 
 (9443(最終、西鉄バス筑豊直方支社))
 
 (9445(最終、田川第二))
 
 (9526(最終、飯塚第二))
 
 (9532(最終、日田第二))
 
 (9531(最終、西鉄バス筑豊直方支社))
 
 (9693(最終、赤間第二))~特急「むなかた号」時
 
 (9696(最終、金武営業所))~北九州高速時代
 

 (9704(最終、飯塚第二))~「でんえもん号」

 

 (9709(最終、田川第二))
 

 一方、こちらが現存車両の一部です。これらは所属を変えて運行されておりますが、冒頭のB高車運行路線にもありますように、緑色の路線しか定期で運行されていない事を思いますと、運行路線も減ったなと実感する所でもあります。

 (9918(日田第二))
 
 (9959(西鉄バス北九州小倉)~撮影時行橋車庫所属
 
 (6108(西鉄バス北九州八幡))~北九州高速営業所所属
 
 (6114(西鉄バス大牟田))~撮影時佐賀所属
 
 
 今回は、西鉄グループのB高車の現状に関しましてご紹介しましたが、現在運行されておりますのは184台中67台(亀の井バス所有車含みます)と、導入台数の約3分の1にまで減っております。実際、この最近は運用離脱・廃車や転属などいろいろな動きが見られておりまして、その分担当路線の減便・廃止・撤退による動きも見られている路線もあるほどであります。それほど、世代交代が進んでいる事さえも伺える所ではないかとも思う所ではありますが、今後も、さらにこれらの動きが見られるのではないかとは思われますので、現存の車両も古い分野の車は気が気でない所に来ている事には間違いないようでありましょうか。