小坂鉄道レールパークとは
小坂鉱山の発展ともに貨物輸送用として開業した小坂鉄道。
2009年には廃線となり、2014年にそれらの施設を保存・活用する形で開業したのが小坂鉄道レールパークです。
観光用のトロッコやレールバイクにあり、目玉は寝台特急あけぼのに使われていた車両に泊まれる点…なのですが、最近運営に関して怪しいニュースが飛び交っているのでどんなところか見てみようと思って訪れました。
旧小坂駅
明治時代の駅舎がそのまま残っています。
ここでチケットを購入します。
料金は600円、JAFの会員証を提示すると団体料金(20%オフ)になります。
旅客列車が走っていた当時の時刻表もあるのですが、大館駅での接続列車が特急白鳥や急行津軽など、懐かしいものばかりです。
意外と本数があります。
車両展示場
ここには貴賓客車とともに期間が762mm時代の蒸気機関車が展示されています。
引退後、小坂町の博物館にあったものをここに移設したもので、県有形文化財に指定されています。
マッチ箱のような貴賓客車を覗いてみると前後でかなり車内の内装に違いがあります。
一応は布は貼ったという感じでしょうか。
VIPが乗るであろう方は高級感のある素材が使われています。
構内をトロッコが走っており、1回300円です。
広い構内には様々な車両が留置されていますが、近くで見ることは出来ない模様。
真ん中の車両、旅客用のキハ2100だと思いますが、今にも崩れそうなくらいボロボロです。
こちらのラッセル車は良い状態で置かれています。
機関車
DD131・DD132・DD133ディーゼル機関車は機関庫の中で動態保存されており、車内に入ることもできて、運転体験も行っているようです。
国鉄で運用されたDD13機関車とほぼ同じものですが、入換用のDD13は運転席が横向き1ヶ所だったのに対し、本線を走行するDD130は正面を向けるように2つ運転席があります。
大量のタンク車を牽引してきつい坂を上がる必要があったことから31,000ccという大排気量のエンジンを2つ搭載し、重連運転ができる機能を有していました。
え、自動車用のものと大きさ違いすぎ…。
車両によって保存状態はまちまちでした。
DD132は塗り替えてから間もないためかピカピカです。
DD133は奥にいたのでよく見えなかったです。
DD131は……うん、ちょっと鳥肌が立ちそうなレベル。
寝台特急あけぼの
昭和45年から上野と青森を日本海側経由で結んだ定期寝台列車あけぼの。
利用者の減少と車両の老朽化を原因に平成26年3月に定期運行を終了し、平成27年には臨時運用も終了しています。
利用者の減少と言いましたが、夜行列車の中では比較的利用者はいた列車だったと記憶しています。
新幹線は新潟で途切れており、その先の羽越線や奥羽線は高速道路も発達しておらず、空白地帯を埋める列車でした。
私自身は乗ることの無いまま終わってしまった車両の1つです。
乗りにくい要因として、冬のシーズンは運休や運転打ち切りも多く、日程に組み入れるのに不安があったからです。
それは現在の特急いなほや快速リゾートしらかみにも同じ印象を持っています。
その後、小坂鉄道レールパークにてあけぼの用24系客車4両は寝台客車による宿泊施設としてオープンしています。
しかも、動態保存の状態です。
4両の内訳は
- オハネフ24 12(開放B寝台)
- オハネ24 555(B寝台個室・ソロ)
- スロネ24 551(A寝台個室・シングルデラックス)
- カニ24 511
寝台特急で朝を迎える。
今となっては貴重な体験をできる訳ですが、この宿泊施設は現在休業中です。
なぜでしょうか…後編に続く。