KATO製のキハ85非貫通車を、京都丹後鉄道KTR8500形に加工するにあたり、手配した動力台車に問題が発生しました。

 

丹鉄KTR8500形の2両編成のイメージです。何れもT車仕様ですので、走行させるための動力ユニットとして、前回にKATO製キハ80用(品番6063B)を候補に選定しました。(→こちら

 

この動力ユニットには動力台車が付いておらず、ASSYパーツのキハ84用は入手困難なことから、比較的外観形状の似たボルスタレス台車で灰色成型のモハ313用(品番4447D1)を入手することができました。併せて、中間ジョイント(シャフト)も長さが適合する黒色のキハ80用を準備しています。

 

左側がキハ84用(C-DT57),右側がモハ313用(C-DT63)です。キハ84用の方が一回り大きく見えますが、両側に張り出したブレーキシューがあるためで、軸間距離は同一です。

 

早速、キハ80用動力ユニットにモハ313の動力台車を装着しようとしたのですが、装着することができませんでした。以前に手持ちのキハ30用の動力台車(DT22)を装着して走行動作の確認をしたことがありますので、両台車を比較することにより、モハ313用の動力台車が装着できない理由を究明することにします。

左側がモハ313用,右側がキハ30用です。中央で上方向に伸びる集電板の長さが異なると共に、中央で枕木方向に広がる動力ユニット取付用のU字形をした爪の高さ位置も異なっています。

 

これは動力ユニット自体も仕様が異なるからに他なりません。キハ84用とキハ80用の動力ユニットも比較することにします。

左側がキハ84用(品番6037B),右側がキハ80用(品番6063B)の動力ユニットで、判り易いようにモーターカバーを外してあります。キハ84用が旧式の非フライホイール仕様、キハ80用は現行のフライホイール仕様です。

 

台車取付部を拡大してみました。動力ユニットの集電板の配置位置に注目して下さい。集電板は、非フライホイール仕様のキハ84用(左側)ではシャーシー上面の座席面側に配置、フライホイール仕様のキハ80用(右側)ではシャーシー下面の台車側に配置と大きく異なっています。また台車の取付用スリットの高さ位置も異なっています。先程の動力台車が、モハ313用とキハ30用とで、集電板・取付爪の高さが異なっていた理由がこれで判りました。

 

結論は、動力ユニットがフライホイール仕様か否かで、装着する動力台車の構造も異なるということです。私はこのことを今迄知りませんでした。今回入手した動力台車は、313系が初めて発売された2002年当時の非フライホイール製品用であり、現行製品の313系はフライホイール仕様に変更されており、同じ313系用でも現行製品用の動力台車を入手する必要があったということになります。

 

動力台車は、取り敢えずキハ30用の動力台車DT22(品番6072ZD1)を仮装着して、KTR8500化の加工に着手することにします。(続く)

 

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