伊豆半島沿いに高速航行 / 熱海港から伊東港へ【高速ジェット船の旅①】 | 湘南軽便鉄道のブログ

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本ブログは鉄道・バス・船舶・航空機等について、記録も兼ねて記事掲載。

その他、5インチゲージ自家用乗用鉄道「湘南軽便鉄道」についても掲載。路線は湘南本線(ベランダ線・路程約0.01km)があったが現在廃止。新たな庭園鉄道敷設の構想中。



(熱海港に停泊中の東海汽船高速ジェット船)




熱海駅(静岡県)

熱海駅から熱海港へ。同路線は、伊豆箱根バスと伊豆東海バスの共同運行。
 
熱海駅前には1967年(昭和42年)竣工のレトロな「熱海第一ビル」が建つ。

このビルの地下3階には、未成線の熱海モノレールの遺構(駅ホーム)が眠る(非公開)。この幻のモノレールは、モノレール熱海(熱海第一ビル地下)と熱海港(計画当初は別ルート)を結ぶ跨座式モノレールとして計画され、東京モノレールや日立製作所も関係していたが、諸般の事情から開業には至らなかった。

西武バスからの移籍車である伊豆箱根バスの日産ディーゼルUA(1995年式)「伊豆200か134」

側窓は上下段ともに開閉可







西武系列の伊豆箱根バスは、ライオンズカラー


オレンジ色の伊豆東海バスとすれ違う。向こうの東海バスは小田急系列。

伊豆や箱根の観光開発では、小田急系と西武系が長らくライバルとして激しくしのぎを削っていたが、近年は共存共栄スタイルに変わった。

中扉は塗りドア


熱海駅から所要約10分で、熱海港到着





熱海港周辺には大型ホテルなどが立ち並ぶ。




静岡県熱海港船客待合所

熱海港は、東海汽船(伊豆大島行き等)富士急マリンリゾート(初島行き)の客船が発着


待合所内。売店もある。


初島行きの富士急マリンリゾート乗船券発売窓口


初島は、熱海沖に浮かぶ小さな離島。熱海港又は伊東港から定期船で約30分。


伊豆大島行きの東海汽船乗船券発売窓口

東海汽船は、
熱海港からは通常、熱海〜伊東〜伊豆大島、熱海〜伊豆大島を結ぶ高速ジェット船が就航。夏季の多客期には、新島・神津島方面の高速ジェット船が運航されることもある。

熱海〜伊豆大島間は、直行便の高速ジェット船で所要45分。


この日の伊豆大島の入港地は岡田港。伊豆大島では波やうねりの状態によって元町港と岡田港を使い分ける。

御朱印の船版である「御船印」を販売


港には、富士急マリンリゾートの初島航路客船が停泊中

初島航路の客船「イル ド バカンス プレミア」号


富士急マリンリゾートは、「イルドバカンスプレミア」と「イルドバカンス三世」の2隻の客船で、熱海⇔初島、伊東⇔初島を結ぶ。






アタミロープウェイ

アタミロープウェイは、山麓駅(後楽園駅)と山頂駅(八幡山駅)を結ぶ。

山頂には、熱海城、熱海秘宝館、熱海トリックアート迷宮館などがある。


向こうには、東海汽船の高速ジェット船が停泊中

大型温泉ホテルや、リゾートマンションが立ち並ぶ。


東海汽船の高速ジェット船「セブンアイランド愛」

熱海後楽園ホテル。右側にアタミロープウェイ。



日本を代表する一大温泉地・熱海の街並み

古くから「東の熱海、西の別府」とうたわれた。




東海汽船の高速ジェット船


高速船ジェットフォイルは米国ボーイング社の「ボーイング929」として設計製造されたものであるが、現在はライセンスを引き継いだ川崎重工業も「川崎ジェットフォイル929-117型」として製造している。

ちなみに、本船「セブンアイランド愛」は、1980年(昭和55年)ボーイング社建造の古参ジェットフォイル「ボーイング929-115」

この「セブンアイランド愛」は、外国で活躍した後、関西汽船・加藤汽船共同運航の「ジェット7」として阪神〜高松航路で活躍し、2002年(平成14年)から東海汽船で活躍している。


熱海発 伊東経由の伊豆大島行き、高速ジェット船


高速ジェット船が就航する以前は、
熱海・伊東〜伊豆大島航路は客船「かとれあ丸」「かとれあ丸2」「はまゆう丸2」、高速双胴船「シーガル」「シーガル2」などが就航していた。夏季には熱海〜新島、熱海〜神津島に臨時便の客船も就航していた。


ジェット旅客機のようなガスタービンエンジン音

乗船開始

乗船口は2階のコクピットすぐ後ろ


1階客室へ。








ジェット船で熱海から伊豆大島へ
東海汽船の高速ジェット船「セブンアイランド愛」
熱海港を9時10分出港

伊東港を経由して、伊豆大島へ向かう。

熱海後楽園ホテルと熱海城

港内はゆっくり艇走状態で航行


防波堤(熱海港海釣り施設)には、朝から大勢の釣り人

港内を抜けるとテイクオフ。全員シートベルト着用が義務付けらる。

艇走状態から翼走へ。

時速約80kmまで加速する。高速航行に移ると原則シートベルト着用。

前方には初島(左手前)伊豆大島(奥)。右側は伊豆半島

この日は伊豆大島までくっきり見える。ジェット船の直行便で所要45分だが、本船は伊東港を経由するため所要65分。

伊豆大島は、静岡県でなく東京都に属する。
伊豆諸島の中では本土から一番近い離島で、伊豆半島のすぐ対岸に位置するが、観光地として洗練された伊豆半島と異なり、素朴でゆったりした時間が流れる。



初島の向こうには伊豆大島

右側に伊豆半島を望みながら翼走



伊東港までは、伊豆半島に沿って高速航行

伊豆半島の山々


伊豆半島の街並み。海に沿ってJR伊東線が延びる。








伊東市の老舗大型温泉ホテル「サンハトヤ」



伊東港入港
伊東市街が近づく。

汽笛を2回鳴らし、伊東港(静岡県伊東市)に入港

熱海港から所要25分で伊東港。
JR伊東線の場合、熱海駅〜伊東駅間は、特急「踊り子」「サフィール踊り子」で所要20分前後、普通列車だと所要25分程度。






隣には、伊豆七島海運の貨物船「第二十八福寿丸」が停泊。東京辰巳埠頭や伊東港などと伊豆諸島を結ぶ貨物船。東海汽船の貨客船には積載できない危険物や産業廃棄物なども運搬する。



伊東港接岸作業

伊東港には9時35分〜9時40分まで停泊




伊東港出港
伊東港からは数十人が乗船し、定刻に伊東港を出港



出港時は汽笛を1回鳴らす。





後方には初島を望む。初島へは、熱海港の他、伊東港からも定期船が通う。


伊東市街地の沖合にある手石島


1989年(平成元年)、伊東市街地から僅か3kmの辺りで海底火山が噴火。噴火前には群発地震、火山性微動、井戸の水位異変、温泉噴出などの現象が続いた。伊東市の市街地を含むどこで噴火が起きてもおかしくないと云われ、当時の伊東市民はパニックに陥ったそう。

道の駅「伊東マリンタウン」から出港するベルクルーズいとうの半潜水式遊覧船「ゆーみんフック」号




高速ジェット船は、海底火山噴火でできた手石海丘付近を高速で過ぎ去る。

高速ジェット船は、一路、伊豆大島へ。



★動画↓↓





※2022年(令和4年)10月下旬

(続く)