番外 今回離脱が発表されました、EF81形電気機関車の末っ子グループ、453号機の過去運行時の姿 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)


 
 交直流電気機関車でありますEF81形電気機関車は、旧国鉄時代であります昭和43年より製造が始められまして、以来国鉄→JRとなりながらも24年にわたりましてこの機関車の製造は行われておりました。

 

 現在JR貨物門司機関区に所属します車では、最古参稼働機としまして、画像1の関門トンネル対応向けの「銀釜」のタイプであります300番台303号機あれば、同じく関門トンネル対応向けに改造されました九州内で活躍しております400番台、「日本海縦貫線」の輸送力を増強するためにJR化後の平成初頭に製造されました500番台、そして同じく平成時代に製造されました450番台と、様々なEF81形電気機関車が所属しております。

 

 このうち500番台は、3両とも平成元年に製造されました車でもありますが、このほど以下画像の502号機・503号機が解体されておりまして、現在残っておりますのは501号機のみであります。平成元年という事で、JR化後に製造された事を伺う事ができておりまして30年を経過はしておりますが、他の車としますとまだ若い域での解体ではないかとも思う所でしょうか。

 

 (EF81 502)

 

 (EF81 503)~この時はEH500形電気機関車との重連

 


 そして、このEF81形電気機関車の最終型にあたります450番台451・452号機の続番であります453~455号機がJR化後5年経過しました平成4年に製造されておりましたが、そのうちの1両であります画像の453号機に関しましてもこのほど離脱が発表されました。今回は、過去に撮影しておりましたその453号機の活躍の姿を皆様にご紹介してまいります。

 

 (平成27年6月撮影)

 


 はじめに、この453~455号機は、JR化後5年経過しました平成4年に元々は関門トンネル用の機関車として門司機関区に新製導入されていた電気機関車でありまして、スタイルは窓下の角目でありました451・452号機とは違いまして、元の上丸目2灯に戻った状態で新製導入されておりました。

 

 導入当初は他のEF81形電気機関車と同様、幡生操車場~門司操車場(→北九州貨物ターミナル駅)・福岡貨物ターミナル駅間で運行されておりまして、主に関門間におきまして見られておりました。
 


 その後、平成19年に「日本海縦貫線」に使用されておりましたEF81形電気機関車初期車の置き換えのために、453~455号機は富山機関区に転属しまして「日本海縦貫線」に約5年間に渡りまして活躍しました。この間には、「日本海縦貫線」と言う事もありまして、日本海特有の荒波など自然の姿にも見舞われながらもそれにもめげずに稼働する姿が見られておりました。

 


 そして、EF510形電気機関車の増備や、同じくEF510形電気機関車のJR東日本からの移籍によりまして、平成24年暮れから平成27年にかけまして、これら3機は富山機関区より門司機関区に里帰りしておりまして、453号機が3両の中では最も遅い平成27年3月に里帰りしておりました。

 

 

 ここからは、453号機の稼働シーンに関しましてご紹介してまいります。まずは平成29年6月の鹿児島訪問時に収めておりました453号機であります。この時は、北九州貨物ターミナル駅まで牽引します4090レでありました。

 

 (上町の杜公園・上町ふれあい広場より撮影、桜島噴火時)
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 (同所より、鹿児島貨物ターミナル駅)

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 鹿児島では、上の画像の正面画像でもあります平成27年6月の転属から3ヶ月後、そして平成29年6月と2度収める事ができておりまして、いずれも鹿児島貨物ターミナル駅(の外側)で収めておりました。


 

 画像が、この時4090レの牽引にあたりました453号機であります。この時は、仕業点検を行っていたようでありまして、ライトの点灯やブレーキのテストを行っている姿が見られておりました。この時は、正直いつ動く事になるのかなとさえも思ったほどでしたが、結局この撮影から約20分後に入れ換え作業が始まっておりました。


 

 この後、私は鹿児島駅の北側の踏切へとやってまいりましたが、その間に4090レの編成はコンテナホームから引き上げ線を経まして貨物3番線に入っておりまして、この撮影時は切り離しまして熊本方先頭に453号機が来るために機回しを行っておりました。
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 453号機は、踏切内で一旦停車しまして、その後職員が入換で使用するための板張りのホームに入りました。ここで係員が熊本方の先頭に立ちまして、この後南側で再び機回しを行う事になります。

 

 (踏切内一旦停車)
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 (係員は熊本方先頭に移動します)
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 こうして、貨物2番線を通りまして、先述のように南側で再び機回しを行いまして、453号機は熊本方の先頭に付きまして、北九州貨物ターミナル駅までこの編成としての姿で運行する事にもなります。

 

 (機回しのため貨物2番線を通ります)
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 (453号機は熊本方の先頭に連結)
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 尚、貨物ホーム北側の配線は上の画像からもわかりますように4線となっておりまして、1・4番線に機関車留置線、2番線が機回し線、3番線が着発線と言う形になっております。


 

 ちなみに、この入換が終わった直後に、783系電車で運行します、日豊線特急「きりしま18号(当時)」が通過しておりました。この列車は、これまでもご紹介しておりますように南福岡車両区所属の電車でもありますが、現在は入線する事がない分、懐かしい姿でもありましょうか。
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 この後、この先の祇園之州・営林署踏切にやってまいりまして、引き上げ線に入る事になる姿を待っておりました。
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 そして熊本方先頭に453号機が連結しましてから約15分後、編成が引き上げ線へとやってまいりました。この際には、画像のように係員が(この時は)先頭に付きまして、無線で運転士に誘導を行っておりました。
イメージ 19イメージ 20

 

 編成は、引き上げ線内で停車しましたが、編成自体が長い事もありまして、その下の画像にもありますように踏切内にも停車しておりました。尚、この日のコンテナ積載量は7割ほどでありまして、その分多くのコンテナ積載の姿が見られておりました。
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 こうして、編成は鹿児島駅へと向かいまして、駅構内の中線へと移動します。そして18時59分に4090レとして北九州貨物ターミナル駅へ向けて走る事になります。この際には、係員もその下の画像にもありますように同乗しておりまして、鹿児島駅までその姿を見る事にもなります。
イメージ 25イメージ 26

 

 

 ここからは、最後の撮影となりました、令和2年撮影画像の453号機であります。この時は「大牟田貨物」とも呼ばれました、大牟田駅から北九州貨物ターミナル駅間を運行します8152レの大牟田駅発車シーンでありました。

 

 ちなみに8152レと述べておりますが、この列車は同年3月ダイヤ改正前までは北九州貨物ターミナル→大牟田間1151レ(→8151レ)とともに復路列車でもあります1152レであった列車でもありました。しかし、この「大牟田貨物」自体も同年5月に廃止される事になっていた事もありまして、3月ダイヤ改正からは臨時列車扱いとして運行されるようになっていたものでありました。

 

 

 453号機を先頭にしました、8152レの大牟田駅発車シーンであります。この日の往路8151レは4両編成でありましたが、この復路の8152レは5両編成でありました。尚、この編成は全て「銀タンコ」の編成でもありまして、最終的に南延岡駅へ向かう事にもなります「黄タンコ」の連結はありませんでした。

 

 8152レの編成が有明町踏切を通過して行きます。編成は1両+5両編成と短かかったですが、10個しっかり積載されております「銀タンコ」の姿からも、最後まで稼働していた事が伺わせておりました。

 

 

 そして、このほどの離脱へと至る事になります。この453号機も平成4年に製造された車でありますので、EF81形電気機関車の中ではタイトルにもありますように末っ子のグループに入ります。ただ、この453~455号機ももう30年は超えている訳で、今後導入される事になりますEF510形300番台電気機関車の増備車の置き換え対象にもなっておりますので、離脱も致し方ない所ではありましょうか・・・。

 

 

 今回は、今回離脱が発表されましたEF81 503号機の過去画像より、運行シーンをご紹介しましたが、数少ない撮影画像の中でも、鹿児島訪問時にも2度収めていたほどでしたので、稼働する姿が見られていたのが懐かしく思います。しかし、そんなこの車も末っ子グループながら今回離脱・・・やはりいろいろな事情もあったのではないかとは思いますが、正直残念ではないかとも思ってなりません。今後も、増備車の導入あれば離脱車両も増える事にもなりますこのEF81形電気機関車ではありますが、とにかくこの453号機、そして他の離脱しました車両に関しましてもお疲れさんと言いたいと思います。