港區立郷土歴史館の企画展「歴史館コレクション 新収蔵資料展」を觀る。
新たに収集、または寄贈された資料物品よりその一部を紹介した展示企画で、庶民の生活道具が大正から昭和にかけて並び、さらに平成に至ると初期型の“ガラケー”が二點展示されてゐて、「もはやかういふ機器も博物館入りする時代になったか……」、としばし苦笑まじりの感慨に浸る。
歴史館の外には、區内で發掘された「高輪築堤」より移された石の一部が展示されてゐた。
右側の石には貝殻が付着してゐて、オヤと目を惹く。
これは現在の内陸がかつては海であったことを確かに示すと同時に、ニッポンの文明が過渡する瞬間を留めた貴重な証拠物件である。