今日は、近畿日本鉄道の新ビスタカーA編成です。

この車輛は、幼い頃、名古屋から宇治山田まで毎年乗っていた、懐かしい車輛です。

ある夏の夜の事、非冷房であるにもかかわらず、とっても寒い思いをしました。松坂で他のお客さんが全て降りてしまい、2階には、我が家4人しか乗っていませんでした。車掌さんに事情を説明すると毛布を貸してくれました。松坂から宇治山田まで一家4人、毛布にくるまってしまいました。

KATOのモ10103です。

KATOのサ10203です。

KATOのモ10303です。

 

近鉄10100系は、1959年に登場した名阪直通特急用電車です。オレンジとダークブルーの塗装、2階建て中間車を含んだ連接構造の3車体編成が特徴で「新ビスタカー」の愛称で親しまれました。

1960年1月の本格的なダイヤ改正で名阪ノンストップ特急(名阪甲特急)に投入、最高速度110km/hのノンストップ運転と展望性に優れた2階建て電車は、鉄道ファンはもとより一般乗客からも脚光を浴びることになります。先頭車には独特の流線形をした非貫通形と左右対称貫通形の2種類があり、この組み合わせによりA・B・Cの3種類の編成で自由度を高め、細やかな運用に対応出来ます。C編成は両端が貫通形先頭車で構成された編成で、A・Bを含めた各編成とも、10100系同士の運用以外にも他形式との混結運転も多く見られました。

最終的には18編成54両が製造された10100系は1979年10月に全車が引退し、最長19年という短命ながら後世にまで「ビスタカー」という輝かしい名を残しました。引退直前には、それまで一度も見られなかったA+B+Cの夢の3重連9輌での「さよなら3重連」も行われて花道を飾った事は語り草となっています。

 

 

本日もどうもありがとうございました。