篠山口から 西宮北口ゆき | 菅沼天虎の紙屑談義

菅沼天虎の紙屑談義

交通機関を利用する為の切符・・・一般の方々にとっては使い終わってしまえばタダの紙屑で、最後は係員に渡して終わりになるモノです。
そんな紙屑に夢中になってしまった大馬鹿モノの戯言にお付き合い下されば幸いです。

昭和45年5月に福知山線篠山口駅で発行されました、「篠山口から 西宮北口ゆき」の常備片道乗車券です。

 

 

大阪印刷調製の券となります。

 

宝塚接続の京阪神急行電鉄(当時)への連絡乗車券で、印刷された運賃は「225円」となりますが、当時の篠山口~宝塚間の国鉄線運賃は190円でしたので社線運賃は35円となり、社線運賃に10円未満の「5円」の端数が付いていた事になります。

 

篠山口~宝塚間の国鉄線区間のキロ程は40.6キロ、宝塚~西宮北口の社線区間のキロ程は7.7キロ、合計しますと48.3キロで、この乗車券が発売された時点の国鉄の旅客営業規則では、51キロを越えませんので「発売当日限り有効」で「下車前途無効」となるところ、「発売日共2日間有効」の券として発行されておりますが、昭和44年11月15日の規則改訂までは列車区間で「発売当日限り有効」で「下車前途無効」となるのは30キロまででしたので、この乗車券は規則改訂前に調製された券を改訂後も訂正せずに継続発売していたものと考えられます。