1992年7月、山形新幹線開業に伴い登場した特急「こまくさ」。主に福島ー秋田間を走っていた在来線の「つばさ」を再編した列車で、新幹線リレー特急として山形ー秋田間の地方都市を結びました。

 

 

94年、山形駅に停車中の「こまくさ」。この頃の主役は新幹線400系「つばさ」で、こまくさは脇に咲く花のような雰囲気でした

 

 

 

コマクサは、東北地方では蔵王連峰や秋田駒ヶ岳などに自生する高山植物で、愛称はかつて急行列車で使われていました。特急化に際して用意されたヘッドマークはシンプルで、新時代を印象付けました。

 

 

「こまくさ」のヘッドマーク。初めて見たとき、ちょっとおしゃれな大人っぽさを感じました 。多くの色を使わず必要なデータを入れ込む、国鉄から脱皮したデザインのように思います

 

 

 

「こまくさ」は山形新幹線が新庄まで延伸された99年3月に快速化。特急としてはわずか7年弱で姿を消しました。かつて上野まで直通していた奥羽特急を思うと物足りなさは否めませんが、リレー特急として沿線を支えた姿は、新幹線開業とセットで歴史に刻まれています。

 

 

 

 

※姉妹ブログでは、上野駅に到着した485系特急の幕回しについて振り返ってみました