小さなスルーガーダーのパーツが揃いました。
橋台は、パラペット(上部)と躯体(下部)の2分割です。
スルーガーダーは、水色のものを最初に作りましたが、ガーダーの高さが建築限界に収まっていないことが判明したため、ガーダーの高さがレール面を超えないように作り直しました。
作り直したガーダーは、水色でなく、赤さび色に塗りました。やっぱり、こっちの方が落ち着きます。
この極端に低いスルーガーダーには、プロトタイプがあります。
近鉄道明寺線の ”奈良街道陸橋” です。柏原南口駅の南方に隣接しています。
ストリートビューでは分かりにくいですが、ガーダーの上部がレール面と同じ高さです。一見トラフガーダーに見えますが、構造的にはスルーガーダーだと思います。
それでは、レイアウトの架橋工事を施工しましょう!
まず、築堤と道床を切り取ります。道床は4ミリ厚のベニヤ板です。すでにレールを敷設した状態での切り取りには、難工事が予想されましたが、タミヤのカッターのこ で、簡単に施工できました。
レールが露出したところで、橋台のパラペットが当たる部分の枕木を撤去しておきます。
続いて架橋作業です。
私のように無計画な方はあまりいないと思うので、みなさんの参考にはならないと思いますが、レールを固定した後で橋を架ける手順を、一生懸命考えました。
まず、枕木を撤去した部分に、橋台のパラペットを当てます。
パラペットを持ったまま、スルーガーダーも持ちます。
パラペットとスルーガーダーを保持したまま、橋台の躯体部を押し込みます(橋台を押し込んだ右手は、シャッター操作のため写っていません)。
反対側も同様に施工して、架橋工事が完了しました。
とても小さくて極端に低いスルーガーダーのお目見えです。
計画では、支承(wikipedia)も作る予定でしたが、面倒くさくなって省略し、薄いプレート支承があると思い込むことにしました。
パラペットと線路は、こんな位置関係です。実物では、パラペットの上に枕木を置く例が多いような気がしますが、レール固定後の施工のため、簡単に見映えよくできる作り方を採用しました。
架橋工事が完了したら、早速、試運転です。
こんなに低いスルーガーダーなので、建築限界には全く抵触しませんが、最初に限界測定役として、本邦屈指の車両断面を持つ 583系 を走らせました。
次は、当鉄道最重量編成のひとつ、EF65 + 24系 の登場です。
最後は、8620牽引の川正線混合列車が走ります。
まだまだ、スルーガーダーの工事は続きます。次は、橋台の両サイドに擁壁を施工せねばなりません。
鉄道模型のレイアウト作りって大変ですね。
ところで、プロトタイプとした ”奈良街道陸橋” を含む4つの橋梁は、「近鉄道明寺線鉄道構造物群」として「土木 学会選奨土木遺産」に認定されているそうです(近鉄HP)。
ということは、川正線の小さなスルーガーダーも、川正を訪れる鉄チャンにとっては名所のひとつなのかもしれませんね。
本日も、ご訪問ありがとうございました。