SL銀河に乗車!
おはようございます。
2023年4月1日、旅は3日目。
今日はエイプリルフール。ごちうさのエイプリルフール企画は今年は「銀河鉄道」でした。
…奇遇ですね。今日私は同じ銀河鉄道をモチーフにした列車に乗るのです。
その名は「SL銀河」。花巻~釜石間を走るSL列車です。
2014年に東日本大震災からの復興支援を目的として走り出したこの列車ですが、客車(PDC)のほうが老朽化してしまい、運行開始から10年を迎えることなく2023年6月3日・4日(一般臨時列車として)、6月10・11日(団体列車として)の運行を最後に運行終了となることが決定しています。
運行終了が決定してからというもの、指定席の予約はさらに困難に。
今回乗車するに当たっては1ヶ月前の同日10時の発売開始と同時に予約する「10時打ち」でなんとかきっぷを確保しました。
(指定券の確保にご協力いただいた駅係員さん、いつもありがとうございます)
SL銀河パン?
ということで、まずは花巻駅へ。
列車が発車するには少し早いですが、NEWDAYSで買い物したくてやってきました。
お目当てはこちら。
「SL銀河パン」です。
SL銀河の焼印が入ったあんぱんで、釜石市で製造されたものが快速「はまゆり2号」でここまで運ばれ販売されることになっています。
10:00販売開始予定でしたが、早めに準備ができたのか、前倒しで販売されていました。
パンを購入したあと、少し時間があったのでこちらに来てみました。
「岩手軽便鉄道花巻駅跡」。
岩手軽便鉄道は現在の釜石線の前身となる路線で、1915年までに花巻~仙人峠間が開通しています。
その後仙人峠を越えて釜石側の大橋まで延伸し、釜石鉱山鉄道に連絡しようとしましたが資金難から建設できず、代わりに郵便・貨物は索道で運び、旅客は徒歩連絡となりました。
その後1936年に国有化され、釜石線(1944年より釜石西線)となりましたが索道はそのまま使用され、1950年に仙人峠区間の鉄道が開通するまで「国鉄唯一の索道営業路線」でした。
この岩手軽便鉄道は宮沢賢治の童話「銀河鉄道の夜」のモデルのひとつとされているほか、同じく宮沢賢治作の「シグナルとシグナレス」にも登場しています。
そんな歴史に触れたところで、いよいよSL銀河に乗車です!
いよいよ入線
花巻駅1番線ホームにやってきました。
SL銀河の入線時刻は10:19頃。それまで待機です。
ホームにはだんだん親子連れの方が増えてきました…
そして10:19、入線放送が流れ、青い客車を先頭にSL銀河が入線してきました!
さっそくSLを撮影…といきたいところですが、まずは車内へ。
1号車のプラネタリウムで整理券を受け取っておきます。
早めに受け取らないとなくなりますからね~
無事入手できたところで改めてSL銀河を見ていきましょう。
こちらが牽引する機関車、C58 239号機。
岩手県営運動公園で静態保存されていたものを復活させて使用しています。
復活から今年で9年。元気な姿を見せています。
ヘッドマークは列車名の銀河をイメージし、代表的な星座であるはくちょう座といて座が描かれています。
機関車の前では地元の伝統芸能・鹿踊が披露されていました。
宮沢賢治の童話でも紹介されているそうです。
反対ホームから編成全体を。
漆黒の蒸気機関車の後ろには深青色の客車が連なり、編成全体が銀河鉄道のイメージ。
蒸気を上げるC58からは石炭の香りが駅構内に広がり、SL列車に乗車するという高揚感を高めています。
さて、こちらは客車。
客車と言っても純粋な客車ではなく、実は気動車なのです。
先ほどご紹介した仙人峠区間は戦後になって全通したものの、急勾配が続く難所となっています。
勾配に弱い蒸気機関車ではこの区間の運行に不安があるため、釜石線でSLを臨時運行する際はディーゼル機関車の補機を連結していました。
SL銀河を運行するに当たってこの補機連結を省略できるよう、客車側にも動力をもたせることとなりました。
そうして誕生したのがキハ141系700番台です。
JR北海道札沼線(学園都市線)で長年用いられ、同線電化に伴い余剰となっていたキハ141系をJR東日本が購入。郡山車両センターで改造が施されました。
普段はSLに牽引されますが、仙人峠の勾配区間ではSLと協調運転を行い、峠越えをサポートするほか、盛岡~花巻間の回送では先頭に立って蒸気機関車を牽引する形で運行します。
なお、キハ141系はもともと50系客車を改造したものであるため、SL列車の客車として用いられるのは「元の役目に戻った」と言えなくもないかもしれません。
種車の製造から40年が経過し、老朽化が著しくなってきたため引退することとなってしまいました。
もともと北海道の厳しい気候の中で運行されていたことに加えて、SLとの協調運転やSLの牽引が劣化を早めたのかもしれません。
機関車側ではなく、客車側の老朽化で引退するのはなかなか珍しいのではないでしょうか?
車体には星空や星座、すすきの草原など、宮沢賢治の銀河鉄道の夜で描かれた世界観をイメージした装飾が施されています。
また、花巻側の車体色は明るい青色で、釜石側に向かうに従って青色が濃くなっていくグラデーションになっているのが特徴的です。
車内の様子は…
車内に入ってみます。
座席は基本的に4人用のボックスシートが両側に配置されています。
ボックスシートは赤色のモケット。
網棚の上にはステンドグラス。
ボックスとボックスの間はパーテーションのようなもので簡易的にしきられています。
座席に関してはどの号車も共通です。
続いては座席以外の設備。
1号車の花巻寄りには先ほど紹介したプラネタリウムがあります。
予約制で、車内で整理券を受け取る必要があります。
ここは後でまた行きます。
プラネタリウムの横にはギャラリーが。
これは各号車にあるもので、宮沢賢治にまつわる展示が行われています。
1号車は天球儀。
2号車には宮沢賢治の本とガチャガチャが。
「イーハトーブと賢治」展示もここに。
3号車、ソーシャルデザインと賢治。
4号車に入ると「下ノ畑ニ居リマス 賢治」と書かれた有名な黒板を再現したものが。
4号車のギャラリー、「アーティスト賢治」。
昨日宮沢賢治記念館の展示を見ても思いましたが、宮沢賢治ってほんと多才な人物だったんですね~
4号車には車内販売用のカウンターも。グッズもいろいろありますが、また後でもう一度。
ショップの隣はSLギャラリーになっていて蒸気機関車の写真が展示されていました。
一番釜石寄りにはこの列車のデザインイラストが飾られています。よく見ると実際のSL銀河の車両とは違う点もいろいろと…
それでは、そろそろ発車です。
SLの旅の始まり
10:36、汽笛を鳴らして花巻を発車しました。
すぐに東北本線と分かれて釜石線に入っていきます。
北上川を渡り、数分で次の停車駅の新花巻が近づいてきました。
新花巻停車。
ここは東北新幹線との乗り換え駅。
多少空いていた車内も一気に埋まりました。
10:50、新花巻を発車。
発車したところで記念乗車証が配られました。
後ろには記念スタンプを押せるようになっています。後で押しに行かないとですね。
次の停車駅、土沢に停車。
地元の方に見送られて発車しました。
土沢を発車したところで車内販売カウンターに向かいます。
グッズを選んでいると、カウンターに弁当が並んでいました。
「SL銀河弁当」です。
私の感覚だとこういうお弁当系はすぐに売り切れる印象だったのですが、SL銀河弁当はまだまだ在庫にかなりの余裕があるようです。
ということで一つ購入。
列車は次の停車駅の宮守に到着しました。
12分停車、降りてみます。
ホームには腕木式信号機を真似たモニュメントと鐘。
釜石線の他の駅にも設置されているようです。
待合室の影にはふきのとうがたくさん芽吹いていました。
宮守駅の駅舎はホームより一段低い場所に位置しており、地下通路を通って向かうようになっています。
SLを撮影…といきたいところですが、ホーム先端より先に止まっているので断念。
11:39、宮守を発車。
この先はいよいよSL銀河ハイライトの区間です。
続きます。
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※この記事は暫定版です。